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VALENTINEに牧野と行ったバイク旅行。

結局足を延ばしすぎて琵琶湖まで行ってしまった。当然18日までなんて帰ることも出来ず1週間後に戻った。
もちろん毎晩のように罰ゲームは続いて、牧野は最後の夜に2度とこの俺に隠し事はしないと誓った。

いや、約束を破ってくれても全然いい。罰さえ受けてくれれば・・・そう言うと本気で殴られたけど。


戻ってきてから起きた事は大学の追加授業と追試・・・俺はともかく牧野は特待生だったからよく考えたら講義のサボりは命取り。
それなのに一週間も休んだんだ。当然教授から怒鳴られ来年度の特待生枠維持のために補習を受けることになった。

そのせいで機嫌の悪い牧野を3人で囲んでからかっていた。

「わかってると思うけど西門さんのせいだからね?私はあんなに休むって言ってないのに無理矢理滋賀県にまで行った挙句、あんな状態になるまで・・・!」

「どんな状態になったの?牧野」
「・・・い、言えないわよ!それに花沢類、あなたのことはまだ許してないんだからね!もう花なんかあげないから!」

「ははっ!類の言うことを素直に聞くからだよ。俺にも聞いてくれれば確認してやったのに!」
「美作さん、あなたはホントに嘘がつけない人だってよくわかったわ。今度から巻き込むのはやめとくわ!」

あきらが隠し通せなかったこと、類に騙されてアメリカまで日帰りで買い物に行かされたことを今更のように怒り出して、そんなことを何とも思わない俺達は牧野の真っ赤な顔の方が可笑しくて腹を抱えて笑った。


「どっちにしても勉強しなきゃな。追試あるんだろ?俺が見てやるよ。今日からうちに泊まればいいじゃん」
「・・・一番勉強出来そうにないけど?あぁっ!そ、そういう意味じゃなくて!」

よくわかってんじゃん。
でも、それをこいつらの前で言葉にした牧野はもっと真っ赤になって両手で顔を全部隠した。ニヤリと笑ったあきらに比べて、少し呆れたような類の顔・・・あのアメリカ強行ツアーは俺からも怒鳴られたくせに全然反省してねぇな?

「じゃあ俺の家は?英語だってちゃんと教えられるよ?うちに来なよ、牧野!」
「なんで類の家に牧野を泊まらせるんだよ!お前・・・次は容赦しねぇぞ?!」

「・・・冗談だってば!総二郎の地方講演の時にするから・・・」

慌てたあきらが類を引っ張って何処かに逃げやがった。マジ、油断なんねぇな!今度から地方講演も同行だな。


「そんじゃ家に帰るか。牧野、ホントに冗談抜きで勉強見てやるよ」
「う、うん・・・わかった。確かに本気でやらないと特待外れた瞬間に退学が決まっちゃうから・・・」

「そんなに困ってんのか!俺が何とかしてやろうか・・・っていうのはお前、イヤなんだろ?」
「まぁね。そういうのは自分の力でやりたいから。西門さん、言っとくけどマジメに教えてよ?」

任せとけ!そんなの勉強に1時間集中して残りは楽しむに決まってるだろう!
って言葉にしたら逃げられるに決まってるから、うんうんと頷いて肩を叩いてやる。胡散臭いと睨みつけてる辺り、VALENTINEの時の事を相当根に持ってるな?・・・無理もないけど。

「そんな顔すんなって!今度は俺の自宅だろ?マンションじゃねぇし、そんな事すると思うか?」
「そ、そうだよね。うん・・・おば様にも指輪のこと言わなきゃいけないしね。あれからまだお会いしてないし・・・」

そう、例の5億の指輪・・・牧野にはあの旅行の最終日に渡したけど、金額を聞いたら俺に突き返したんだ。こんなものアパートに置いておけないと・・・で、もって今は俺の部屋の引き出しにある。
やっぱり気になるからそうなる時まで西門で保管して欲しいって泣いて頼まれた。

5億だからな・・・万が一盗まれたら、一生かかっても払えないって言ってたが西門に入りゃ払う必要もないんだけど。ちょっと先祖に詫び入れなきゃいけないぐらいでさ。


そして牧野を連れて本邸に戻った。
春先は何かと忙しくて家元夫妻は留守が多かったけど、今日は珍しく2人とも屋敷にいて俺達と晩飯を食う事になった。毎度のこと、牧野がいるからと料理長特製の豪華ふぐ料理が並んだ。

伊万里焼の大皿に並べられたふぐ刺しにふぐひれ酒、焼き白子に唐揚げ、皮刺しにてっちり。普段は見ない料理に牧野は興奮状態で既に勉強も指輪も頭から飛んでったみたいだった。

「すっげぇな・・・料理長、今日はやけに張り切って作ったんだな!」
「なんでもいいふぐが手に入ったからって言ってね。そうしたらつくしちゃんが来てくれたから特別に頼んだのよ!美味しいでしょう?このお刺身は薬味がないと美味しくないの。つくしちゃん、これをこうやってね・・・巻いて食べてみて?」

「はいはい、こうやるんですね・・・うわっ!ホント、美味しいですぅ~!」

皿が透けるほど薄く切ってある刺身に薬味のネギともみじおろしを巻いて、特製のポン酢をつけて食うのが基本。
この後も俺を無視して両親相手にひれ酒まで飲んで、牧野は気分よく食っていった。今日はもう勉強はなしだな・・・何しにここに来たんだか、こいつが忘れたんなら仕方ない。

牧野がトロンとして半分寝てる時に前から思っていたことを2人に話した。


「あのさ、こいつのことなんだけど」

酔っ払ってる女の横でこんな話すのも変な気がしたけどこんな機会も滅多にない。本当は牧野にもシャキッとして欲しかったが飲ませたのはうちの両親、そこは我慢してもらおうと話を切り出した。


「牧野が大学出るまでは結婚しないつもりだけど、本格的にうちの仕事も覚えさせようと思うんだ。だからこれから牧野をうちに住まわせようと思うんだけど・・・どうかな、許可してもらえねぇかな」

「おぉ!それはいいんじゃないか?習い始めが遅いのだからこれからはもっと稽古もしないといけないだろうし、なにより後援会の皆さんに覚えていただかなければいかんしな!なぁ、母さん」
「そうですわねぇ!私も反対はございませんわ。やっとそこまで決心してくれたのなら安心だわ!これ以上総二郎さんが羽目外したら取り返しがつかないと思ってましたもの!つくしちゃんならガツンと止めてくれそうだし!」

「・・・余計な一言だ」

「それに準備はもう出来てるのよ?気がつかなかった?」
「は?・・・準備?」


お袋が「ちょっとこっちに」なんて言いながら手招きして、俺の部屋の前を通り過ぎてもっと奥の方に・・・。
この奥って特に使ってねぇ部屋があるだけで何もないはずだけど。嬉しそうにはしゃぐお袋に多少不気味なものを感じたけど黙ってついていった。

そこは俺が気が付かないうちにリフォームでもされたのか綺麗に作り直された廊下とドア・・・しかも何故かドアが二重仕様。全然足を向けなかったから気が付かなかった。
自宅で・・・ってのも気になってたから牧野といるときは俺のマンションに帰ることの方が多かったしな。

「なんだよ、こんな風になってたっけ?」
「バカね!あなた達が2月にいなかったときに作り直したのよ!どうせすぐに帰らないだろうと思っていたからちょうど良かったわ」

「・・・で?ここ何の部屋?」
「総二郎さんとつくしちゃんの新しいお部屋に決まってるじゃないの」


だからドアが二重仕様?・・・それってどういう理由をつけて大工に注文したんだろう。
それを説明するお袋の姿を想像して笑ってしまったが、手招きされて中に入った。

「・・・これ、誰の趣味だ?」
「私です。だって新婚さんだもの・・・女性はこんな感じが好きなのよ?つくしちゃんだって喜んでくれると思うわ!」

壁はオフホワイトに装飾が施されたもので大きな窓には真っ白なフリル付きのレースのカーテンの上にクリーム色のカーテンが重ねられてる。天井は総て埋め込み式のダウンライトと間接照明でベッドの横にはヨーロッパから取り寄せたのかガラスシェードのスタンドランプ。もちろんベッドはキングサイズでワインカラーの布団で統一。家具もおそらく北欧の一流店のものだろうけどテーブルにドレッサーにコスメワゴン、ローボードも同じデザインで揃えてあってソファーも置かれてた。ベージュのラグにペアのクッション。

壁に埋め込まれた大型テレビにその奥にはキッチンまで・・・当然何処かにシャワールームがあるんだろうな。

「俺達がいない間にすげぇもん作ったんだな!でも、俺・・・こういうの落ち着かねぇけど。牧野もこんな趣味か?お袋、自分がこんな部屋に住みたいんじゃねぇの?」

「あら、自分たちの好きにしてもいいわよ?それとね・・・ふふふ、気分が変わるようになってるのよ?・・・見て!」

気分が変わる?
よくわかんねぇけどお袋がまた嬉しそうに奥の方に行ってもう1つのドアを開けた。


「・・・なんだこれ?気分変わるって・・・こういうこと?」
「まぁ、ほら・・・だって日本人ですもの」

新しく出来た部屋の1番奥は二間続きの和室・・・しかもその1つには思いっきり御簾のようなものが掛けられてていかにも・・・って感じだ。これもどうやって大工に頼んだんだろう・・・。時代劇の見過ぎだろう!

隣で何故か満足そうなお袋・・・まぁ、これも親孝行なのか?
よくわかんねぇけどこれで牧野をこの家に連れ込むことには成功したってことか。



ダイニングに戻ったら親父は既に自室に戻ってて牧野はテーブルに伏せて寝ていた。
真っ赤な顔して幸せそうに・・・。

「お前、勉強するんじゃなかったのか?牧野・・・もう寝るのか?おい!」
「・・・ん?西門さん?・・・んふっ!・・・もう、食べられなーい・・・」

「誰が食えって言ったんだよ!仕方ねぇなぁ・・・行くぞ!ほら・・・」
「ん?何処に行くの?温泉・・・はもうイヤだ・・・」

「ははっ!温泉はまた今度な。ほら、部屋まで連れて行くから」
「うん・・・大好き・・・西門さん」


・・・バカか!そういう事は起きてるときに目を見て言えってんだ!
俺は牧野を背負って、新しく作られたばかりの自分たちの部屋に向かった。



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独りぼっちのクリスマス、ペアコーデの2人のラストストーリーです。
こんなタイトルですがホワイトデーストーリー♥
公開は本日、12日、14日、ラストは15日の予定です。

明日は類君のホワイトデーストーリーになります。
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Comments 4

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2018/03/10 (Sat) 16:58 | EDIT | REPLY |   
plumeria  
Re: タイトルなし

さとぴょん様・・・今晩は!

終らせて下さいよ(笑)延々と続くじゃないですか・・・。
でもホワイトデーストーリーは超簡単ですよ?

和室・・・あれ?和室Rとかないけどよかった?ご、ごめんね?
タイトルからして大人しいでしょ?(笑)

ホワイトデーストーリーなのに画像は暗い・・・。
今回は総ちゃんが夜で類君が朝なんです♥(類にはRとか全然ないからっ!!)

あっ業務連絡・・・ハイジにコメント来てます。宜しくお願いします(作家の気分で)
それと・・・謎の管理人は類チームです(笑)Y様、司君だから。さて、誰だ?

2018/03/10 (Sat) 18:16 | EDIT | REPLY |   
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2018/03/10 (Sat) 18:39 | EDIT | REPLY |   
plumeria  
Re: タイトルなし

さとぴょん様・・・今晩は!

温泉R!!爆笑っ!!

あの時は・・・なぜ3日間も書けたんだろう(笑)
うんうん、あればっかり読んでてね♥2度とないだろうから・・・(笑)

あっ!えっとね★です(笑)★・・・★・・・★・・・もういいって!!(笑)

2018/03/10 (Sat) 18:44 | EDIT | REPLY |   

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