隣の部屋の彼 (35)
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隣の部屋の彼 (35)

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「で?どうしたの、総二郎。また家元と喧嘩したの?」「喧嘩とかって可愛いもんじゃねぇけど。いつものヤツだよ・・・面倒くせぇから逃げてきた」リビングの真ん中、ラグの上に胡座をかいて座りテレビのリモコンで適当に番組を探してる総二郎。冷めた表情で画面を見つめてるけどおそらく頭に内容なんて入ってないんだろう。あきらはワインを準備しながら薄笑い浮かべて、親友の憂鬱そうな顔を横目で見ていた。話を聞くと関西の後援会の...
喧嘩するほど仲がいい?(81)
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喧嘩するほど仲がいい?(81)

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花沢さん以外が全員微妙な顔をしてる時に戻ってきた桜子さん。少しお酒が入ってるのか会場に来た時よりもほんのり顔が赤くて色っぽい。「あら!お友達でもいらっしゃったの?・・・あれ?西門さん、どうしたの?怖い顔して」「桜子さん、お帰りなさい。えーと、こちらは京都からいらっしゃった四王司聡さんって方と、総二郎さんの許嫁の天澤穂華さん、ですって!」「あら~!そうなのぉ・・・・・・えっ?許嫁っ?」「だから!つくしもそこ...
隣の部屋の彼 (34)
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隣の部屋の彼 (34)

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その週の木曜日。俺は大学が終わってから寮に戻り、そこで騒々しい光景を憮然とした表情で見ていた。「類様、お困りのことはございませんか?何か足りない物などは?」「別に何もない。加代、そういうときは俺から頼むから放っておいてくれない?どうせこれも母さんの指示でしょ?」突然寮にやってきたのは加代で、また冷蔵庫には大量な食材が詰め込まれた。数人の使用人を引き連れて部屋の掃除や夏物だと言って服を総入れ替えされ...
喧嘩するほど仲がいい?(80)
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喧嘩するほど仲がいい?(80)

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急に目の前に現れたのは京都にいる親父の弟、つまり叔父さんの妻側の親戚筋の娘で天澤穂華。小さい頃、叔父さんの仕事の都合でほんの少しだけ東京に住んでて西門にもよく顔を出していた子だった。歳は俺よりも4つぐらい下だったから今が21か22・・・確かにすげぇ美人になっててこの会場でも一際目立ってるかもしれない。京都でも有数の名家の箱入り娘だから品も良く、立ち居振る舞いでそれが伝わってくる。「総二郎様はお着物のイメー...
隣の部屋の彼 (33)
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隣の部屋の彼 (33)

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花沢類のヴァイオリンを聴いたのは初めてだった。っていうか弾けることを知らなかったから驚いた。この前聞いた「トロイメライ」もこの人だったんだ。すごく温かみのある綺麗な音・・・涙が出そうなのを必死で堪えたけど最後の方は泣いていた。「今日は講義が早かったの?こんな時間に珍しいね」「うん。いつもはこの時間にイタリア語があるんだけど教授の都合で中止になったの。今度振り返られるんだって」「そう・・・それでここに避難...
喧嘩するほど仲がいい?(79)
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喧嘩するほど仲がいい?(79)

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パーティー会場には花沢さんの真横にくっついて入った。彼はこの会場でもかなり目立ってて色んな所から響めきのような声があがり、女性達のすごい視線が集まってる。「類様にお会いできるなんて!」とか「王子様みたい!」とか・・・確かに見た目だけは王子様だよね、そこは私も納得するけど中身は・・・お茶目な悪戯っ子みたいな人だけど?「隣の方は誰かしら?」・・・この声がやけに冷たく聞こえるのは気のせいじゃないみたい。何処かから...
隣の部屋の彼 (32)
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隣の部屋の彼 (32)

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試験が終わって数日後、円香と亜利沙と一緒に中庭でいつものようにご飯を食べて大笑いしたあと、全く別の校舎での講義だからそこに行くまでの通路を並んで歩いていた。円香に彼氏が出来たらしく、その話で盛り上がった。初めてのキスがどうだったとか、この夏に早速2人っきりで旅行に行くとか、彼氏の部屋に入ったら汚くて掃除したとか。まぁ、冷蔵庫じゃなかっただろうけど。「いいなぁ!田中君って格好いいし優しそうだもん。円香...
喧嘩するほど仲がいい?(78)
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喧嘩するほど仲がいい?(78)

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日曜日になった。今日は花沢さんとパーティーに行く日。もちろん花沢さんが迎えに来てくれるんだけど、何故か桜子さんがすでにここに来ていた。本来はエスコートする総二郎が三条邸に迎えに行くものらしいけど、どうしてもここから私と一緒に出たいってことを口に出して先に桜子さん西門まで来てもらったらしい。無理矢理頼まれたのにこの扱い・・・桜子さんはすでに目が怒ってる。でも総二郎が「そうしないと婚約指輪は他で頼むぞ!」...
隣の部屋の彼 (31)
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隣の部屋の彼 (31)

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花沢類は陽翔の失礼な発言を怒ることもなく午後からの講義を受けに戻っていった。私も「迎えに行くね」なんて言われて、今まで大声出してたのが一気にドキドキの方に変わっちゃって彼の後ろ姿を見ていた。そして国際経済学部のある校舎に入っていくのを見届けたら自分も教室に行こうとして向きを変えた。でも、そこにまだ陽翔が立っていて怖い顔は変わっていなかった。「牧野、お前は甘いんだよ!企業の事なんてまだ無縁かもしれな...
喧嘩するほど仲がいい?(77)
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喧嘩するほど仲がいい?(77)

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次の日、つくしはハイテンションで本邸に向かっていた。いつもより顔色も艶もいい・・・フンフンと鼻歌まで出てるのはなんでだ?って思いながら隣を歩いていた。まだ少し痛いはずの足でさえ心なしか軽い・・・まさかと思うが昨日のことで?類とパーティーに行けるからってこんなに明るいのか?本邸に入って教えたとおりに家元、家元夫人に朝の挨拶をしてから元気よく今日のスケジュール通りに茶室に向かった。今日は俺が空いてる午前中に...