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海に消える雪・1
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海に消える雪・1

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12月28日、牧野の誕生日。この日、俺のところに最後の稽古にやってきた。お袋が渡したお下がりの着物を着て髪もきちんと結い上げて、これまでの確認のつもりなのか丁寧に一連の作法を俺の前でして見せた。「合格?」なんて巫山戯て言うから「馬鹿野郎!まだまだだ!」って言うと今日も口を尖らせたけど、稽古が終った時には両手を突いて静かに頭を下げていた。「これまで大変お世話になりました。ありがとうございました」俺は...
嘘つきは恋の始まり (59)
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嘘つきは恋の始まり (59)

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牧野が部屋を出て行ってから、総二郎とあきらと3人でシャンパンを飲みながら話していた。久しぶりと言ってもあきらはこの前会ったし、総二郎も日本にいるんだからたまには会ってるし、ホントに数年ぶりなのは司だけ・・・だから今の道明寺ホールディングスの話でも聞こうかと思ったのに、今度は司の姿もなかった。「司、何処に行ったの?」「司?さぁ、その辺ウロウロしてんじゃね?あいつ目立つからな・・・会場には居ないのか?」「ん...
私の帰る場所・34
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私の帰る場所・34

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西門さんを苦しめたくなかったと言った時、美作さんが驚いた顔をした。もし、この話が本当なら驚かないはず・・・そうか、って私を哀れむような表情をするなら意味がわかるけど、どうしてそんなに驚くの?もしかしたら、あの話は嘘だったの?家のために婚約者を受け入れて、それを私が許さないと思うと苦しいって・・・そう言ったんだよね?「私が東京に居ると、婚約を決めた自分の選択を後悔し続けるって彼が嘆いてるって・・・私が一生西...
嘘つきは恋の始まり (58)
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嘘つきは恋の始まり (58)

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クリスマスパーティーの会場内でも牧野の可愛らしさは凄く目立っていた。自宅で支度をした時も思ったんだけど普段があまりにもノーメイクで子供っぽいからかもしれない。本当はこんなに綺麗だったんだって・・・メイクが終わったばかりの牧野の横顔に見惚れたんだよね。俺が慣れて無いから「綺麗だよ」って言えなくて、ただ笑ってアクセサリーつけてあげることしか出来なくて。そして今は此奴らがすっごい目で牧野を見てる。総二郎の...
私の帰る場所・33
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私の帰る場所・33

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「失礼致します。これよりお客様にお茶を差し上げたいと思いますので支度をさせていただきますね 」女将さんの言葉の後、深く一礼して茶道具を持って客さん達のいる部屋に入った時、1度後ろを向いて襖を閉めていたら男性の声が私の名前を呼んだ。「・・・牧野?牧野・・・じゃないのか?」私は背中から聞こえたその声に驚いて手が止まり、恐る恐る振り向いた。その声は・・・・・・聞き覚えのある穏やかな声・・・まさか!「・・・み、まさか・・・さん...
陽葵、母ちゃまのために頑張る!(後編)
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陽葵、母ちゃまのために頑張る!(後編)

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ひまはやっとお店まで来たでしゅ!ほらね?大丈夫だったでしょ?もうお姉ちゃんでしゅからこのぐらいは平気なんでしゅ!お店に入ったらおばちゃんが「ケーキ出来てますよ」って奥に行っちゃった・・・ひまはおばちゃんが来るのをケースの中のかわいいケーキを見ながら待ってまちた。「はい!お嬢様、これですけど持てるかな?」「・・・これでしゅか?」「そうですよ。お嬢様のお父上様のご依頼のケーキです。ここにお母様のお名前がある...
嘘つきは恋の始まり (57)
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嘘つきは恋の始まり (57)

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「それでは私はこれで失礼致します・・・」「お客様、本当に助かりましたわ。ありがとうございました!」「いえいえ、良かったです・・・ははは!ところで美作さんのクリスマスパーティー会場は何処でしょう?」「まぁ!美作様のお客様でしたか!誠に申し訳ございません。会場は2階の大広間ですけど、幸いここからでしたらエレベーターを使わなくても階段もございますから」ロシア人のお客さんを無事にサファイアの間に案内して、私は自...
私の帰る場所・32
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私の帰る場所・32

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それから数日後、やっぱりお腹の張りが強くて動けないから朝1番からお昼まで仕事して、それから夕方の4時までは完全に休むことにした。そして体調次第で夕方4時から夜の出来るところまで。お給料もその分減給してもらって、他の従業員さんには頭を下げて回った。「いいからいいから!産んだら産んだで大変だから、しばらくはマトモに働けないって思ってた方が楽だよ?」「そうそう!保育園が空いてれば預けてもいいけどねぇ。小...
陽葵、母ちゃまのために頑張る!(前編)
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陽葵、母ちゃまのために頑張る!(前編)

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弓弦が産まれて3ヶ月、つくしはすっかり西門の仕事に復帰して、今は年末行事で大忙しだった。ふっくらしていた身体も元に戻って俺としては少々寂しかったりする。この時ばかりはちょっとだけ大きくなった胸も弓弦が先だと言われて、俺は息子の後回し・・・まぁ、それでも構わねぇけど。敏感なこの時期は反応もいつもより面白いしな・・・って茶室で道具の手入れをしながらニヤついていた・・・らしい。「・・・父ちゃま、何がそんなにおかしい...
嘘つきは恋の始まり (56)
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嘘つきは恋の始まり (56)

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クリスマス当日、父さん達は自社のパーティーに、俺と牧野は招待されてた美作のパーティーに出掛けることになっていた。だから牧野はキュイジーヌに「花沢の行事に参加」ってことで休暇願いを出して休ませた。「まだ有休は無いんですけど」って笹本が不満気に連絡してきたけど「欠勤で構わないよ。業務評価なんて俺は気にしないから」って言えば渋々了解してた。牧野の給料が下がるけど・・・そこは黙っとこう。「それじゃあ私達もパ...