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plumeria

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平和島付近に着いた。このあたりは企業用地が多く倉庫などが建ち並んでいる。
その中にはいくつか使われていないようなものもある。このどこかの建物に牧野がいるかもしれない。
そう思うと気持ちだけが焦った・・・自然と鼓動が速まる。

総二郎と車を降りて歩いて牧野のピアスからの信号を探した。


「このあたりでレーダーの反応が強くなってる・・・あの建物っぽいけど・・・」
「そうかもな。どうみても何年も使われてないみたいだし」

俺たちの前には3階建ての古びたビルにしては小さな、どこかの事務所が入っていたような建物が見えた。
あきらから渡されたレーダーはこの位置を指している。
念のためあきらに連絡を入れた。


「あきら・・・多分ここだろうって建物は発見した。そっちの手配はどう?」

『美作の人間はもうそっちに向かっている。多分同じ建物はうちの者もすぐに見つけるだろうけど、お前達は待機しろ』

「・・・そこに牧野がいるかもしれないんだ。行くよ!」

例え武器を持っていたとしてもこんな所で待つ訳にはいかない・・・
牧野の命がかかっていると思えばこの時間さえ惜しかった。
あきらに行くと伝えたけど総二郎までが俺の腕を掴んで止めに来た。

「類・・・もう少し様子を見るぞ。実際に中に敵がいるかどうか、何人いるかわかんねーから少し待て!」
「総二郎まで!時間がないんだ!・・・1人でも行ってくる!」

そう言うと総二郎が今度は俺の首元を掴んで、すぐ側のビルの壁に押しつけられた・・・!
総二郎も怒りに満ちた眼で俺を睨み付ける・・・こんな所で俺たちが睨み合っている場合じゃないのに!


「お前の気持ちもわかるが、少しは冷静になれ!牧野がどうなってもいいのか?俺たちがこうやって動いてることを
もし相手が感づいたらその場でやられる可能性もある!突っ走るだけが策じゃねえだろうがっ!」

総二郎の言うとおりなんだけど、ここで点滅しているレーダーの光が牧野の助けてに感じて仕方なかった・・・

しばらく総二郎とそのビルの反対側・・・丁度細い道路があり、そこに隠れてビルの様子を覗っていた。


そのうちにそのビルの中で人の影が動いた・・・!
息を止めて総二郎と壁にへばり付くように隠れた。出てきたのはあの時の男と思われる2人組・・・!
総二郎が耳に付けたのはズームアップマイク・・・集音器だ。いつの間に?・・・あきらだろうけど。

これがドイツ語なら総二郎に任せた方がいい。


『じゃあ、俺はボスに連絡を入れてからここには一時間後に戻る。ちゃんと見張っとけよ』

『あぁ、わかった』



総二郎が聞いた内容を俺に伝えた。つまり、今、中には1人しかいないという事だ。
総二郎と眼を合わせた・・・あたりを確認してそのビルの前まで移動した。
音をたてないようにドアを開けて中に入った・・・随分使われてないこの建物は異様な匂いがする・・・

牧野がどの階にいるかわからないから慎重に歩きながら各階の部屋を探した。
一つずつ部屋を確認したが1階にも2階にも牧野のいる気配はなかった。

そして3階に上がったときに置くの部屋から物音がした。・・・総二郎と顔を合わせる。
多分、そこに牧野がいる!

見張っていると言うことは生きていると言うこと・・・絶対に助けるから、もう少しだから・・・!
ゆっくりその部屋の前まで行き、ドアの両側に2人で立った。

総二郎とアイコンタクトで行動開始の確認をする。

総二郎がそこら辺に転がっていた一斗缶のようなものを思いっきり蹴り飛ばすとそれは大きな音をたてて転がった。
その物音に、中の男が歩いてくるのがわかる・・・少しずつ足音が近づいてきた。
俺は下にしゃがみ込んでその男がドアを開けるのを待った。
総二郎はドアが開かれたときに影になる所に立ち、やはりドアが開くのを待った。

カチャ・・・と音がしてドアが開いた瞬間!
俺は下からその男の顎をめがけて思いっきり拳を突き上げた!!

『ぐわあぁっっ!!』

ドイツ人と思われるその男は突然の攻撃に一瞬ふらついた!その時に総二郎が開いていたドアをその男に
向けて蹴り、男はドアに挟まれる形になって頭を打ち倒れ込んだ!
もちろん相手はプロだ!この位では油断できない。すぐにあきらに持たされたスタンガンを当てて気絶させた。


「さすがだね、総二郎!」
「ふうっ・・・こいつは何とかなったな・・・!ちょっとこいつを隣の部屋に転がしてくるよ。お前は牧野を探せ!」

倒れた男を総二郎に頼んで部屋の中に入った。
そこは薄暗くて荒れ放題の部屋・・・意外と広いこの部屋のどこかにいるはずだ!

「牧野っ!いるんだろ?!どこだ?牧野っ!返事をしてくれっ!」

そう叫んだらどこかから泣き声が聞こえた。
向こうか?・・・その声が聞こえる方に走っていったら・・・柱に縛られた牧野を見つけた!


「牧野っ!!」

小さな声で泣きながら牧野がこっちを見た。
怯えたようなその顔からはこれまでのもの凄い恐怖が伝わる・・・
そして掠れたような声で俺の名前を呼んだ。


「・・・類?」

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Comments 2

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2017/04/28 (Fri) 01:33 | EDIT | REPLY |   
plumeria  
Re: タイトルなし

えみりん様、おはようございます!

あら?安心しちゃった?
そうですよ!助けに来ました!うんうん。
さっさと帰らないといけません。何が起きるかわかりませんからね。

総二郎はどうしたんでしょうね・・・。
(意味深すぎた?)

明日が楽しみ~!!
今日もありがとうございました。

ちなみに今は爆弾投下継続中ですよ?

2017/04/28 (Fri) 07:23 | EDIT | REPLY |   

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