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Marionnette(25)
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Marionnette(25)

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有栖川の屋敷に来てから数週間後、私は庭に出て散歩が出来るほど回復した。もう何処にも包帯はなく、あれだけまだらだった皮膚の色も元に戻った。擦り傷や切り傷の痕も気にならない・・・酷かった頭痛の回数も随分減った。もう風が冷たい・・・山の木の葉の色も紅葉と言うよりは褪せて見える感じ。庭の隅で揺れているコスモスは鈴音と見ていたものだろうか・・・昔は沢山咲いていたけど、今はほんの少ししかその色を見ることは出来なかった...
Marionnette(24)
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Marionnette(24)

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骨折が無かったとは言え全身打撲と心労から、私はこの後数日間熱が上がったり下がったりを繰り返して起き上がることも出来なかった。後から出てきた痛みも強く、手足に力が入らない・・・相変わらず頭痛も酷くて歩いて行けるのはトイレぐらいだった。それも暫くしたら落ち着いて、捻挫の腫れも引いて普通に歩けるようになった。痣はまだ痛々しかったけど擦り傷は大きなもの以外は気にならなくなった。だから包帯も随分減った・・・それは...
Marionnette(23)
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Marionnette(23)

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~side柊祐~あれは俺がまだとても小さな頃・・・母さんのひと言がきっかけだったのかもしれない。もともと自分には何かしら不思議な力があるって思っていたけど、ぞれを利用しようと思ったのは・・・。俺は母子家庭だった。父親って人はその頃は知らなかった。でも幼稚園でもそんな家庭の子は何人か居たし、それを気にした事はない。世の中には父さんって人が居る家庭と、母さんだけの家庭があるんだって思っていたぐらいだ。だから淋し...
Marionnette(22)
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Marionnette(22)

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目を覚ましたけど心が起きない・・・そんな感覚で朝日を眺めていた。この光りをつくしは何処で見てるんだろう。そんな事ばかりを考えて、朝の検診にやってきた看護師の顔も見ていない。何かを話し掛けられたようだけど、それにも反応せずにぼんやりとしたカーテン越しの光りを見ていた。「少しお熱がありますね。何処か酷く痛むところはありますか?」「・・・・・・・・・」「まぁ、これだけのお怪我なので発熱も考えられますが、念の為先生に...
Marionette(21)
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Marionette(21)

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また少し寝てしまったみたい。目が覚めたらもう点滴は外されていた。そしてゆっくり横を向くと、そこには懐かしい有栖川のお爺様が車椅子に座って私を見ていた。その後ろには柊祐・・・彼は目を覚ました私に微笑みかけ、お爺様と私の間にやってきた。「気分はどう?少し熱があるみたいだから寝たままでね・・・心配するほど高くはないから安心して?」柊祐はそんな事を言ってたけど私はお爺様の顔を睨んでいた。確かに随分と年老いた顔に...