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10・聞き上手
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10・聞き上手

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今日も凄い足音が聞こえる・・・あとこのラウンジまで階段を15歩って所かな・・・。そして多分転ける・・・。ドダダダダダダダ・・・!!はい、予感的中。そして痛いと泣きながら始まる愚痴。今日は総二郎か?「いたたたた・・・!あっ、居た居た、花沢類!聞いてよ~!西門さんったら酷いのよ?」「どうした?あいつが酷いのはいつもの事だろ?」「だってぇ!自分だって真っ黒クロスケな髪してるクセに、『やっぱ女はふんわり優しい茶髪がいい...
8・夢でもし逢えたら
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8・夢でもし逢えたら

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寝る前に必ずすること・・・鏡を覗き込んで自分におまじないを掛ける。「可愛くな~れ!綺麗にな~れ!明日こそ一歩前進!」、そう言ってから電気を消すようになったのは、学校で彼と知り合ってからだ。話は出来るし並んで歩くことも出来る・・・オトモダチとして。でも、そのオトモダチなんてもう卒業したい!だからこんな妄想女子になってしまったの。う~~ん、こんなの自分じゃ無いみたい。でも・・・でも、やめられない!夢でもし逢え...
6・ヒトリノ夜
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6・ヒトリノ夜

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星も月もない真っ暗な夜・・・あんたが居なくなってからはそこが俺の棲みついた場所。いつだったか凄く寒い冬の日、1人で真っ暗な道を歩いてた。周りに人なんて居ない。草だって花だって生えてない・・・何にも無い道を1人で歩いてた。いつものコートを着てるのに、マフラーだって巻いてるのに寒くて寒くて仕方ない・・・心が凍り付いて俺の身体の熱を奪っていく。寒さなんて平気なはずだったのに。暗闇だって怖くなんか無かったのに。今...
4・編み終わらないセーター
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4・編み終わらないセーター

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牧野と一緒に暮らすようになってから初めての秋。彼女は編んだこともないのに毛糸を買ってきた。生成り色でフワフワの柔らかい糸・・・そして編み物の本を一冊抱えて得意気に言った。「愛情たーっぷりのあったかいセーター編んであげるから待っててね!」うん、待つのは全然構わないけど編めるの?って言葉は飲み込んだ。だって料理も掃除も完璧だったけど、牧野の編み物なんて見た事なかったし、本を顰めっ面で読んでる時点で怪しい...
2・無防備な唇
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2・無防備な唇

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「花沢類、秋桜見たくない?」「・・・え?」見たくない?って言われるとそうでもない・・・だけどそんなに大きな目で見上げられたら頷くしかなかった。あんたの作戦その1・・・「猫なで声のお強請り」。まるで俺の返事なんてお見通しみたいに自信ありげに、小さな声で「エヘン!」とまで聞こえてきそうだった。その角度で見上げるの、ホントに反則・・・あんた、判ってやってるよね?だから「うん、見たい」って、心とは裏腹の返事になった。...