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plumeria

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道明寺の顔が歪んだ・・・ここに来て初めて見せる感情だった。
類は私の前に立って右手で後ろに回した・・・あの捕まったときと同じだった。
あの時は余裕がなさ過ぎて見てなかったけど、私を庇うように立っている類の背中はとても大きく感じた。

「牧野・・・検査の結果も問題なかったし、抜糸はまた後日になったからね。
予定どおり午後から退院するから・・・荷物をまとめといてね?」

ちょっとだけ振り向いてそう声を掛けられた。きっと大丈夫だよって言うサイン・・・。
類が私に下がっておいてと小さく声を掛けたから、ベッドの方へ向かってそこに座った。


「なんだよ・・・その態度は・・・見せつけてるつもりか?」

「そうとってもいいよ。見てわかるんならね・・・自分から認めるんなら出て行ったら?」

「類っ・・・!!お前!」

道明寺がソファーから立ち上がった!一瞬類に殴りかかるのかと思って身体が震えた。
もの凄い目で類を睨んでいる・・・でも類の方も今までに見たことないような鋭い目で道明寺を見返してる・・・。
その間に入っていけなかった。
いや、私は入っちゃいけないような気がした。類にすべてを任せるしかなかった・・・。


「牧野は品物じゃないんだ。司のものじゃないよ・・・そして俺のものでもない。牧野の心は牧野のものだ。
そんな事もわからなくなった?いつまでも子供なんだな!そんなだから・・・牧野を品物みたいに思うから
1人で待たせてても心配しなかったんだろう?違うのか?」

「・・・俺に向かってよくそんな口をきくな・・・類!」

「別にどうって事ないよ。1人の女も守れないような司なんて怖くもなんともない。どうするの?俺を攻撃でもする?
フォーゲルみたいに・・・出来るもんならやってみろよ!」

どんどん2人が熱くなっていくのをドキドキしながら見守っていた・・・こんな時になんであの2人は来ないのっ!
いつもだったらここに西門さんと美作さんがいて、道明寺を押さえてくれるのに!
今はまだ類もそこまで感情的にはなってないけど、このまま道明寺が暴走したら絶対に手を出してくる・・・!


「花沢を攻撃・・・か?面白いな!」

その言葉に恐怖を感じたのは私の方だった。私にではなく花沢へその矛先を向けられたら・・・
それだけは絶対に許せなかった!

「卑怯じゃないの!道明寺!花沢は関係ないじゃない!」
「なんとでも言え!アメリカへ帰らないなら花沢を潰す!!」

「もう、やめてよ!こんな事!類はあんた達のせいでこんな大怪我をしたのに、今度は類にまで攻撃するの?!
そんな事したって私はもうあんたの所には戻らないのよっ!」

病院なのに大声で怒鳴ってしまった・・・廊下には何人か人が集まっているみたい。ザワザワと声がする・・・


「牧野・・・いいからあんたは後ろに行ってな。大丈夫って言ったろ?」

もう一度類に言われて、私はおとなしく類の後ろに下がった。
それが道明寺には気に入らなかったんだろう・・・私が類の言うことだけは聞くから。
私と眼が合ったときにもの凄く冷たい眼で睨まれた。
私を恋人だって言うんならそんな眼はしないはずだよ・・・道明寺!


「司・・・なんで一年間アメリカにいた牧野に会ってやらなかった?その前は3年間ほったらかしにしたんだ。
そんなお前に何か言えることがあるのか?全部を仕事のせいで片付けるのか?」

「会っただろう・・・何回かは」

「2回だよ?牧野はずっと待ってたんだからちゃんと覚えてるよ。その時の会話も日にちも!会ってたその時間も!
でも司はたった2回も忘れてるんだ。それで恋人だって言えんのかよ!」


道明寺の手が震えてる・・・。
それでも類が道明寺を責めることをやめなかった・・・。

「今回だってお前はどこまで知ってるんだ?俺でさえ半日気を失うような強烈なスタンガンで襲われたんだ!
連れて行かれた所は薄汚い廃墟ビルだった!両手をロープで縛られて柱にくくりつけられて、全身が汚れて・・・
手首からは血を流してたよ・・・それを見たときの俺の気持ちがわかるかっ!!」

急に大きくなった類の声に、あの時のことを思い出して涙が出てきた。

「それなのにまだ牧野を苦しめるって言うのか?俺は絶対に牧野をお前には渡さない!1人でアメリカへ帰れ!
花沢を攻撃するならすればいい。俺は全力で戦うよ!」

「・・・お前にだって俺の事はわかんねーだろうがっ!!こいつを守ろうと思ったらやらなきゃなんねー事が山のように
あったんだよっ!牧野には話せねー事だってあったんだ!」

道明寺までが大声を出した。類と道明寺は今にもつかみ合いになりそうな距離で睨み合っててどちらかが動けば
殴り合いが始まりそうで怖かった・・・



「でも・・・話してくれなきゃわかんないよ・・・道明寺・・・」

2人にもう言い争うのをやめて欲しくて、私は震えながら声を出した。


「ちゃんと待とうと思ってたんだよ?話もしたかったんだよ?本当に会いたかったからアメリカまで行ったのよ?
いくら私のことを思ってくれてても側にいないんじゃ伝わらなかったよ・・・」

そして道明寺の眼を見て言った。


「もう、あなたの所へは戻れない・・・!」

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Comments 2

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2017/05/10 (Wed) 23:21 | EDIT | REPLY |   
plumeria  
Re: タイトルなし

さとぴょん様、今晩は!

司君は原作で苦手でしたけど、今回書いてたらそうでもなくなったんです。
でも、苦手だった分性格がよくわからなくて・・・書けないんですよ。
こんな時どうしたらいいんだろうって考えますね。
他の3人はいいんだけど。

また出てくるかもですよ?楽しみにしてて下さいね!

今日もありがとうございました!

2017/05/11 (Thu) 00:16 | EDIT | REPLY |   

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