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plumeria

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幼い頃から護身術ってのを教え込まれてるから自分の身を守ることだけなら自信があった。
それに喧嘩慣れしてなくて闇雲に武器を振り回すだけのこいつらなんか相手にもならない。

俺だけならこの2人が同時にかかってきてもどうってことねぇが、牧野が捕まってる以上下手に手を出すことは出来なかった。


森本さえ牧野の側から離れたらなんとかなりそうだったが、ビクビクしながらも牧野の首にナイフを突きつけたまま動かねぇ。
しばらくやられたフリでもしてこいつらを油断させ、隙が出来たら牧野を安全なところに置いて反撃・・・そんなことを考えていたら牧野の方が先に動きやがった!


女だからって手加減したのか、牧野の足首に巻かれたテープが緩んで外れ、信じられねぇがその椅子を振り回して森本を倒したから驚いた!

「何しやがんだ、この女!!舐めんなよ!」
「きゃああぁーっ!」

「牧野ーっ!!」

良平が今度は鉄パイプを牧野に向けて振り上げ、それを止めるためにこいつを追いかけてその背中を思いっきり蹴り上げた!良平は前のめりに倒れ込み、床にあった角材に顔面をぶつけて「うわあああっ!!」っと大声を上げて鼻を押さえた。

鼻骨でも折ったか?と思ったがそんなことはどうでもいい、すぐに牧野の所に行って椅子と括られている手首のテープを解いた。

「大丈夫か?怪我はねぇな?」
「う、うん!大丈夫、西門さんの方が!」

「ばーか!俺はこの程度じゃ何ともねぇよ。少々傷はついたが重症じゃねぇし、気にすんな」


本当は馬鹿みたいに背中が痛いし、もしかしたら腕の骨にヒビが入ったかもしれない。鉄パイプであれだけ殴られりゃそれも仕方ねぇが動けないほどじゃなかった。
今はとにかく牧野を安全な所に連れて行かねぇと・・・!

手首のテープが解けると牧野は自由になったが、その時には森本も良平も蹌踉けながら立ち上がっていた。
良平は鼻から出血していてその量から見てもおそらく鼻骨骨折・・・痛みは半端ねぇはずだがそれでももう1度鉄パイプを拾った。

森本も震えながらナイフを持ち直し、どこから出したのか左手にもサバイバルナイフのような物を持っていた。

「・・・くそっ!よくもやりやがったな・・・もう容赦しねぇからな!哲也、お前も女相手にやられてんじゃねぇよ!!」

「ご、ごめん!!まさか振り回すなんて、お、思わなくて!」
「喧しい!!今度油断したらてめぇもヤるぞ!!」


苛立った良平が今度は森本に怒鳴り声をあげ、牧野は耳を塞いで震えていた。
そんな牧野を背中に隠しながら後ろに下がったが、これ以上は逃げ場がねぇ・・・ってことは倒すしかない。


「牧野、そこら辺にお前が持てるようなパイプとか転がってるか?」
「は?えっと・・・あっ、ある!」

「念のため持っとけ。今からあの2人を片付けるけど2対1だからお前に向かってくるかもしれない。そんなことはさせないつもりだけど一応な」

「う、うん!わかった。でも西門さん、何処か怪我してるよね?お願い、無茶しないで!」


俺達が隅まで行ったら良平が大声を上げながらこっちに向かって突っ込んできた!

「うおりゃああぁーっ!くたばりやがれっ!」
「・・・誰がお前なんかにやられるかよ、馬鹿野郎っ!!」

牧野を後ろ側に押して俺から離し、良平が振り下ろした鉄パイプを交わして膝でこいつの鳩尾を蹴った!それは完璧に急所に当たり、良平は低い呻き声を上げてまた床に転がった。
鳩尾への攻撃は横隔膜の動きを一瞬とめるから呼吸困難を起こす・・・暫くこいつは立てねぇだろうな。

今度は森本が奇声のような声をあげて突進してきたが完全に腰が引けてる。
半分泣きそうな情けない顔で突っ込んできたが、俺の方に突き出した右手は簡単に捻り上げることが出来たから、持っていたナイフなんかは手首を1度叩いただけでこいつの手から落ちていった。

左手のナイフなんか持ってるだけで振り回すことも出来ない。
手首を捻ると「うわああぁっ・・・!」っと情けない声を出してこっちもすぐに手放した。

落ちたナイフはそのまま足で遠くに蹴り飛ばし、こいつには背後から腰の辺りに蹴りを入れてやった!

牧野は鉄パイプを1本、まるで剣道の構えのように震えながら持っていたけど、この様子を見たらすぐに投げ捨てた。



2人とも唸りながら床に転がり、その隙に牧野の腕を掴んでこの倉庫から出ようと走り出したが、今度は牧野の方が廃材に躓いて派手に転けた!

「きゃああぁーっ!いったぁ・・・!」
「アホか!お前が転けてどうすんだよ、ほら、立ち上がれ!外にバイク停めてるからそれで逃げるぞ!」

「痛っ・・・!ごめん、足が・・・!」
「挫いたのか?仕方ねぇな、負ぶされ!」


牧野を背負って出ようと手を伸ばした、その時・・・!

ドンッ!と俺の背中に何かが当って、振り向いたらそれは森本だった。
汗塗れのデカい目をヒクヒクさせて、身体中を震わせて森本は俺に体当たりしてきやがった!


なんだ?脇腹が熱い・・・そう思ったとき、森本が俺の横で「へへっ・・・」と笑いやがった!


ムカついてこいつを肘で突き飛ばした後、後ろに足を振り上げると俺の踵が森本の首を直撃!鈍い音がして、そのまま森本はガタガタと音を立てながら廃材と一緒にそこに倒れて動かなくなった。


「はぁはぁ・・・なんて、ヤツ・・・!くそっ・・・つっ・・・」

「・・・西門さん?どうしたの・・・西門さん?」
「何でもねぇ、行くぞ、牧野・・・」


「・・・に、しかどさ・・・ん、その血・・・」



***************



倒れたはずの森本君が急に西門さんの背中に体当たりした時、私はそれを正面で見てしまった。

彼の肩越しにギロッとした目で震えながら・・・西門さんの背中にしがみつくように立ってる。
何をしたのかよくわからなかったけど、それを西門さんが振り解いて最後に蹴りを入れた瞬間は怖くて目を瞑った!

「はぁはぁ・・・なんて、ヤツ・・・!くそっ・・・つっ・・・」
「・・・西門さん?どうしたの・・・西門さん?」

「何でもねぇ、行くぞ、牧野・・・」

何でもないって言いながら私に手を出した西門さんだったけど顔色が真っ青・・・そして左腕から流れてる血だけじゃなくて彼の右脇腹に赤い物が見えた。

それも・・・真っ赤だ!!


「・・・に、しかどさ・・・ん、その血・・・」
「あぁ?血・・・何処に?そういや・・・背中が・・・・・・!」


今度は私の目の前で西門さんが倒れた・・・その身体の下にはサバイバルナイフが落ちてて、それにも真っ赤な血が!


「いやあぁーっ!西門さん、西門さん!!だめぇ!死んじゃダメだからね、西門さんっ!!」
「・・・あ、ほか・・・」

「そうだ!き、きゅ・・・救急車・・・待ってて、すぐに、すぐに病院に行くから!」

もう2人とも動かなくなっていたから急いで自分の鞄を取りに行ってスマホを取り出し救急車を呼んだ。




救急車とパトカーのサイレンが聞こえてくる。
私は西門さんの身体を抱え込んで震えていた・・・だんだん小さくなる呼吸が止まったらどうしようかと・・・!

怖くて怖くて・・・彼の身体が冷たくならないように必死に抱き締めていた。





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2018/10/05 (Fri) 12:51 | EDIT | REPLY |   
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2018/10/05 (Fri) 13:25 | EDIT | REPLY |   
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2018/10/05 (Fri) 13:27 | EDIT | REPLY |   
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2018/10/05 (Fri) 19:03 | EDIT | REPLY |   
plumeria  
Re: タイトルなし

さとぴょん様、こんばんは。

あの~、総ちゃんを心配でしょうか?伸びたことを怒っていらっしゃるのでしょうか?
あぁ、両方ですか?


あっはは!ごめんなさいねぇ♥
私、闘う総ちゃんが大好きなんです♥

いやん、痛そうですよね~💦(お前が言うな!)
これが後々、美味しいお話に続くんです・・・もう少し・・・待て!!(ワン!)

2018/10/05 (Fri) 20:26 | EDIT | REPLY |   
plumeria  
Re: タイトルなし

まりぽん様、こんばんは♥

嫌ですわ、まりぽん様・・・私、総ちゃん大好きっ子なんですから「まさか」なんてことはございません!
色んな事は書きますけれど、いつも楽しくエンドを迎えております♥


え?やり過ぎ?

・・・あっはは!そうかも~💦

シリアス書いてコメディ書いたら今度はバイオレンス書きたかったんですよ(笑)

このお話はStopMotionからの第2部ですのでお話としてはもう75話目?
終わりに近いのですよ♥

ここが過ぎたら幸せモード突入です!待っててくださいねぇ!

2018/10/05 (Fri) 20:31 | EDIT | REPLY |   
plumeria  
Re: タイトルなし

さとぴょん様、ドキ・・・(笑)


それではその時にご連絡くださいませ。
この土地の名産品一揃えしてお待ちしております。

高いわぁ💦払えるかしら(笑)

2018/10/05 (Fri) 20:33 | EDIT | REPLY |   
plumeria  
Re: タイトルなし

Aria様、こんばんは!

コメントありがとうございます♥

はははっ!読者様にどれだけ怒られても書いてしまう喧嘩シーン(笑)
意外と好きなのであります。

上手いこと表現できないのですが、こういう部分の読み返しは特に念入り・・・かも?
伝わらないといけないので悩みますよね。

音や味や色や速さ、どれも文字では正確に伝えるのが難しくて毎回困ります。

類君で音楽書いたのですが、これは今までで1番大変だったかも(笑)
止めときゃ良かった💦なんて途中で反省しますよ。


毎日頑張っていらっしゃいますね。
お邪魔してるけど時間の都合でコメント残さないヤツです・・・本当にごめんなさい!

2018/10/05 (Fri) 20:39 | EDIT | REPLY |   

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