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夾竹桃は夜に誘う(最終話)
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夾竹桃は夜に誘う(最終話)

8
「・・・おい、大丈夫かい?おい・・・おい!」・・・俺の身体を揺らしながら誰かが頭の上で声をかけてる。全然知らない声・・・嗄れたおじさんの声でそれは何度も繰り返された。鼻をつくのは森の匂い・・・その独特の匂いがして、手に掴んでるのは草?やけに冷たい空気の中、ゆっくり目を開けた。「・・・ん、うん・・・」「お!気が付いたか?お兄ちゃん、おい!大丈夫か?」「・・・・・・あれ、ここは?」少しだけ身体を起こしたら、目の前には会ったこと...
夾竹桃は夜に誘う(12)
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夾竹桃は夜に誘う(12)

4
『・・・これで最後・・・長かったわ、透さん・・・』 「・・・透?それって・・・」 透というのは俺の曾祖父の名前、それを響子が口にした時、手に握っている夾竹桃の枝を振り下ろそうと彼女の手が大きく動いた!何故か笑っているようにも見える響子の顔・・・その赤い瞳がカッと光った瞬間、夾竹桃の花びらが竜巻のように響子の身体を取り巻く。殆ど歩くことが出来ない牧野を抱き締めて、もう避けられないと身を屈めたその時、横から凄い勢いで飛び...
夾竹桃は夜に誘う(11)
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夾竹桃は夜に誘う(11)

4
響子の声が響いたあと、牧野は自分の手に持った枝を大きく振り上げた。「牧野ーーっ!!」そう叫んだ時、それまで金縛り状態だった身体が動いた!急いで持ってきたナイフを取り出して、刃先を出さないまま牧野の持っている枝に向かって全力で投げた!コントロールなんて考えてる時間はない!万が一牧野の身体に当たったら・・・そう思ったけど、このままだと本当に自分の心臓を突き刺してしまう!それだけはさせられない・・・!月明かり...
夾竹桃は夜に誘う(10)
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夾竹桃は夜に誘う(10)

4
牧野が屋敷を出て行ってすぐ、俺は急いで部屋に戻り予め用意していた護身用の道具を手に持った。折りたたみのナイフにフラッシュライト、小型の催涙スプレーと・・・ガスライター。常時持ち歩いてる訳じゃないけど、牧野と何処かに行く時には念のため荷物の中に入れるようにしていた。俺が使うと言うよりも、むしろ牧野が何かのトラブルに巻き込まれたらいけないから・・・それを本当に持ち出すことになるとは思いもしなかったけど。そい...
夾竹桃は夜に誘う(9)
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夾竹桃は夜に誘う(9)

4
その日の夜は最後だってことで、1階のダイニングで響子さんも交えて食事をすることにした。お料理は来た時と同じフレンチの創作料理。マナーなんて細かく言わないからって最初から全部並べられて豪華な食卓になった。飲み物はワインが出されたけど私はあまり飲む気がしなくて一口だけ。類はやっぱり食欲がないみたいでお皿の上のものは減らなかった。「早くお帰りになるのは類さんの具合が悪いからかしら・・・お食事、お口に合いま...