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片恋の行方(48)
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片恋の行方(48)

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10月に入って数日後、都内のホテルで両家の食事会があった。俺の隣には母さんとフランスから帰国してきた父さん。向いの席には御園生夫妻と絢子・・・ここで俺達の婚約が成立した。勿論口約束で終わらせる訳はないからすぐに公表され、あきら達も知る事になる。あれから何の連絡もとってなかったから驚くだろうな、とそのぐらい・・・相談も報告もしていないことで、殴られることも多少は覚悟している。「いや、本当によかった!なんせ...
片恋の行方(47)
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片恋の行方(47)

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眺めていただけで頭に入らなかった報告書・・・それを手から離して母さんを見た。正式に婚約・・・どうせそんな事だろうと思ったから驚きしない。むしろ他人事のような気分でその言葉を捉えていた。「あら、何も言わないのなら公表してもいいのね?」「何も言わないのは呆れてるだけ。どうしてそこまで御園生に拘って急がせる?」「この先ずっとパートナーでいて損はない相手だからよ。それに絢子さんは素敵なお嬢様だわ。私もすごく気に...
片恋の行方(46)
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片恋の行方(46)

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日本に帰国してからの数日間、殆ど誰とも話さずに仕事だけをしていた。あれだけ相談したあきらや総二郎にも牧野に会った事を話していない。何も考えたくないから目の前の書類に集中して数字を見詰める。出なくていいと言われたプレゼンに参加したり、わざわざ自分から営業会議に乗り込んだり・・・仕事が途切れるのが1番怖かった。「専務、少しは休憩を取らないと疲れるでしょう?」「いや、いい。次の書類を出して」「・・・いえ、もう...
片恋の行方(45)
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片恋の行方(45)

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一晩中意識はあった。でも何を考えていたか、何を見ていたかと言われれば答えられない・・・ただじっとソファーに座っていた。深夜にパーティーは終わったようで、1度静が探しに来たと思うけど、それにもなんて答えたのか記憶にない。ピエールが彼女を迎えに来て、2人が部屋に戻った光景は・・・何となく覚えている。そのぐらい朦朧としていたけど、牧野に会うことだけを考えて待っていた。そのうち窓の外が明るくなって、スタッフが動...
片恋の行方(44)
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片恋の行方(44)

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俺の姿が見えなくなったことで、心配した静が迎えに来た事を責める訳にもいかなかった。でもそのせいで牧野があの男に連れて行かれたような気がして、彼女を真面に見られない。静はそんな事にも気付かず、この歳になっても姉のような態度で俺を叱った。「もうっ・・・どうして黙って居なくなるの?みんな心配したのよ?」「・・・・・・ごめん、少し酔ってしまって」「そんなに飲んでないでしょう?賑やかな場所が苦手な類の性格ぐらい知っ...