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plumeria

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花沢の使用人も俺を見て姿を隠すほど今の俺はすげぇ恐ろしい顔してる・・・と、自分でも思う。
とても第一子が産まれた直後の親の顔じゃねぇ!逆に親の敵でも取りに行くかのような目で廊下を歩いてるんだろう。

そして類の部屋の前に言ったら・・・そこで大きく息を吸って、そのドアを思いっきりバンッ!と開けた!
その音に驚いて振り向いた類は、俺の顔を見てすっげぇ笑ったんだ!この顔を見ても笑えるとは・・・マジ鈍感だな!

「総二郎、産まれたの?どっちだった?女の子?男の子?・・・あれ、なに?」
「・・・お前、何テレビなんて見てんだ!俺がどれだけ心配したと思ってんだ!覚悟しろ!!」

テレビでバラエティー番組を見ていた類にムカついて、こいつが座り込んでる部屋の真ん中に向かって突進していったら、悲鳴をあげてその場から飛び退いた!

「ちょっと待って!総二郎落ち着いて!ちゃんと話そうよ、なんで怒ってんの!」
「喧しいっ!・・・よくもつくしをこんな目に遭わせたな!無事に産まれたからいいようなもんの、もし何かがあったらどうする気だったんだ!なんでお前が連れて帰ったんだ!駐車場でずっと待ってたんだぞ!」

「え?だって総二郎がそのまま帰れって言ったんじゃん!あきらと何処かに行くんだと思ってたんだけど?」
「この状況であきらの相手をするわけがないだろうが!しかも一番役に立たないお前につくしを預けると思うのか?そのうえ乗せて帰ったんならなんで連れて行くのが花沢なんだ!うちに連れて来いよ!」

類を部屋の隅に追い詰めてその胸ぐらを掴み上げていた!
何回殴ってやろうか・・・それとも蹴り飛ばすか、投げ飛ばすか・・・この窓から突き落としてやろうか!!

「だから!それも俺は初めっから花沢に連れて帰るって言ったじゃん!思い出してよっ!」
「バカ言うな!そんなことを俺が許すわけがねぇだろうが!」

「待って待って!記憶を巻き戻そうよ!総二郎、手を離してってば!」

俺は類を放り投げるようにして手を離してやった・・・類もだが俺ももう息が上がって苦しいぐらいだ・・・!


「いい?よく聞いてよ?・・・あの時さ・・・」

**

総二郎!つくしちゃん、見つかったから!今俺の車に乗せてるけどどうするー?

「見つかったのか!じゃあ、俺の車が西側の駐車場にあるからそこまで連れてきてくれ!つくしの身体が気になるから俺達はもう帰る!お前はあきらと2人でそのまま帰ってくれ!

じゃあ、そっちには行かずにこのまま連れて行くからね!俺の車でゆっくり帰るから花沢で待っててよ!

「わかった!頼んだぞーっ!」


*お復習い*類君の場合は総ちゃんのブルーの部分のみを、総ちゃんの場合は類君のピンクの部分のみをお読み下さい。


**


「・・・ね?俺は花沢にって言ってるでしょ?総二郎が聞き逃したんだよ?」
「てめぇもじゃねぇか!それにしたってなんで群馬や栃木をドライブしたんだ!余計な事すんなっ!」

「それだって一番初めに道案内間違えたのは言いたくないけどつくしちゃんだよ?500Mが50Mになったんだから」
「・・・えっ?」

「確かに適当に曲がったよ、右とか左とか・・・でも、つくしちゃんも渡良瀬川を海まで行こうとかわけわかんない事言うし、お腹が痛くなったって言ったのは北関東自動車道に乗ってからなんだって!それからは猛スピードで走ったんだから!」

・・・確かにつくしが言いそうなことだ。
家から出たことがあんまりないから道だって高速だって知らねぇし、車の運転免許証を持ってないから当然交通ルールは小学生並み。「川の中は走れないの?」って聞いてもおかしくねぇからな・・・。

「だからってなんでこんな非常事態に三芳で休憩したんだよ!」
「休憩?違うって!つくしちゃんが西門にお土産買いたいって言うから立ち寄って宅配の手続きさせられたんだって!初めてやったよ、宅配なんて・・・あっ!総二郎のとこの住所がわかんなかったからうちに届くけど」

「宅配?・・・またそんなことしたのか!」
「教えたんだろ?つくしちゃんに。仙台で覚えたって言ってたから」

「・・・次の日に山ほど届いたよ、色んなものが・・・」


その後も類から車内の様子を聞いていたら怒る気もしなくなった。

そのうち部屋の真ん中にあるドデカいベッドの上、俺と類はそこに大の字で寝転んだ・・・なんだか、ホントに疲れた。


「そう言えばどっちだったの?男の子?女の子?」
「・・・男だった。まぁ・・・一安心だな」

「そっか!おめでとう・・・パパなんだね、総二郎。俺、本気で心配したよ。出産場所が何処かって言われたらさ、花沢の車ですって嫌でしょ?花沢家になっちゃったけど」
「マジむかつくわ!想像したただけ怖い・・・お前が取りあげたらと思うと!」

類がクスッと笑うから、俺までがくくっと笑って、そのうち何故か2人でバカみたいに大笑いになった。
「とんでもない花見だったな」って言うと「一生の思い出だね!」だと。



このあと、類と一緒につくしの所に行ったら、子供を隣に置いてすぅすぅと寝ていた。こいつの方が赤ん坊みたいな顔して。
赤ん坊も小さな手を頭の横にくっつけて、それを握り締めて寝ていた。

この手がいつか俺と同じように茶碗を持つんだろうか、なんて考えて指を差し出したら無意識だろうが小さな手が開いて俺の指をギュッと握った。

うわ・・・!俺が父親だってわかんのかな?なんて思っていたら類が反対の方の手で同じ事をしていた!

「うわっ!可愛いねぇ、俺の指を持ってるよ?総二郎!」
「・・・お前、めちゃくちゃ空気が読めない男だな!なんでこの子を挟んでお前と手を繋がなきゃいけねぇんだよ、離せ!」

「ホント、めちゃくちゃココロが狭いよね、総二郎って・・・」


類が部屋に戻ってから、完全に忘れていたが西門に電話を入れた。

連絡が遅いと怒鳴られたが産まれたのが男だと聞いて親父もお袋も大喜び。すぐに会いたいというのを深夜だから止めさせた。もう1日花沢で過ごしたら西門の病院に移るからそこで見ろって言ったらもっと激怒していた。
きっと明日の朝一番、ここに飛んでくるんだろう。


俺はぐっすり寝ているつくしの横でその疲れ切った顔を見ていた。

「1年前、大喧嘩した見合いから始まったのにな・・・もう家族が増えたぜ?この先、何人増えるかな。でもさ、頼むからもう少し大人しくしてくれよ。お前見てると心配で堪んねぇや」

そう言って額にキスしたら、寝てるくせにニコッと笑うんだ。


ありがとう・・・つくし。
大事にしような、俺達の宝物。


子供の顔を見ながら名前を考えた。
桜の季節に産まれたからな・・・どういう名前にしようか。

すげぇ幸せな悩み事だな、って思いながらずっと2人を見つめていた。



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申し訳ありません。長くなったので分けました。
明日がラストになります。お騒がせいたしました♥
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2018/04/12 (Thu) 17:09 | EDIT | REPLY |   
plumeria  
Re: タイトルなし

さとぴょん様・・・今晩は!

えへへ!最後まで類君で遊んでみました。
この類君ならありでしょう?総ちゃんが突進していって飛んで逃げるのよ?
何となく想像して1人で笑っておりました。

でお気に入りはやっぱりお手々ギュウ!のシーンでしょう(笑)
気が付いたら類までやってるっていう(笑)

これはうちの兄が大騒ぎした事なんですよ。

うちの子が生まれた時に自分の指を子供がギュってしたって病院中に響くような喜びの声をあげて
看護師さんに「お静かに!」って怒られたんです。
それを書いてみました!

「俺がわかったんかなぁ?!」って言うから心の中で「わかるか!」って言ってました。

ふふふ、明日が最終回。


え?また書くの?あっはは!思いついたらでいいかな?
ほんの少し頭に入れておきます。

私もこの話が1年続くとは思いませんでした。
さとぴょん様、長いことお世話になりました。(やめるのか?)

2018/04/12 (Thu) 21:34 | EDIT | REPLY |   
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2018/04/12 (Thu) 23:45 | EDIT | REPLY |   
plumeria  
Re: タイトルなし

さとぴょん様・・・今晩は!

あっはは!朝のそれはいけないの?
大丈夫ですよ、私が辞めても次から次へと湧いてくるから。

しっかし、うちの兄もおかしいけど、そちらのお姉様はマジで面白いですねぇ!
ちなみにうちの子が生まれた時の旦那の一言は

「不細工やなぁ!」

です。分娩台でまだクタクタの時に言われて、「はよ帰れ!」って怒鳴りました。

総ちゃんのように産んでくれてありがとう・・・なんて言葉ございませんでした。チーン!

ま、そんなもんか!世間の男は!


今日もコメントありがとうございました!

2018/04/13 (Fri) 00:16 | EDIT | REPLY |   

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