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司と別れた後は類とあきらが何かと世話をやき、類が真っ先に告白をした。
牧野は友達以上の気持ちを持てないと、類からの申し出を断った。

あきらも同じだった。やはり恋にまでは進めないと・・・。

それを聞いて安心しながらも、俺はあいつらのように牧野に告白なんてことをしようとは思わない。
牧野のような女に、俺のような男は受け入れられないだろうということぐらいわかっていたから。

見る度に違う女が横にいる俺を睨み付けるように見ている。

この俺にそんな忠告をするヤツなんか今まで1人もいなかった。司達ですら俺の行動を見て見ぬふりだ。
特に恋愛に関して純粋な類なんかは俺の事を軽蔑したように見てくるんだ。
牧野1人が必死に俺を諫めようとした。

「西門さん!いつか誰かに刺されると思うよ!そうなったらどうすんの?いつまでそんな事するつもり?」

「ばーか!刺されるほどの深い付き合いなんてしてねーよ。その前に終わらせてるよ!だいたい牧野に何の関係が
あるってんだよ。鉄パン処女のくせに!」

「最低だねっ!女の敵だよ。その人の気持ちはどうなるのよ!」

「寄ってくるのは女の方だ。俺から呼んでるわけじゃねーよ!」

そんな会話を何度繰り返したかわからない。


牧野は思いもしないだろう、そんな俺がお前に恋してるなんて・・・。
もう自分の気持ちに気が付いてからは、他の女とのお遊びなんてしてないんだよ。
街へ連れて出ても、メシを食わせたらそこでサヨナラだ。お前はそうは思ってないだろうけど。

寄ってくる女はうっとうしいだけだが、いきなり真面目になんかも出来ないから適当にあしらってるんだ。
今更、本気の告白なんて・・・そんなものはやり方さえわかんねーな・・・。

3年間がすぎても・・今でもわかんねーよ。


******


今日は大学の卒業式・・・この日も雨が降っている。

俺は今まで牧野になにも渡したことはなかった。クリスマスもあいつの誕生日も・・・
特別を作らない男だと言ってたからあえてこいつにも何もしなかった。

でも、もしかしたら今日が最後のチャンスかもしれない。俺は牧野に渡すものを持って卒業式に参加した。


すべての行事が終わって、その後に牧野とカフェで待ち合わせた。
急にこの俺から呼び出されるなんてどう思っただろう・・・今まで一度もこんな事をしたことがないのに。
それでも、約束の時間を5分ほど遅れて牧野はやってきた。その顔を真っ赤にさせて・・・。


「西門さん、お待たせ!あ、卒業おめでとう!これからはお仕事頑張ってね!」

「あぁ?今でも頑張ってんだよ!まぁ、お前がちゃんと作法でも出来るようになったら茶会に呼んでやるよ」

「次期家元のご招待ってやつ?着ていく着物もないのに?」

「ふん!女の支度は男の仕事だからな。そん時は着物くらい用意してやるよ」

いつものように明るく話す牧野を見ながら、3年前のあの日に比べて、随分とl綺麗になったと感じていた。
この笑顔を見ることがなくなるのかと思うと寂しいもんだな・・・。



「牧野!これ、お前にやるよ!」

そう言って牧野に小さな箱を投げて渡した。
直接手渡しするとこですら小っ恥ずかしくて出来ないなんて我ながらガキだと思うけど・・・。

「なに?これ・・・まさか・・・指輪?!いきなりだね、西門さん!」

「バカか!中を見てから言え!それは・・・今まで一度もやったことがないから・・・何年か分の誕生日プレゼントだ。
全然時期が違うけど・・・もう会えなくなるからな。今までの分、まとめてやるよ!」

取って付けたようなその理由に俺自身がびっくりするけど、牧野の口から指輪なんて出るとは思わなかった。

牧野は不思議そうな顔をしてその箱を開けた。
そして、取りだしたもの・・・ラピスラズリとダイヤのついたピアス・・・月の形をしたものだ。


「すごく綺麗・・・これピアス?でも、私・・・」

「それは12月の誕生石のラピスラズリ。幸運を招く石だ。少しだけ金も入っててなかなかいいだろ?
お前がピアス穴開けてないのは知ってるよ。そのうち開けたらつけてくれ」

「開けなかったらどうすんのよ?」

「まだ子供だから開けないんだろ?大人になったらでいいよ!それつけたところ見せに来てくれよ?」

「誰が子供よ!・・・でも、ありがとう。大事にするね!」

牧野の手の中に納められた小さな箱・・・


それは俺の本当の気持ちだ。
邪気を払い、正しい判断力を高めてくれるパワーストーンだからな。
もし、お前がこの先、道に迷うことがあったとき、正しい方向へ進めるように願いを込めて贈るよ。




「今日も雨で残念だったね。卒業式・・・」

「牧野は雨が嫌いだからな」

「西門さんは好きなんでしょう?素直になれるから・・・だっけ?」

「まぁな。俺にとっては今日もいい1日だったよ」

ふーん・・・ってまた不思議な顔をしてる。素直だったらもっとマシな言葉で渡してるけどな。
でも、お前に渡せただけで、やり残した事がなくなったから・・・やっぱ、いい日だったよ。



「私はやっぱり雨は嫌い・・・悲しいことばっかりだもん」

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Comments 2

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2017/04/26 (Wed) 18:08 | EDIT | REPLY |   
plumeria  
Re: タイトルなし

うかちゃん様、こんばんわ~!

私は原作の時、類しか興味なかったんですが、去年とある理由で
二次というものを知りまして、そこで総二郎が好きになりました!!
確かに、見つけたときは感動しました!

なんで今書いてるのか、自分でもよくわかっていません。
やってみようかな~ぐらいの感じです。
短気集中型でいつの間にかいなくなった?っていうパターンですかね?
それまでは頑張るぞって思っています。

総二郎に追いかけられて類に守られたい・・・
そんなアホなplumeriaでございます。

まぁ、期待薄でお付き合い下さいませ。

今日もありがとうございました!

2017/04/26 (Wed) 19:43 | EDIT | REPLY |   

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