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隣の部屋の彼 (118)
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隣の部屋の彼 (118)

1
ローランの屋敷を出る時にはアリスに腕を差し出していたけど顔を見ることはなかった。アリスの目は花沢の車の後ろにやってきたローラン社長達が乗るリムジンの運転席に向けられている。そこをチラッと見ると運転手のジルベールもアリスのことを見ていたが、俺の視線を感じたのかすぐに顔をそむけた。車に彼女乗せて後から自分も乗り込んで、向かい合わせに座ったけれどそれだけ。アリスに何かを話しかけるとか自分の事を話すなんて...
隣の部屋の彼 (117)
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隣の部屋の彼 (117)

2
ローラン家はパリから少し離れたベルサイユに邸宅を構えていて、観光名所かと見紛うような造りだった。そこに着くと大袈裟に作られた門が開き、車は中に進んで行った。そしてまるで古城のような玄関の前に停めると中から執事のようなスタイルの男性が出てきて俺が座っている席のドアを開けて深々と礼をする。「花沢様でいらっしゃいますね。お嬢様がお待ちでございます。どうぞ、中にお入りくださいませ」「・・・・・・」案内されて入っ...
隣の部屋の彼 (116)
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隣の部屋の彼 (116)

2
土曜日になった。その日、牧野はいつもより朝早くに起きてキッチンで朝食を作っていた。いつもの鼻歌はなくて静かに・・・でも、いつもと同じいい香りがベッドまで届いて俺は目を覚ました。窓から差し込む朝日が眩しい・・・その光の中に牧野はいて、ここから見える彼女の髪が光ってる・・・くるっと振り向いたらベッドで起き上がった俺と目が合った。「あぁ!おはよう。まだ寝ててもいいのに。もう少し時間がかかるから」「・・・ううん、起き...
隣の部屋の彼 (115)
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隣の部屋の彼 (115)

6
岡田がまだそこに突っ立っているのにバタンとドアを閉めて鍵をかけた。俺の背中には牧野がいる・・・随分酷いことを言われたんだろうか、岡田はその手に何かを持っていた。まさかまだ18歳の牧野に金をチラつかせたのか・・・そう思うと自分の親のしたことだけに情けなくて、すぐには牧野の顔を見ることが出来なかった。閉めたばかりのドアに両手をついてしばらくそこで黙ったまま・・・背中にいた牧野の方が先に部屋の中に入ってパタパタ...
隣の部屋の彼 (114)
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隣の部屋の彼 (114)

2
翌日、母さんに呼び出されて花沢の家に戻った。父さんは既に社に出向いたらしく自宅にいるのは母さんだけ。部屋に入ると早速一昨日の事について小言が始まった。「ローラン社の奥様からお電話があったの。お嬢様が塞いでおられるらしいわ。類・・・あなた、何を言ったの?」「別に何も言ってませんよ。アリスが自分のことを何か聞いているか、と言うから取引先のお嬢さんだということだけだと。事実でしょう?」「・・・そんなに簡単に済...