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唇を離して凄く近くにある類の顔を見た・・・私の顔だけが映ってる薄茶の瞳。
類の首に回した自分の手をどうしたらいいのかわからなくて、少しずつ・・・ゆっくりスーツの上を滑るように外していった。

そしたらそこでまた、私のお腹が2度目の爆音を立てた!!

「・・・・・・!!」
「・・・くくっ・・・あっはは!ごめん、すっかり後回しになったね。食事にしようか」

「う、うんっ!あはは・・・あっ、今日中華だって?」
「あっ、それ実は全然知らない。多分違うと思うよ」

「・・・えっ?!」


どうしてなの?どうしてあと数分間だけなのに、私のお腹は我慢が出来ないの?
自分の身体を恨みながら類から離れて、お互いに服を着替えようって話になった。

そして部屋着に着替えてダイニングへ・・・恐る恐るリビングを見たけど、もう静さんはいなかった。
加代さんに聞いたら類と話したあと、すぐに無言で出て行ったらしい。随分怖い顔して・・・それを聞いても類は何も言わなかった。


もう、これで彼女のことは忘れよう・・・そう思って類と手を繋いでその場を離れた。



今ではもう隣が定番だからお父様達が帰ってこなくても席は並んで用意されてる。中華じゃなくてイタリアンだったけど。
そこに座っていつもより赤い顔して夕食をいただいた。

「あら・・・牧野様、お熱でも?お顔が赤いようですが?」
「えっ?!あっ・・・だ、大丈夫です。何でもないんです・・・」

「そうですか?類様、宜しいのでしょうか?」
「いいんじゃない?ちょっと刺激的だったんだよね、牧野」

「類っ!!」


加代さんはさっきの私を見てるから凄く心配してくれたようだけど、ここで「実は今告白されました」なんて言えないから黙って下を向いて必死に食べてた。
それを横からクスクス笑いながら類が見てるから、今度は彼の方が「食事が喉を通りませんからお止めください!」って怒られていた。

きっと加代さんは、私が静さんに泣かされたのを必死に類が慰めたんだって思ってるんだろうけど・・・当たってるようでちょっと違う。

ただ照れてるだけ・・・だって「好き」って言葉を貰ったから。
本当の恋が始まってしまったんだもん。こんな素敵な人と・・・そう思ったら嫌いなアスパラガスだって食べられちゃう!

「あら、牧野様、ホワイトアスパラガス、今日はお召し上がりなんですのね?」
「・・・えっ!えぇ、美味しいです~!今日だけ特別です!」

「はっ?今日だけ?」

「牧野、俺のもあげるね♥」
「いや、1人分でいいからっ!!」



食事が終わってから類の部屋で寛いでた・・・って言うか、むしろ今までで1番緊張してた。
嘘じゃない本当の彼になったら次にする事は・・・?なんて真面目に考えて、そんな知識もない私にはすぐ横にあるいつもの類のベッドが気になって仕方ない。

よく今まで平気で横に寝てたよね?って自分の神経の太さに驚いてる・・・。

もし・・・そんな言葉を言われたらどう答えたらいいのかわから・・・


「牧野、お風呂に入っておいで」
「うわあぁぁっ!!はいっ!はい・・・入ってきます!!」

「・・・どうしたの?なんでそんな反応?」
「はっ?!いや、何でもない、何でもっ!い、行ってきますっ!」

たった今、バスルームから出た類はバスローブ姿で濡れた髪・・・その横を自分のパジャマ抱えて猛ダッシュで通り過ぎた。



***************



牧野の考えてることなんてすぐにわかったけど、別に無理強いする気なんてなかった。
さっき想いを伝えたから速効抱くだなんて総二郎じゃあるまいし。

牧野が希望するなら話は別だけど、どう見てもあれは怯えてるしね。


それよりもっと聞きたいことも話したいこともある・・・婚約者って男の存在も気になるし、それを解消させるには九州に行く必要があるんだろうか。
それよりも両親に牧野の素性を話して、ここは「花沢」を力を利用するか・・・。

でもよく考えたら、俺、人の婚約者に手を出したってこと?
それってどうなんだろ?スキャンダルとして取り上げられたら牧野を傷付けてしまう・・・内密に事を進めなきゃマズい気がする。


あれこれ考えていたら牧野がバスルームから出てきてパジャマ姿で真っ赤な顔してる。
本当に迷子になった子犬みたい。困った顔して泣きそうな目をして・・・でも「おいで」って声を掛けると素直に傍までやってきた。


「そこまでビクビクしなくてもいきなり襲ったりしないよ?ちゃんと心の準備期間はあげるから心配しないで」

「・・・ごめん、そんな意味じゃないんだけど、あの・・・この年になってもそういうの、経験ないし」

「くすっ、知ってるって。いいからおいで・・・抱き締めるのはいいでしょ?」
「・・・うん!」


ソファーに凭れ掛かった体勢でラグの上に直接座り、牧野はそんな俺の横にペタンと座った。
腕を引き寄せて俺の膝の上に座らせたら、そのまま俺に身体を預けてきた。

まだホカホカの牧野の身体からはボディソープの香りがして、髪からは俺と同じ香りがする・・・まだ濡れてるからタオルでゴシゴシしてやったらケラケラ笑ってた。
「くすぐったいよ」って小さな声で囁いて、上目遣いで俺をチロッと見上げる・・・ヤバい、かなり俺が焦ってる。

それを誤魔化すためにもう1回力一杯抱き締めて牧野の肩に顔を埋めた。


「苦しっ・・・類、息が出来ないっ!」
「あはっ、頑張って息してなよ、まだ離したくないから」

「ダメだって!ホントに・・・ホントに苦しいっ!」
「じゃあさ・・・今日からここで寝てくれる?」

「・・・は?」

「もう自分の部屋のベッドに寝ないでここで寝て?俺の横で寝てよ・・・それを約束してくれたら離してあげる」


力を緩めて牧野を離して、それでもまだ腕は離せない。
今度はおでこをくっつけて視点が合わないほど近くで牧野の目を見つめた。牧野も大きな目を俺に向けてて・・・そのうち「わかった」って返事をくれた。

それを聞いた瞬間、すぐに唇を奪った。
慌てた牧野の髪からタオルが落ちで、でもそんなものに手を伸ばさずに俺のバスローブを握り締めて、必死にキスを受け止めてくれた。くすっ・・・息継ぎ、ちゃんと出来てるんだね?

唇を離したら牧野を抱き上げてベッドに・・・そこにそっと寝かせて自分もその横に寝転んだ。


「ね・・・久しぶりじゃない?ここで寝るの」
「ふふっ!ホントだね。火傷が治ってからは向こうで寝られたし・・・ホントは寂しかったけど」

「これからは抱き枕にしてもいいよ。落とさない程度にね」
「あはは!うん、ありがとう・・・安心して寝られるね!」


・・・そこ、安心して寝られると俺の自信がなくなるんだけどね。まぁ、いいや・・・しばらくはこのままで。


端っこで寝ていたのを今度は真ん中で・・・俺の腕の中で丸まって嬉しそうに笑う牧野はホントに可愛かった。
さっき、いきなり襲わないなんて言ったけど・・・もしかしたら我慢出来ないかも、なんてドキドキしてるのは俺の方かもしれない。牧野が少し動く度に俺の身体の何処かが疼いて仕方なかった。

でも、まずはここを解決しないと・・・そう思って一番引っ掛かってることを聞いてみた。


「牧野・・・俺、あんたの婚約者に挑みたいんだけど、どうしたらいいと思う?」

「・・・え?」

「勝つ自信はある。牧野が俺を選んでくれるんならそれは心配ないと思うんだけど・・・そいつの事を教えてくれる?」


今まではしゃいでいた牧野の動きが止まった。
少しだけ驚いた目・・・戸惑いの色を浮かべた目が俺を見つめた。




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<お知らせ>
クリスマスストーリーが(例の如く)延びてしまったので23日から25日までは「嘘つきは恋の始まり」はお休みします。
「私の帰る場所」は24日から26日までお休みです。申し訳ございません。

12月23日  00:00 ChristmasConcert
        11:00 もう1度抱き締めて
        12:00 私の帰る場所
12月24日  00:00 ChristmasConcert
        11:00 ChristmasConcert
        12:00 もう1度抱き締めて
12月25日  00:00 ChristmasConcert
        11:00 もう1度抱き締めて
        12:00 もう1度抱き締めて
        15:00 花沢城物語(GPS)
12月26日  00:00 嘘つきは恋の始まり
        11:00 ChristmasConcert
        12:00 もう1度抱き締めて
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2018/12/22 (Sat) 05:57 | EDIT | REPLY |   
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2018/12/22 (Sat) 07:41 | EDIT | REPLY |   
plumeria  
Re: タイトルなし

さゆ様、おはようございます。

あっはは!気が付きました?
誰か反応してくれるかなぁ?って思って遊んでみたんですけど(笑)

嬉しいなぁ♥思い出してもらえて!
朝一番にコメント見て、私が嬉しくなりましたっ♪ありがとう~♥

甘々になってきましたね♥
この後はつくしちゃんの問題解決に入っていきます。でも来年かな?

どうぞ宜しくお願い致します。

2018/12/22 (Sat) 09:49 | EDIT | REPLY |   
plumeria  
Re: タイトルなし

ビオラ様、おはようございます。

あっ!それもそうですね(笑)
あはは!ドアの向こうに居ると思う方が耐えられないと思ったんですが、言われてみればそうかもしれませんね。
でも、部屋分けてたらいつまで経っても進みそうにないですよね~、この2人(笑)

総ちゃんだったら我慢出来ないと思うんですが類君ですからね。


あら?類君にそんなイメージは一切持っていません(笑)
そんな風に感じ取られました?あはは!

むしろ皆無だと思いたい・・・知識だけ持ってるイメージですけどね、私・・・。

F4の中で唯一つくしちゃん以外とはないって言う設定で妄想しております・・・ははは!
でもそれを文字にするとちょっとね・・・ってなるのであえて触れない部分です。
1回だけ「俺も初めて」って書いた記憶がある・・・(笑)


でも彼もオトコですからね・・・(笑)生殺し状態ですよね。


ChristmasSTORYをもう少し短く出来たらいいんですが、どうしても延びちゃうので申し訳ございません💦
この話でも実はクリスマスパーティーがあって、ちょうどいい具合に公開出来ると思ったんですが、そうなると1日に5話とか6話になってしまうので回避しました。
連載まで続けたら1日中パソコンの前に居なきゃいけないし、実はクリスマスはお仕事なんです💦

今の所3話が限界です。少し待っててくださいね~!

2018/12/22 (Sat) 10:10 | EDIT | REPLY |   

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