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plumeria

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つくしがベッドに押し倒されてるのを見たときは頭に血が上ったが、あいつが勝手に転けただけで何もされてないのは本当のようだったからひとまず冷静に、そう思って司と向かい合って座った。



やっぱりな・・・まだ諦めきれねぇのは司の方か・・・。

1度は納得したつもりだったけど、時間が経ってみれば今度は欲しくなる。
今まで放ったらかしてたのは自分のクセに、まるで俺が横から奪い取ったかのように話を持って行って取り戻そうとしてんだな?

1番考えてやらなきゃいけねぇのはつくしの気持ちなのに、まだ自分の気持ちだけを押しつけんのか?


部屋の隅で3人がコソコソ話してるのは気になるが、それを目の端で捉えるだけにして視線はずっと司に向けていた。
こいつも俺を睨み付けるのをやめない・・・次は何を言うのかと待っていたらあの話が出てきた。


「ラスベガスに行ったってのはどういう事だ?俺に別れ話をしに来た女が別の男とラスベガス・・・これをどう説明するんだ?」

「・・・ラスベガス?」


ここでクルッとつくしの方に顔を向けたら俺を拝むようにして「ごめん~!話しちゃった~!」って小さな声で・・・!
またそれをつくしの両サイドから類とあきらが「なんで?」「ラスベガスに何しに行ったの?」って質問攻め。

・・・馬鹿野郎っ!そんな話したら俺達が巫山戯てるみたいじゃねぇか!



「それまでの話が全部お前の言うとおりだったとしても、そこでなんでラスベガスが出てくる?どうして真っ直ぐ日本に帰らなかったんだ?お前達が既にそういう仲になってて別れ話のついでに遊んだって事じゃねぇのかよ!」

「そんなんじゃねぇよ・・・くそっ、仕方ねぇな・・・」


幼馴染みの前で自分の嫉妬心丸出しの言葉なんて出したくもなかったのに・・・!

あきらにはバレてたかもしれねぇけど、ずっとポーカーフェイス気取ってたから今更って感じでもあるし。それでも言わなきゃこの場が治まらねぇ気がしたから・・・これまでの自分の気持ちを話すことにした。


「・・・つくしがお前を待ってた時、俺はもうこいつに惚れてたんだよ!だけど親友から奪うわけにはいかねぇ。
そのうち待てなくなったつくしがお前に別れ話をしに行くって言った時にはラッキーだと思った。俺しか日本でつくしの傍にいなかったから自分のものにしたくて仕方なかった・・・それが本音だ」

「総二郎、てめぇ、やっぱり裏切ってんじゃねぇか!」

「言葉には出してねぇって言ってるだろうが!・・・こいつを自分の部屋に泊めたのもその気がなかったわけじゃねぇ・・・でも、時間をかけて司を完全に忘れるまで待とうって思ったから無理矢理抱くことなんか出来なかったんだよ!
ラスベガスに連れて行ったのはアメリカ行きを辛いものにしたくなかったからだ。別れた上に引ったくりに遭って無一文って記憶よりも、楽しい思い出が残ればいいと思ってカジノで遊ばせたんだよ!」


「牧野、カジノで遊んだの?」ってまた類がすげぇ顔して聞いてやがる。
それにつくしが嬉しそうに「めっちゃ儲かったんだよ?ルーレットで一点掛けして当てちゃったの!」

この状況で2人が楽しそうに会話するってなんだ?

あきらも驚いて「マジで?小細工なしで?」・・・正式なラスベガスのカジノホールで小細工とかするか!美作の裏カジノじゃあるまいし!



「司・・・お前も案外あっさり別れたんじゃねぇのかよ。つくしの事が手放せねぇならなんでもう少し話し合おうとしなかったんだ?」

「・・・なんだと?お前みたいに地元でのんびり茶を点ててるのとは訳が違うんだよ!世界中を飛び回って・・」
「俺に言わせりゃ関係ねぇな!そんなもん、理由にも何にもなんねぇよ!」

のんびり茶を点てる・・・それにもムカついたが芸事をこいつに説いても無駄。
そんなことはどうでもいいが、常につくしを後回しにする理由を仕事だという司には我慢出来なかった。


「司はどう思ってるか知らねぇけどな・・・つくしはアメリカでの最後の夜にすげぇ泣いたんだ。
お前がどうして約束を守ってくれなかったんだって・・・電話の1つもダメなのはなんでだって、男はそんなに仕事が大事なのかってな。自分の顔も思いだしてはくれないのか、待ってた5年間はもう戻らないんだって・・・泣いて泣いて、泣き疲れて眠るまで泣いたんだ!最後に笑って別れないで一発ぶん殴ればよかったってな・・・お前、女にそんな事言わせて今更何言ってんだ!!」

「・・・・・・!」


「確かに気持ちの上ではお前達が婚約中から惚れてたんだから裏切ってたかもしれねぇけど、こいつが自由になってから守ったのは俺だ・・・もう手放す気はねぇからな!帰るぞ、つくし!」

これ以上話すともっと感情的になってヤバい・・・ひとまずこいつとつくしを引き離そうと席を立ったら、司もヌッと立ち上がった。


「・・・総二郎、この俺によくもそんなことが言えるな。西門流の後援会、何処の誰が仕切ってると思うんだ?生意気なこと言ってんじゃねぇぞ!」

「後援会を脱会するなら勝手にしやがれ!道明寺が抜けたってビクともしねぇよ!」

「なんだと?!うちだけじゃねぇ、系列会社全部脱会させりゃ西門は1年持たねぇうちに潰れるだろうが!」

「はっ!そんなことぐらいで千年続いた西門が潰れるか!お前んとことは歴史が違うんだよ、馬鹿野郎!」

「喧しい!!歴史よりも規模だろうが!総資産で考えろ!西門がうちに勝てるのか?!」

「総資産だぁ?!馬鹿か!道明寺は金もあるだろうが負債もデカいだろう!差し引いてみろってんだ!お前の弱い頭でもわかるだろうが西門はそんなもん殆どねぇんだよ!しかもうちの家は重要文化財だ、価値が違うんだ、ド阿呆!」

「ただの古臭い屋敷じゃねぇか!崩れるのも時間の問題だな!」

「日本の大工の腕を知らねぇのか?簡単に崩れるような家じゃねぇぞ、ばーか!!」



「「「・・・・・・」」」



*************



花沢類と美作さんと隅っこで話を聞いていたけど、後半何故だか子供の喧嘩みたいになってきた。

私と道明寺と総二郎の話じゃなかったの?って思うんだけど・・・何故か今は西門存続についてだったり家の価値だったり?
「誰が止めるんだ?」って美作さんが言うけど、私も花沢類も首を横に振った。


「ホントに何にもなかったの?牧野」

花沢類が少しだけ不機嫌な顔してそう言った。ここにも疑ってる人が・・・これも日頃の総二郎の素行のせいだよね?
確かに私がこの騒動の対象じゃなかったら同じことを考えたわ・・・あの西門総二郎だもん。

「ホントに何もなかったのよ。あ、あの・・・そりゃね、総二郎が裸見せたりとか近寄ったりとかあったんだけどさ。でも、本当にそういうコトはなかったの。驚きでしょ?」

「お風呂も別々?」
「・・・何考えてんのよ!当たり前でしょうが!」

美作さんは前に飲んだときに総二郎から聞いていたからそこまで疑ってないみたいだけど「ありったけの理性を掻き集めて我慢したらしいぞ?」って笑ってた。
「そうだったの?」って逆に私の方が聞き返して、やっぱり鈍感だと2人に呆れられた。



「司もさ、もうわかってると思うんだけど引っ込みつかなくなったんじゃないの?」
「だろうな・・・認めたくないんだよ。あの総二郎に牧野を取られたの」

「いや、でも放ったらかされたの、私だけど?」

「牧野、このカナッペ美味しいよ?クラッカーのヤツ」
「ホント?1つちょうだい♥」

「俺のお勧めはクリームチーズといくら&うずらの卵、アボカドディップと生ハム&オリーブ、あ、これも意外と美味かった。かぼちゃサラダ!」

「美作さん、いつの間に食べてたの?」


いや、こんな事してる場合じゃなくてあの睨めっこしてる2人をどうにかしなくちゃ・・・!
3人で口の中にカナッペを突っ込んだけど、シャンパンで流し込んで視線を2人に戻した。


1人の女性を争う男性2人の図・・・のはずだったのに、いつの間にかただの意地の張り合いになってきてる。

お互いにタキシードのまま腕組みして仁王立ち・・・2人ともすごく恐ろしい顔して道明寺なんか顔が筋張ってるんだけど。総二郎は今までにないほど口がへの字だし、いつまでこの状態が続くんだろうって焦ってきた。


そんな時、急に花沢類がにこっと笑ってみんなに言った。


「いいこと考えた!ここはさ、バカラゲームで勝負しない?」





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2018/10/30 (Tue) 14:01 | EDIT | REPLY |   
plumeria  
Re: タイトルなし

さとぴょん様、こんばんは。

そこでウケるとは思わなかった(笑)
ご隠居・・・総ちゃん早すぎる引退ですね!

しかし、自分で書いたんですがこの状況で確かになんでカナッペ食べてるんでしょう(笑)
今朝、見直したときに「あれ?」って思ったけどもう修正できなかったのでそのままにしました。

どんな余裕でしょうか、この3人。
特にあきら・・・どれだけ食べたんでしょうね?

ライオンと黒豹が睨めっこしてるのに・・・困った人達(笑)


2018/10/30 (Tue) 18:43 | EDIT | REPLY |   

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