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私の帰る場所・210
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私の帰る場所・210

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総が帰ってから暫くしたら小夜さんから連絡が入った。検査の結果、紫音はインフルエンザではなく風邪だったそうだ。今朝は随分熱が下がって、朝ご飯も少しだけど食べたと聞いて安心した。だけどやっぱり今日一日紫音を寝かせるために私の引っ越しは明日・・・小夜さんが迎えに来てくれるらしい。それまでに荷物を纏めておくように言われた。『つくしちゃんが出ていった後に業者さんが入ってメンテナンスするからお掃除なんてしなくて...
最後の雨 (4)
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最後の雨 (4)

4
6月とは言え全身濡れてしまったから牧野の身体が小刻みに震えている。制服のブラウスが濡れて肌が透けてるのが凄く気になって、視線を逸らせるけど・・・やはり何処かで見てしまう。そんな姿を他の男に見せるわけにはいかない。せめて雨が止むまでは・・・そう思って新しい珈琲を頼んだ。「これを使ってください」と、マスターが持って来てくれたタオルを2人で受け取って、牧野は恥ずかしそうに髪を拭いていた。濡れた髪を耳にかける・・...
Colorful Pieces(10)
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Colorful Pieces(10)

8
シャワールームで脳天から湯を浴びて、ジッと目を閉じてたら何故か浮かんでくるさっきの女の子。あれから出て行ったんだろうか・・・そんな事が気になってもう10分以上この状態。いい加減頭が沸騰しそうだったからシャワーを止めて部屋に戻り、まだ髪が濡れたままだったからタオルを引っ掛けていた。いつものバスローブ1枚でソファーに座り、未成年の癖に少しだけ酒を飲む・・・美味しいとも思わないけどこれが日課みたいなもんだった...
私の帰る場所・209
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私の帰る場所・209

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冬独特の弱々しく柔らかい日差しが俺達の顔を照らした。 それと同時に目を覚ますとつくしはまだ深い眠りの中で、目の下に出来たクマがこいつの疲労を物語っていた。 顔に掛かっている髪の毛を直してやってもピクリとも動かない。そのまま頬を撫でても眉すら動かさない・・・本当に疲れ切ってるんだと思うと抱き締めたくなる衝動も抑えるしかなかった。そう言う俺も身体が痛い・・・今頃になって手の傷も疼くし、すげぇ倦怠感。このまま今...
Colorful Pieces(9)
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Colorful Pieces(9)

4
「そこにお座りなさい、お話しましょう?」綺麗な顔だけじゃなくて綺麗な声の奥様がすぐ傍のソファーに向かって指さした。でもここで座り方にもマナーがあるのかと、ソファーを睨んで立っていたら「普通に座りなさい」ともう1度言われた。「失礼致します・・・」さっき読んだ本の通りだと『声は大きく元気よく!』じゃなかった?って思ったけどすっかり気分は沈没船。とても浮上出来なかった。「では、牧野さん。私は少し仕事がある...
私の帰る場所・208
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私の帰る場所・208

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あきらの家で今後の話をした後、取り敢えず今日は鎌倉に帰ろうと言う事になり美作に置いている自分の車に乗った。時間は既に午前1時過ぎ・・・色々あって身体も心も疲れ切っていたが、突然の親子の名乗りと今後の生活が大きく変わるつくしは頭が混乱しているのか眠くもならなかったようだ。ただ、言葉も殆ど出さない。俺もわざと巫山戯た話に持って行く雰囲気じゃなかったから黙ったまま運転していた。それでも鎌倉が近づく頃には少...
最後の雨 (3)
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最後の雨 (3)

6
牧野が大学に進学しなかった・・・それを知った時、ずっと待っていた気持ちが一気に萎んで柄にもなく焦った。司との恋が辛かったからなのか、俺達のような世界には入れないと思ったのか・・・理由を聞いて、その苦しみを和らげてやりたかった。それなのに引っ越し先も就職先も告げずに俺達の前から姿を消した。ただ、彼女の友人から情報だけは得ていた。都内に1人で住んでいて、自分で探した小さな会社で働いていると・・・そして今は幸せ...
Colorful Pieces(8)
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Colorful Pieces(8)

4
もうすっかり遅くなったから今日は花沢邸に泊まることになって、旦那様たちの許可が出たら明日の朝からバイトスタート。自分の荷物はお昼に取りに帰りなさいと言われた。まさか職業安定所で加代さんを呼び止めたが為にこんな豪邸に住むことになろうとは・・・人生何が起きるか判んないものだと小さく溜息をついた。そして花沢家のお坊ちゃま、花沢類が夕食を食べている時に私の部屋に案内してもらった。さっきの彼の部屋の斜め反対側...
私の帰る場所・207
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私の帰る場所・207

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紫音と花音はその後、私達4人に囲まれて空港で買ったお土産を配ってくれた。その時に少し恥ずかしそうに「はい、つくし・・・ママ」って紫音がお菓子を手の平に乗せてくれて、花音は「はい!そうちゃんパパ!」って、急に元気になって総の手にもお土産を乗せた。私は「ありがとう、紫音」って、初めて『君』を付けなかった。それにまた照れて仁美さんの背中に隠れた。それを美作さんが「こら!」って怒ると「だってぇ~」って笑って...
Colorful Pieces(7)
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Colorful Pieces(7)

4
「本当にごめんなさい!!何故か我慢出来なかったんです!申し訳ありません!」「・・・・・・まぁ、もう言っちゃいましたからね」「類様・・・久々に大きなお声でしたねぇ」花沢類に大声で怒鳴った挙句、出て行けと言われて部屋から3人纏めて追い出された。そして舞い戻ってきた応接室・・・これで美味しそうなバイトの話は終わった、そう思った。だから田村さんと加代さんを前にがっくり・・・出された高級そうなケーキすらこの私が食べられな...