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『花沢城物語~城門前の段ボール~』 byGPS
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『花沢城物語~城門前の段ボール~』 byGPS

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穏やかに晴れた日…今日も珀、桃、菊、ハルとつくしの声が庭から聞こえる。…ついでに色んな奴らの名前も聞こえる。「珀~!ユキちゃんの小屋にご飯持って行こう?」「わんっ!」「桃~!人参畑に水やりに行くわよ~!明日辺り黒ちゃんが来るかもしれないから」「わんわん!」「菊~!今日はラスカルと静司郎君、来てたぁ?」「わんわんわん!」「ハル~!またお庭に穴が開いてるから埋めるよ~、手伝って~!」「わんわん♪」「碧ち...
私の帰る場所・149
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私の帰る場所・149

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夜咄の茶事はお袋が代行したクリスマスの日が年内最後だった。ここから一気に年末年始の行事が続く。殆どが挨拶に来る客の対応と古いしきたりに従った宗家の縁起事だけだが、これが年明けの初釜まで続くことになる。その間に1日だけ休ませてくれと頼んだのは29日だった。その前の日に鎌倉に行き牧野の誕生日を祝ってやる、それだけはどうしてもしてやりたかった。28日の仕事が全部片付いたのは夕方の5時。ここから俺のフリー...
幸せな夢の始まり(5)
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幸せな夢の始まり(5)

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どうしてこうなってるんだろう。俺の部屋のソファーでつくしが食べるのは良いよ?でも、なんでその向かい側が笹本で、その隣が藤本で、俺がデスクな訳?そして会話に俺だけ入ってないってどうして?笹本のヤツ、社員食堂は忙しい時間の筈なのに藤本に珈琲なんて淹れてもらって飲んでるし、藤本もちゃっかり最近は弁当なんて持って来るし。まるで花沢物産専務執務室が喫茶店みたいになってるんだけど?!「うわぁっ!今日も美味しそ...
私の帰る場所・148
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私の帰る場所・148

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クリスマスが近づいてきたある日の夕食時、お袋から急にパーティーに出席するように言われた。山王寺コーポレーションのクリスマスパーティー・・・毎年Mホテルで盛大に行われるこの企業のパーティーには例年親父とお袋が出席していたが、昨日から親父が風邪を引いて寝込み、行けなくなったとか。2人で行かなくてもいいパーティーだったが時期がクリスマスともなると自然とパートナー同伴という雰囲気になる。嫌な予感がして隣を見た...
幸せな夢の始まり(4)
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幸せな夢の始まり(4)

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「ごめんなさい、江本課長。類ったら心配性で・・・」類が藤本さんに引っ張って行かれるもの見飽きてしまった。毎朝これなんだもん・・・私のストレスはどっちかって言うとこの時の類かもしれないって思うんだけど。チラッと入り口を見たら今でも振り向いて私の事を見てる・・・早くドアが閉まってくれないかなって思っていたら、藤本さんが容赦なくバタンとドアを閉めた。やれやれ・・・。「くすっ、本当に愛されてるよね、花沢さん。あの専務...
私の帰る場所・147
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私の帰る場所・147

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「じゃあ帰るわ・・・あきら、何か判ったら連絡くれ。俺も調べたいけど西門に絡むことに手を出すと親父達にバレるからな」「あぁ、判った。宝生に潜入させている近藤に昔の使用人の居場所が判れば突き止めろとは伝えてあるんだ。もう1度探らせる・・・今度は忘れないから」「くくっ、頼んだぜ」俺達の会話がなんなのか判ってねぇから紫音も花音もあきらの足元で追いかけっこして遊んでる。その無邪気な仕草が可愛くて見ていたら1台の車...
幸せな夢の始まり(3)
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幸せな夢の始まり(3)

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「あーっ!ちょっと待って、あの子達に挨拶していかなきゃ!」「あんまり時間ないよ?だからって走らないでよ?」「はーい!」あっ!・・・もう、そう言ってるのに走って行くんだから!仕方なく時計と睨めっこしながらつくしの後を追って行くと、犬舎の前では桃太郎達が大はしゃぎ。今じゃ川本がこの3匹の遊び相手兼世話係に任命されてるから、彼が犬舎の扉を開けていた。「おはようございます、川本のお爺ちゃん!今日もこの子達の...
私の帰る場所・146
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私の帰る場所・146

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数日前、あの衝撃的な話を聞かされた部屋に再び入り、同じ場所に座った。あの日と違うのは牧野が居ないことだけ・・・あきらは今日も珈琲に少しだけブランデーを垂らしたものを出してきて、無言のまま2人でそれに口を付けた。「牧野と話は出来てるか?」あきらがボソッとそんな言葉を出した。まるで自分の出番がなくなった事を残念に思ってるかのような口振り・・・いや、そんな風に受け止めるのはもうやめようと気持ちを切り替えた。「...
幸せな夢の始まり(2)
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幸せな夢の始まり(2)

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新しい年が明けて数日後の朝・・・腕の中でモゾモゾ動きだしたのはつくし。「クシュン・・・」なんて小さなくしゃみして、寝てるのに鼻を擦ってる。くすっ、ちゃんとパジャマ着てるのに寒いのかな・・・なんて思って、その小さな肩を抱いたら薄く目を開けて俺を見上げてきた。「・・・おはよ、類・・・もう朝?」「ん、朝だよ。でもまだ早いから寝てて大丈夫・・・あと30分したら起きようか?」「うん・・・また起こしてね・・・」「はいはい」そう言いな...
私の帰る場所・145
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私の帰る場所・145

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次の日、約束通り夜にあきらの家に行こうとしたら連絡が入り、紫音が熱を出したから日にちを変更してくれと言ってきた。子供の熱なんてよく聞くこと、それに今までだと気にもしなかったのにすげぇ慌てて電話口で声が大きくなった。「大丈夫なのか?!医者は?何かの病気持ってんのか?!」『・・・は?だから風邪だと思うぞ?この季節だからインフルエンザだったらいけないからお前に来るなって言ってんだけど?』「インフルエンザ?...