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嘘つきは恋の始まり (16)
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嘘つきは恋の始まり (16)

3
男の人の手じゃないみたい・・・綺麗な類の手が私の太股に包帯を巻いていく。太股・・・なんで火傷したのがそこなんだろう。もう少し下だったら良かったのに。すぐ近くで見下ろしたら、本当にこの人睫が長いんだ。鼻だって凄く高いし、男の人なのに肌がきめ細かい。やっぱりお手入れとかしてるのかしら・・・昨日は何にもしないまま寝たような気がするんだけど?「もう一周するから待ってね・・・留め金、外側がいいよね」「う、うん・・・何処で...
Set in Motion・51
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Set in Motion・51

0
今年の初釜が行われる1月7日。本邸には九頭竜会長の他に後援会の主要幹部と各地方支部の支部長が顔を揃えた。初釜とは元々は「稽古初め」のこと。今では家元が定めた日程で客を招き、茶事を開くことになっている。その茶事も薄茶のみではなく茶懐石から入る本格的なもの。つくしにはまだ経験させてなかったから水屋に控えさせて俺の初仕事を見学させることにしていた。その時の着物は客の前には出ないけれど色味を抑えた付下げに...
遠回りして帰ろう(7)
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遠回りして帰ろう(7)

13
梅雨になって雨が続いた。アパートの前にひとつだけある青い紫陽花の花が雨に濡れて綺麗に咲いてる。それを毎朝見ながら傘を差してバス停に向かった。少し肌寒いけどもう半袖・・・入社して3ヶ月目、早いなぁって思いながらパシャパシャとまるで子供みたいに水たまりをわざと踏んで歩いてた。これじゃ会社に着くまでにびしょ濡れだね、なんて1人でクスクス笑いながら。そしたら目の前に見慣れた車が停まった。こんな日でも白くて綺...
嘘つきは恋の始まり (15)
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嘘つきは恋の始まり (15)

5
「それなら俺の部屋に来る?昨日みたいに」「いいの?邪魔じゃないの?」しゅんとしてた顔が急に上に伸びてきて俺の目の前に・・・「いいよ、おいで」って言うと、俺よりも先に俺の部屋に飛び込んで行った。女の子ってみんなあんな感じ?さっきまでと今が全然違う・・・急にコロコロと変わるものなの?よくわかんないけど俺が彼女の部屋のドアを閉めて自分の部屋に戻った。牧野はソファーに座って俺の方を見て頬を赤くしてた。指を絡ませ...
Set in Motion・50
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Set in Motion・50

2
今年の大晦日は西門で過ごした。総二郎は牧野家での最後の大晦日になるかもしれないから実家に戻れって言ったけど、パパとママに言ったら食べるものがギリギリだから帰ってくるなって・・・そんなことは内緒だけど、西門に残ると言えば凄く喜んでた。ちょっと・・・複雑だけど。「大晦日は家元自らが家族に茶を点てる除夜釜ってので始まるんだ。これに参加するのは身内と内弟子の数人だけ。今日の夕方には兄貴も帰ってくるんだってさ。弟...
嘘つきは恋の始まり (14)
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嘘つきは恋の始まり (14)

6
類の家が用意してくれた私の部屋で1人、ポツンと座っていた。確かに可愛らしくてワクワク、ウキウキする部屋。今まで田舎の和室暮らしだったからこんなお姫さまみたいな部屋は初めて・・・しかもたった1日でここまで準備出来るだなんてどんな家なんだろう。この部屋には可愛らしい机もあって、そこにはノートパソコンが置いてあった。「これ、使ってもいいのかしら・・・」開いて電源を入れてみたら画面が表示され、触ってみるともうすぐ...
Set in Motion・49
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Set in Motion・49

6
「本日で宗家及び茶道教室の年内の稽古は終了、各支部も仕事納めでございます。お家元と家元夫人、総二郎様は挨拶回りにお出掛けになります。牧野さんは私について本邸のお正月準備に加わっていただきます」12月28日の朝、総二郎と本邸に戻ったら私だけが志乃さんに呼ばれてこう言われた。所謂、大掃除のようなもの?それともおせちの準備?これだけ広いお屋敷のお正月準備だなんてどうしたらいいんだろうって首を捻っていたら、総...
遠回りして帰ろう(6)
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遠回りして帰ろう(6)

14
4月になって私は社会人としての生活をスタートさせた。会社は花沢物産や美作商事があるような都心じゃなくて、その反対側・・・ほんの少し寂れた街にある小さな会社だった。その方が良かったから自分でそこを選んだ。もしも花沢物産に近い会社に決まっていたら彼に偶然会うかもしれない。花沢類が大企業の後継者だって今まで以上に感じてしまうかもしれないし、噂話を聞くかもしれない。偶然何処かで綺麗な人を連れてる彼を見てしま...