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plumeria

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あれはまだ・・・牧野と出会ってすぐの頃だったかな。
俺が静を追ってフランスに行ったのは。

あの時の俺と今の牧野は似てるのかもしれない。
追いかけてもいいのか、ここに残って待ってればいいのか・・・

俺は静を追って・・・牧野に背中を押されて行ったけど、結局は彼女に対する感情が恋愛じゃないって
気付かされて帰ってきた。
それに気が付くまでは周りなんて見えなかったかもしれない。

ただ、自分の思いだけをぶつけて、静もあいつらも振り回して迷惑かけて・・・

何にも出来なかったんだよね。静の相談相手にさえならなかった。
彼女の方がずっと大人で将来を見ていたから、目の前しか見てない俺はただそこにいるだけで。
1人では何も出来ないからホントに役立たずだったよね。ガキだったって思うよ・・・

行くときには浮かれてたのに、さすがに帰ってきた時は気まずかったな。
よく覚えてるよ。みんなが笑って迎えてくれたのに素直になれなかったこと。
確か、牧野もうるさいくらいに慰めてくれたっけ。


フランスでも牧野の事をよく考えてた・・・今頃何してるんだろうって。
静といても頭の中に牧野がいて、よく2人で話してたよ。あんたのことをさ。
そしたらさ、静が言ったんだ。

「そんなに大事なつくしちゃんを置いてフランスにくる意味が類にはあったの?」

その時にやっと気が付いたんだよ?本当に俺が恋してるのが誰かってさ。
自分でもびっくりしたんだけど、人に言われて気付くこともあるんだね。
自分のことなのに・・・ね。


ねぇ、牧野。

本当は言ってあげたいんだけどさ、司の所に行きなよって。
ちょっとだけ会いに行くんじゃないよ?こうなったらアメリカで2人で住むんだよ?
そのくらいじゃないとあきらの言うとおり、このままの状態が続いてたら終わっちゃうよ?

でも、そうなったら俺の気持ちの行き場がなくなるから・・・言えないんだよね、まだ。

もう少し待っててよ。俺が気持ちに区切りをつけるまで。
そうしたら、絶対に今度は俺が牧野の背中を押してあげるからさ・・・
他の誰でもなく、今度は俺があんたを送り出してあげたいんだ。幸せになるためにね。


******


「総二郎、類のことどう思う?あいつ、司と牧野が別れるのマジで狙ってんのかな?」

「さぁ・・・どうだろうな。俺にはわかんねーけど、別れることなんて望んじゃいないだろうよ。
牧野がそれを望んでんなら別だけどな。要するに牧野が笑ってないと類はいやなんだろ?」

「ややこしい奴らだな。じゃ、何か?離れててもここで牧野が笑ってりゃ類は満足なのか?
司といても笑わなかったら類は怒るわけ?」

「・・・いちいち話しを難しくすんなよ、あきら。とにかく、俺らがここでわめいてても解決しねーよ。
とりあえずは司に連絡してみようぜ?世話焼けるよな、みんな!」

さて・・・と。
仕方ねーから、俺たちも少しは動いてみるか。
マジで司のヤツ、どういうつもりなんだろうな。いくら、牧野を自分のもんにしたからって
ほっといたら離れていくに決まってんだろ?

恋人なんてさ、体温感じられる距離にいないとダメなんだから、そういうとこわかってないんだよ。


「まずは、今、司が何処にいるのかから調べねーと電話もできないな」

「んじゃ、西田さんだな。あの人なら道明寺の本社に必ずいるはずだろ?」

「だな。じゃ、あきら頼むわ。俺は牧野の世話でもしとくよ。飯にでも連れてけば少しは元気になるだろ」

仕事柄、あきらのほうが道明寺には電話しやすいだろうから。
さて、牧野を探すか・・・類にまであんな事言われちゃ落ち込んでるだろうからな。

お!見つけた!わかりやすいな、すげー暗いオーラが出てる・・・


「牧野!ちょっと待て!」

「え?・・・西門さん、どうしたの?私なんか忘れてた?」

お前・・・ちょっと泣いてたんだな?眼が真っ赤になってんじゃん。
それってどっちの涙だよ?司に会えないからか?類に冷たくされたからか?

「違うって!メシ、行こうぜ?お前最近あんまり食ってないだろ?女はな、もうちょい肉がないと
魅力がないんだって!だからさ、肉でも食いに行こうぜ?」

「・・・気を遣ってくれてんの?さっきのこと」

「それもあるけど、いいじゃん!それとも何か?西門総二郎のお誘いじゃ不満か?」

「ぷっ!そんな事ないよ。ありがとう!・・・じゃあ、連れてってもらおうかな?」


類の気持ちもわかるな・・・やっぱり牧野は笑ってないとつまんねーよ。
はやく、こいつの笑顔を本物にしてやらないとな。

野獣も王子もお姫様もマジで手がかかるって!

love3.jpg

プロローグ2話目です。
あと何回かあります

なんて適当な・・・
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