FC2ブログ

plumeria

plumeria

牧野が特待生試験に合格して、大学への復学が正式に決まった。

大学内では男性の警護はつけにくいから、女性のガードをつけた。
その方が牧野のストレスも軽くなるし、何より学生生活を楽しいものにしたかったから。


「色々とほんとうにありがとう!またこれからも宜しくお願いします!」

俺たちに向かってちょっと照れながら頭を下げてる牧野に、総二郎達も嬉しそうに笑って答えてた。
試験の結果は牧野の実力とちょっとした裏工作で問題はなかったけど、特待を続けるためには遊んでいるわけにはいかない。
俺の家庭教師もしばらくは延長だね。ホントはそれが目的だったとは今更言えないけど。

「同級生ですけど、慣れてますから先輩って呼びますわね!美作さんから聞きましたけど、なんだか物騒なことが
起きてるんですって?三条も力になりますから遠慮なくおっしゃってね?」

「うん。ありがとう、桜子。頼りにしてるよ」

「お任せ下さい!体力はございませんけど、悪知恵なら得意分野ですから!」

それは言えてるって2人で笑ってる。
牧野の笑顔がだんだん昔みたいになってきて、俺たち3人は少し安心していた。

「牧野、せっかく引っ越ししたばっかりなのに残念だったな。あのアパートで1人暮らしを満喫するはずが
また類んとこで軟禁生活始まるんだろ?気をつけとけよ?意外とこういう男がいきなり豹変するかも知んねーぞ?」

「言えてる!総二郎みたいに外で発散させてないからな!」

「なんて事言うのよ!類はあんた達とは違うんだから一緒にしないでよ!一緒の部屋にいたって絶対にそんな
心配いらないんだから、ねっ!類」

「・・・・・・」

それってどうなの?いままであれだけモーションかけたつもりなんだけど全く感じてもらってないわけ?
何度も言ったような気もするんだけど、そういえば毎回軽く流されたような・・・
愛してるって言葉も出したよね?隔離したいとも言ったよね?離れないでとも言ったよね?
これ以上のどんな言葉で牧野は気付いてくれるわけ?まさか、ホントに気が付いてないとか?!

やっぱりここは総二郎の言うとおり、思い切って豹変するしかないんだろうか・・・?

「それに、なんで軟禁生活なのよ!ちゃんと自分の部屋に帰ってるんだから!」
「まぁ・・・花沢さんったら、意外と奥手でいらっしゃるのね?」

「・・・・・・!!」

三条にまでそんな言われかたされるなんて・・・多分、いや絶対積極的なはずだけど牧野には通じないんだって!


「どうしたの?すっごく変な顔になってるよ?・・・類?」

全部、あんたのせいだよ!鈍感牧野っ!


******


大学生活の再スタートをきってから数日特に変わったこともなく、あきらの話では司の方も平行線のままだという。
このまま何も起こらずに過ぎていくような気がしていた。


だけど、司の事を聞いてから3週間が経った頃、いきなりその事件は起きた。

たまたまこの日は牧野につけていた女性のガードが体調不良を起こし、俺たち3人が牧野に付くようにしていた。
それでも大丈夫だろうと油断をしていた・・・と言えばそうかもしれない。

午後の授業のあとラウンジで待ち合わせてたから、ちょっと講義が伸びて遅くなってた俺は急いでそこへ行った。
牧野と総二郎がそこにいるはずだったのに、ソファーには総二郎しかいなかった。


「あれ?総二郎・・・牧野と一緒じゃなかったの?」

「あぁ?あいつなら忘れ物したってフランス語の教室に戻って行ったぞ?・・・そういや遅いな・・・」

「どのくらい時間が経ってるの?その教室ならこの校舎の一階だよね・・・あんまり遠くないけど・・・」

「15分かな?・・・見に行くか?大丈夫だとは思うけど・・・」

なんだろう・・・すごく嫌な予感がして総二郎とその教室に向かった。
忘れ物をしたなら廊下のどこかで会えるかもしれないけど、牧野が戻ってくる気配がなかった。

「おかしくない?この教室ならこの廊下で会えるはずなのに・・・」
「まさか大学でなんて襲わないだろう!これだけ学生がウロチョロしてんのに!心配性だな!」

総二郎はそう言うけど、俺の中の不安はどんどん大きくなっていく。
一階の奥の教室まであと少しって所で数人の学生が何かを話しながら教室の中を覗き込むのが見える。

総二郎と顔を見合わせた!まさか大学内で?とは思ったけど2人で教室まで急いだ!
走ってきた俺たちを見てそこにいた学生達は一斉にそのドアから離れた。


「牧野!!いるのか!」

総二郎がそう叫んで教室に入ったら・・・その部屋はもの凄いことになっている。
いくつもの机が倒れていて椅子もあちこちに転がっている。学生が置いていたカバンや教科書も・・・
その中に牧野のものと思われる参考書とノートが落ちていた。それも広範囲にわたって散らばっている。


「類!こっちだ!窓からじゃないか?!」

窓も何カ所か開けられていて、総二郎はそこから飛び出た。そこで拾ったものは牧野がよくしていたバレッタ・・・。
確かに今日、付けていたものだった。

「間違いないな・・・!牧野が誰かに襲われたんだ!こっからだと何処に行く?!」
「車で逃走するなら一番近い駐車場だ!すぐ裏に職員用がある!」

すぐに2人でその駐車場に走った!捕まったとしても抱えて大学からは出ないだろう。
もう心臓が止まりそうなくらいバクバクして変な汗が出る!とにかく牧野の無事だけを祈って走った。
間に合ってくれ・・・連れて行かれる前に!何度もそう叫んでいた!

最短距離を夢中で走って植え込みなんかはザッと飛び越えて、とにかくその場所を目指した。



職員用駐車場が見えてきた時、そこにいたのは・・・・・・あきら?!

すぐにあきらも俺たちに気が付いた。そして俺たちを睨み付けて大声で叫んだ。

「何やってたんだ!!お前達はっ!牧野に付いてなかったのかっ!」

あきらがあんな大声を出すなんて滅多にない、しかもその声はかなり怒っているようだった。
それよりも牧野が気になって、あきらに向かって叫んだ。

「あきらっ!牧野は?牧野を見なかった?誰かに襲われたらしいんだ!」
「すまない・・・俺が付いてたのに・・・油断した!」

急いであきらの横まで行ってあたりを見渡したけど、そこにはもう不審な車なんてなかった。


「牧野は大丈夫だ。ここにいるから・・・」

あきらが指をさしたほうを見たら・・・車と車の間にしゃがみ込んでいる牧野がいた。

「牧野っ!大丈夫か!」

すぐに駆け寄ったけど動揺が激しくてガタガタと震えたまま何も話すことが出来なかった。
牧野は膝を抱えるようにして座っていて、顔色は真っ青だった。
髪も乱れていたけど、それを直すことさえ出来ないまま大きな眼を開けて地面を見ている。


「あきら!何があった?」

PKASXZdasdfa_TP_V1.jpg
爆弾投下本格化・激甘封印!
関連記事

Comments 2

There are no comments yet.
-  
管理人のみ閲覧できます

このコメントは管理人のみ閲覧できます

2017/04/19 (Wed) 00:12 | EDIT | REPLY |   
plumeria  
Re: タイトルなし

W様、おはようございます🎵

ワクワク?しますか!
それは良かった。スケールが大きいかどうかは
お楽しみに❗
とりあえず今回も殺人だけはございません。

ホントに私もつくしちゃんは可哀想だなって
思います。もうボロボロですよね。
でも、今回は類とイチャイチャ出来るんですから
ちょっと痛いくらいは我慢してもらいます。

それは、いつになるんでしょうね⁉

では、激甘から戦闘モードに切り替わりますが
ついてきて下さいませ❗

今日もありがとうございました‼


2017/04/19 (Wed) 07:09 | EDIT | REPLY |   

Leave a reply