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白い足跡・最終話
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白い足跡・最終話

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新千歳からレンタカーを借りて富良野の別荘に来たのは20日・・・管理を頼んでいる人に鍵を開けてもらい、ついでに寒さを凌ぐための準備をしてもらった。暖炉のための薪や、ストーブのための灯油に食料。そして1人で買いに行ったのはダウンコートとツリー用のイルミネーションだった。雪掻きを頼んでなかったからレンタカーで敷地に入ることも出来ず、その車は管理人の家に置かせてもらうことにして、ここでの移動は全部徒歩・・・今ま...
白い足跡・10
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白い足跡・10

2
23日は丁度休診日だったから、美紀さんが車で成田まで送ってくれることになった。その途中で日用品、化粧品、コートやマフラー、帽子まで買ってくれて、それは餞別だと言ってた。それに封筒に入れてくれたお金・・・「必ず返しに来ますから」って言うと・・・「返しに来るんじゃなくて顔を見せに来てよ。お金はいつだっていいんだから」「・・・でもしばらくドタバタしますし・・・車ももう怖いし」「ふふっ!大丈夫よ、山を越えなくてもうち...
白い足跡・9
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白い足跡・9

2
自分の誕生日なんて覚えてもなくて、志乃さんから「おめでとうございます」なんて言われてから気が付いた。もう12月・・・結局口切りの茶事にも出なくて謹慎は続いたままだ。行くはずだった講演会も特別講師も、仕上げなきゃいけないエッセイも放ったらかし・・・それを西門がどんな風に依頼先に伝えているかも知らない。着物なんてもう2ヶ月間着ていないし、茶室に入ったのがいつなのかさえ覚えていない。後援会長が喧しく何かを言って...
白い足跡・8
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白い足跡・8

2
3ヶ月が過ぎた・・・もう12月、今日は総二郎の24回目の誕生日だ。朝、目が覚めた時から涙が止まらない。何も要らないと言ってたけど、本当はプレゼントを渡そうと考えていたのに・・・それどころか逃げて隠れてる自分が情けなくて腹が立つ。今日の日を彼はどんな気持ちで迎えてるのかと思うと、胸が切り裂かれるように痛かった。美紀さんは朝ご飯に目も向けない私を見ても黙ってる。その彼女に1つだけお願いをした。「え?ケーキ買...
白い足跡・7
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白い足跡・7

4
美紀さんの診断で私の怪我は靭帯損傷と膝の骨のヒビ。手術の必要はないらしいけど、ヒビと言っても骨折に変わりはなく、暫くは歩くことは出来ない。歩けるようになるまで2ヶ月、長かったら3ヶ月とも言われた。全身の打撲は言うまでもなく、当然擦り傷は数え切れないほどあった。その中でも頭に受けた傷の処置の為、伸ばしていた髪を切ってもいいかと言われた。「長いからダメって言うわけじゃないけど暫くお風呂も難しいわ。少し...