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目が覚めたら西門さんが目の前にいた・・・他に誰もいなくて西門さんだけが心配そうに私の横にいてくれたからすごく嬉しかった。
だけど・・・頭がぼーっとしててよく思い出せない。

西門さんに電話して声、聞いたっけ?ここで手術するとか話したっけ?
ううん・・・話してないよね?・・・それなのになんでここにいるの?


聞けばやっぱり私とは話していなかった・・・どうやら電話を折り返したら竹本さんが出て説明したみたいだった。
「いつから具合が悪かったんだ!」ってやっぱり怒られた・・・でも、それを言いたくても言葉が上手く繋がらない。そのうち彼が看護師さんを呼んでくれて、血圧や体温を測られ簡単な質問だけされてまた2人きりになった。


麻酔のせいか気分が悪い・・・。

何も食べてはないから吐くものはなかったけど西門さんの前で何度も噎せてしまった。その度に背中をさすってはくれるけど何故かこの人の機嫌が悪い。
もの凄く怖い顔してさすってくれるから余計に気分が悪くなった。

その理由は私が竹本さんの部屋に行ったことがバレたから・・・。

こうなったら素直に話すしかないから無理矢理連れて行かれた話をしたけど、それでも機嫌は直らない。その後も話を続けていたら、今朝目が覚めた後、急な仕事で京都に行っていたと聞かされた。


「きょう・・・と?京都から・・・ここに来たの?」

「あぁ、そうだ」
「・・・どうして?」

どうしてって言った瞬間、西門さんが今までで1番怖い顔をした!一応手術したばかりだから傷口が痛い・・・!それよりも西門さんに睨まれたことで心臓の方が痛い気がした。


「じゃあ、なんでもしもの時は俺なんだよ」 ・・・えっ?なんで逆に聞いてくるの?
そんなこと、どう言えばいいの?素直に言ったらどうなるの?返事に困って出た言葉が・・・

「えっと、今の私の居場所を1番よく知ってる、と・・・友達だから?」

「友達?・・・いつまで友達すりゃいいんだ?」
「い、いつまで?いつ・・・までだろう。えっと・・・来年アパートを見つけるまで?」

「あぁーっ!もういい!!」

いきなり大声を上げた西門さんに驚いてお腹の痛みもどっかに飛んで行って、今まで半開きだった私の目も全開!
彼の手が私の酸素マスクに伸びてそれをグイッと外された!その行動の速さに驚いたけど身体は思うように動かない・・・!

「うわっ!なにすんのーっ?!」
「喧しいっ!!」

喧しいって言葉と同時に塞がれた唇・・・あまりのことで目を開けたまま、彼の髪の毛が私の頬にかかってて、燃えるような熱い手が私の冷たい頬を押さえ込んでた。

ヌルッとした感触で西門さんの舌が私の中に入ってくる・・・!どうしていいかわからないし腕は動かせないし、身体はもっと動かないし!されるがままに彼のキスを受け止めていた。

どのぐらい長いキスだったんだろう・・・やっと離れたときには心臓が壊れたかと思った。


「・・・わかったか!鈍感女!」

「・・・鈍感って・・・だって何にも言わなかったんだもん」

ポロリと流れた涙が耳の方に流れて髪を濡らした。
それを指で拭って呆れたような顔してる・・・少しも笑ってくれないのにその指先は凄く優しかった。


「誰とも間違ってねぇって言っただろうが!あれで気付くだろうが、普通は!」

「だって誰とでもキスなんてしてたじゃん。そんなの・・・西門さんの挨拶みたいなもんだったじゃん!」

「・・・挨拶のキスは触れるだけだろうよ」

「言ってくれなきゃわかんないよ・・・だって西門さん、いつだってその気にさせるような動きばっかして、ジッと止まって見てるだけなんだもん。私のこと、からかってるんだって思うじゃない!」


やっぱり怖い顔したまま腕組みしてる。

その腕が解かれて今度は椅子から移動して私のベッドの端に座った。
何をするんだろうって思ったら、そのまま身体を私の方に倒してきて点滴と傷口を避けるようにして抱き締められた。


うそっ・・・!ここ病院なんだけど?!


「あっ、あの・・・西門さん?あの、えっと・・・」
「煩い、黙って抱かれてろ」

「で、でもっ、ここ病院で誰が入って来るかもわかんないし!」
「そんなの関係ねぇって」

彼の顔が私の右肩にあって熱い息がそこにかかる・・・ドクンドクンと高鳴る胸が今にも爆発しそうで息苦しい・・・!
せめて彼の背中に手を回せたらって思うけど左腕は西門さんの身体で押さえられてるし、右腕には点滴だし・・・どうしていいのかわかんなくてそのままジッとしていた。

少ししたら西門さんは身体を起こして自分のおでこと私のおでこを・・・コンッとくっつけた。
つまり・・・焦点が合わないほどの至近距離だ。

そして甘くて少しだけ低めな囁く声が聞こえた。

「・・・友達なら京都から戻ってこねぇよ。マンションに置かずにアパート探してやる・・・仕事先も変更なんかさせねぇだろ?」
「・・・う、うん・・・」


「お前が大事だから俺は今ここにいるんだ。今、この瞬間からお前を守るのは俺だから・・・いいな?」

「・・・西門さん・・・でも」
「でもとかなし!返事は1つしか受付けねぇからな!」


その返事さえ聞かずに彼はまた私の唇を塞いだ。
今までで1番優しく・・・今までで1番甘いキス。今までで1番・・・嬉しいキス。



**



「始発で京都に帰るの?何時・・・ごろ?」
「さぁ?6時ぐらいから数分おきに新幹線があるから大丈夫だろう。茶会には間に合うさ」


特別室の大きなベッドの端っこ・・・私の横に西門さんが寝てる。
ホントはしてなきゃいけない酸素マスクは今でも私の首の所で遊んでるし、枕があるのに何故か彼の腕枕・・・看護師さんが来たらどうしようって体勢で寝っ転がってる。

「昼過ぎまで茶会したらすぐに帰ってくるから、そしたらうちの病院に転院するぞ。朝になったら手続きしといてやるから」
「え?いいよぉ・・・聞いてはないけど入院ってそんなに長くないんでしょ?」

「そんな説明は俺も受けてねぇけど、あんな男がいる病院になんか置いとけるか!」
「・・・それ、ヤキモチ?」

そう聞いたらジロッと睨まれた。
だって・・・聞かなきゃホントにわかんないんだもん!


「ヤキモチ・・・って言われりゃそうだろ。お前の身体に触っただけでも許せねぇのに」
「触ったって!・・・やだ、なんて言い方してんのよ!お、お医者様が手術しただけでしょ?もうっ・・・!」

「俺以外に見せるのは禁止!だからうちの病院の女医が担当だからな!」

「・・・はいはい」

まだ他にも聞きたいことがあるって言ってたけど、だんだん私は眠たくなって彼の言葉が遠くなっていった。
手術の傷も少しは痛いけど、それよりは頭を乗っけてる胸が温かくて落ち着く・・・。

ほんの少し顔を擦り寄せたら「煽んなっ!」って小さい声で言われる。少し見上げたら薄く目を開けてる彼が妖しく笑う・・・「くすぐったいって・・・」耳元でそんな言葉を出されるから慌ててまた顔を隠した。


アメリカでもこうやって同じベッドで寝たけど近寄れなかった。
そこに居るんだと思うとドキドキして・・・でも、本当はこうしたかった。

ダメだって自分にブレーキかけたけど、この腕の中に入りたいってずっと思っていた。


やっぱり『好きだ』って・・・言ってくれなかったね。でも私も言ってないのよ・・・『ずっと好きだったよ』って。
その言葉が聞きたいなぁ、なんて思いながら何度もしてくれたキスを思い出してた。


朝起きたらまだ隣で寝てるのかな。
いや、やっぱりこれは夢かな?

夢なら覚めずにこのままで・・・私は西門さんの服の端っこを握りしめたまま眠りについた。




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2018/09/22 (Sat) 12:21 | EDIT | REPLY |   
plumeria  
Re: タイトルなし

みわちゃん様、こんにちは!

あっはは!遅い・・・確かに遅いですよね!
焦れったくしたかったのですが、気が付いたらこんな話数になっていました。

2人の気持ちが一致したらこのお話も終わりです。
自分でも何が書きたかったのか・・・(笑)


あきら君・・・なんだかオカルトってよりホントにサスペンスになってしまいましたね!
これからオカルトっぽくなってきますのでお楽しみに?(笑)

類君・・・こちらもいよいよラストになってきました。
もう少しつくしちゃんにも頑張ってもらいますが、日本に帰れる日も近いかな?

私の連載の記録更新となりますが最後まで頑張りたいと思います!


今日もありがとうございました。応援宜しくお願いします♥

2018/09/22 (Sat) 13:47 | EDIT | REPLY |   
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2018/09/23 (Sun) 00:36 | EDIT | REPLY |   
plumeria  
Re: タイトルなし

さとぴょん様、おはようございます。

あらあら、期待が膨らんでますね?
それはどうなるか・・・待て!って感じですね♥

これからは一気にラブラブではございますが・・・私ですからね(笑)
素直に行くかどうか・・・焦らすの大好きですから。


あっ!見つかっちゃった?
それ、私ですよ(笑)

ちょっと行ってみたの!バレたか~(笑)


そうそう!ボールが私の方に来る!と思って腰を低くして構えた瞬間でしたね。
相手のアタッカーがクロスに打ってくると思ったらストレートに打たれたって感じでしたが。

だから転けたときにメンバーが「なんであんたが転けるん?」って言ったときは自分でも笑ってしまいましたが、
立ち上がろうとしたらもう1回転けた(笑)

力がね、全然入らなくなるんですよ。当たり前か!

2018/09/23 (Sun) 07:52 | EDIT | REPLY |   

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