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plumeria

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総二郎がすごい顔で怒って怒鳴った言葉・・・嘘でしょ?まさか、また私の早とちり?
あの時に客間にいた赤ちゃんって・・・隼人さんの子共ですってっ?!

じゃ、花沢さんはそれに気が付いてて私をここに?よく話し合えって、確かめなって・・・このことなのーっ?!

あまりのことに驚いて膝蹴りの後にもう1回殴ろうとしていた拳が止まった。
それと同時に私が出しかけた腕を総二郎が軽く捻ったから「痛ぁっ!」って叫んで身体が半回転した!

「まったく!どうしてお前はそうなんだ!なんで最後まで聞かないんだよ!・・・とにかく来い、会見時間だ!」
「い、痛いって!総二郎、手を・・・手を離してっ!」

「馬鹿言え!今度離したら何処に行くかわかんねぇだろうが!」
「ど、何処にも行かない!行かないから離して・・・ホントに痛いっ!」

「・・・仕方ねぇな」

総二郎が腕を離してくれたからやれやれと思って手首をさすっていたら、急にふわっと自分の身体が宙に浮いて彼の肩に担がれてしまった!

「きゃああぁーっ!何すんのよっ、降ろしてよーっ!怖いじゃないの!」
「喧しい!このぐらいしねぇとお前はこの俺でも蹴り飛ばすぐらいの女だから信用できねぇ!いいから部屋までこうして担がれてろ!」

「やだ、やだぁ!恥ずかしいじゃないの!・・・こらぁっ!降ろしてってばーっ!」
「ダメ!今日は絶対に逃がさねぇからな!この会見はお前とじゃなきゃ始まらなねぇんだよ!」


「総二郎?」
「・・・馬鹿野郎。大人しくしとけ!」

嘘っ・・・!こんな振袖着てるのに紋付き袴の男の肩に担がれてホテルのエスカレーターに乗ったのって私ぐらいじゃないの?
エスカレーターを降りたら今度はエレベーターに・・・今日の会見は2階じゃなかったっけ?
パシャパシャ!って何処かからフラッシュが?嘘でしょーっ!!こんなの載せられたら外を歩けないってーっ!

やっと総二郎はエレベーターの中で私を降ろしてくれた。


すぐに彼には背中を向けた・・・勘違いしてたとはいえ彼の顔を見るのも怖い。

絶対に怒ってる・・・いや、怒らない方がおかしいもん。指を出して数えてみたけど、何回目?
初めがここのホテルで会ったとき、2回目がお見合い?花沢さんのところでも確かそんなことが?いや、その前に隼人さんと飲んでるときに・・・もしかして他にもあったっけ?指が・・・足りない?

ブツブツ言いながら自分の失態を数えていたらエレベーターは最上階に着いたみたい。
いきなりまた腕を引っ張られてエレベーターを降りて、総二郎の後を蹌踉けながらついていった。

完全に怒ってるみたい。1度も私の方を振り向かずにどんどん奥の方に向かって、前に泊まったことのある部屋のドアを開けた。
そしてそこに入ったら腕を離して、今度はくるっと私の方に向きを変えて正面から睨まれたから閉めたばかりのドアにドンッとぶつかってしまった!
そこに総二郎の片腕がドンッ!と・・・所謂、壁ドンならぬ・・・ドアドン?


「ご、ごめんなさい・・・私が悪かった。総二郎、あの・・・怖い」
「・・・ほんっとにお前って女は・・・!」

目の前30㎝で睨まれる恐怖・・・でも、こんな時でも心臓は違う意味でドキドキしてる。


あぁ・・・やっぱりこの目が好きだなぁって思う。
総二郎の香りが好き・・・総二郎の髪が好き・・・この人の全部が好きだなぁって・・・.

どうしよう。涙が出ちゃうよ・・・。


そしたら急に怒ってた総二郎の顔がふわっと緩んで・・・そのまま抱き締めてくれた。


***********


すげぇ腹が立って怒鳴り散らしてやろうと思った。
それには親父達の前じゃない方がいい・・・そう思って会見の後に泊まる予定だったいつもの部屋に連れて来た。

つくしは自分の勘違いがわかって少しは反省したんだろう・・・目を真っ赤にさせて今にも泣きそうだった。
類が言ってたっけ・・・『好きすぎて堪んないからミスったときのショックが大きいんだよ。そこに行くまでが大変だっただろうからさ・・・あとは監督次第じゃない?』

俺と一緒になるためにここまで頑張ったから余計に悲しくて我慢出来なかった・・・だから飛び出してしまったって?
マジ・・・馬鹿野郎って思うけど、類の言う通りかもしれない。

監督・・・つまり俺次第。
俺達はまだ知り合ってからが1年弱・・・俺にそんな子供が出来てたってこいつはわかんねぇだろう。一瞬、疑っても仕方ねぇや。それだけ俺も遊んでいたのは事実だ。

だから・・・もう許してやるか、そう思ってつくしを抱き締めた。


マジで惚れてるから。
こんなに惚れたことがねぇから。

何があってもこいつだけは離せねぇから・・・離したら、俺はもう茶なんて点てられねぇし。


「総二郎・・・?」
「もういい・・・だから、少しだけこうしてろ」

「でも、あのさ・・・」
「何も言わなくていいから、2度と黙って出て行くな。お前、何回俺の前から消えてると思ってんだ!マジ、次はねぇからな」

「・・・だって見たくなかったんだもん。他の人が産んだ子供なんて・・・」
「・・・くくっ、見たら良かったのに。なかなかいい男だったぜ?でも、俺の子供を産む女は決まってるからな・・・そいつが産んだ子の方が絶対に可愛いし、俺・・・初めは女が欲しいし」

「・・・くすっ、そうなの?」
「そう。俺にすげぇ似てる女がいい・・・母ちゃんに似ると手放せないから」


つくしの手が俺をすげぇ強い力で抱き締めてる。
こんな日に最大の勘違いして心配させて・・・口より手が早くて、おまけに足まで速くて、ドジで天然でお人好しで。他の男に連れられてやってくるし、人目なんて気にしないで飛びかかってくるし、声はデカいわ暴れるわ・・・。

でも、俺が見つけた最高の宝物だ。こんな面白い女、絶対2度と見つけられないだろう。



どのくらい抱き合ってたかわかんねぇけどそろそろ行かないと始まっちまう。
主役の俺達がいなかったらどうしようもねぇしな。

「そろそろ行くか。親父達が待ってるから」
「うん!でもさ・・・問題があるんだよね」

「何が?」
「私、スニーカーなのよ」

「・・・くくっ!そりゃヤバいな」
「でしょ?困ったなぁ!・・・誰も気にしないかな?」

髪も少し乱してるし着物の裾も崩れてるし、仕方ねぇからこの部屋で直せるところは直してやった。
「袖、少し持っとけ」「背中、曲げるな!」・・・何回言っても俺が着せてやるときには恥ずかしいって言って身体を小さくする。ただの直しだって言うのに暴れるからちっとも進まない。

「ジッと出来ねぇのかよ!時間がないって言ってるだろうが!」
「だって総二郎の手が変な所に当たるんだもん!」

「お前の何処に当たっても全部俺のものだからいいんだよ!ほら・・・最後にこれ、お前、忘れてただろ?」
「え?何を?」

「ばーか!今日はなんの会見だよ!手、出せ!」

あぁ!って気が付いたつくしが恥ずかしそうに左手を出した。

その薬指に京都に行く前に渡したピンクダイヤの指輪をはめてやる。
やっとそいつの出番が来たんだ。つくしは嬉しそうに部屋の照明に指輪を翳して、その輝きに涙を浮かべた。


「行くぞ、つくし」
「はい!」


俺が差し出した手をすげぇ笑顔のつくしが掴んだ。
深紅の振袖にデニム地のスニーカーが超笑える・・・足元以外完璧のつくしを連れて会場に向かった。




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長い間お付き合いいただいてありがとうございました。
明日がラストです。

仲直りして終わりたいと思います♥
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Comments 6

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2018/07/16 (Mon) 13:11 | EDIT | REPLY |   
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2018/07/16 (Mon) 13:27 | EDIT | REPLY |   
plumeria  
Re: タイトルなし

まりぽん様、こんばんは。

はい、そうですよね。
楽しいつくしちゃんを書かせていただきました。
毎回の応援、本当にありがとうございました。

今までは感動的な終わり方に憧れていましたが、このお話は全然・・・(笑)
最後までどんちゃん騒ぎで幕引きです。

楽しい西門邸もたまにはいいですよね!

あまりにもドタバタしたので何か忘れ物してる気分ではありますが・・・大丈夫かな?

それでは、また明日、同じ時間にお届けしますので宜しくですっ!

2018/07/16 (Mon) 20:38 | EDIT | REPLY |   
plumeria  
Re: こんにちは!

えみりん様、こんばんは。

あっはは!そうですね、3月の初めでしたから。
もう夏・・・短編の書けないカラダになりました。

もう仲直りはしてるんですが・・・さて、会見が終わらないとわかんないかもよ?
ラスト1話で大喧嘩、これも考えられますね!



暑かったですね~!!流石海の日!
でも、私の所は32度かな?エアコンはそんなに使っていません。

だから熱中症になるんだって母に怒られますけどね。
今も扇風機・・・夜も今のところ普通に寝てます。

もっと暑くなるのかなぁ・・・ホント夏は苦手です・・・。

それでは、また明日~♥

2018/07/16 (Mon) 20:44 | EDIT | REPLY |   
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2018/07/16 (Mon) 23:05 | EDIT | REPLY |   
plumeria  
Re: タイトルなし

さとぴょん様、おはようございます。

あはは!記者じゃなくても撮りたくなりますよね!
でも、振袖の人を肩に担ぐ・・・重そう(笑)
袖が顔に当たって大変そう・・・そういう問題じゃないか?

米屋は笑っちゃうのでここはハンターでお願いします!!


流石会見前だけって、総ちゃん・・・帯をクルクルしなくて良かったね♥

「向日葵」の時の祥兄ちゃんの会見は書くのが大変でしたが、今回の会見は楽でした!
書き終えたときには「あらら!終わっちゃった・・・」って脱力・・・。

どんな会見になったか楽しみにしてて下さいね!

最後まで家元夫人で遊んじゃいました♥

2018/07/17 (Tue) 06:28 | EDIT | REPLY |   

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