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plumeria

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「それでは私はこれで失礼致します・・・」
「お客様、本当に助かりましたわ。ありがとうございました!」

「いえいえ、良かったです・・・ははは!ところで美作さんのクリスマスパーティー会場は何処でしょう?」
「まぁ!美作様のお客様でしたか!誠に申し訳ございません。会場は2階の大広間ですけど、幸いここからでしたらエレベーターを使わなくても階段もございますから」

ロシア人のお客さんを無事にサファイアの間に案内して、私は自分の行くべき場所へ・・・って思ったけど実は何も知らなかった。
だからお姉さんに聞いたらお友達のパーティー会場は2階らしい。もしそこで類がいなかったらロビーに行けばいいかしら?とそこまでの行き方を教わった。

とにかく広いホテル・・・南3階の1番奥って言われたら「すぐそこ」じゃないんだもん!結構時間が経ってる・・・類は私が居なくなったから慌てて探してると思うんだけど。


やっとの思いで辿り着いた階段で2階に降りたら、そこの1番下の手摺りの横にすっごいイケメンが3人も立っててびっくりした!

1人が私に気が付いて見上げてきた。その妖しい瞳にドキッとした!ニヤリと笑う口元、女の人より艶っぽくない?
でもこの人・・・何処かで見たような?

もう1人が少し遅れて振り向いた。今度は野性的で男らしい人!美術の教科書で見たような彫りの深さはなにっ?この人なら誰かにぶつかっても鼻をぶつけるわよね?
最後に髪を掻き上げながら見上げたのは、類とよく似た色の髪の毛で穏やかそうな顔立ち・・・優しそうな瞳で1番大人に見えた。

類の他にもこんな格好いい人がいるんだ・・・って目が釘付けになって、あと1段階段が残っていたのにうっかりして足を踏み外してしまった!

「きゃあぁーっ!」
「うわっ!危ねっ!」

ドサッと音を立てて倒れ込んだのはその中の1人の男性の腕の中・・・顔を上げると柔らかい髪が少し長めの、王子様みたいな顔が私の顔の真上にあって、その人の目が真面に私の目を見てた!

「うわっ・・・ご、ごめんなさい!階段踏み外しちゃって!あ・・・ありがとうございました!」

「・・・いいえ、どういたしまして。でも気をつけなくちゃね。捻挫でもしたら大変だよ?君、1人なの?」
「いえ!あの・・・彼氏とはぐれちゃって。私、このホテルが初めてなので何処に行けばいいのかわからなくて・・・」

「君みたいな綺麗な子を放っておく彼の方が悪いよね。1人で立てる?」
「・・・綺麗?私が?」

「うん、凄く綺麗・・・」
「なに口説いてんだよ、あきら!」

もう1人の男の人が「あきら!」って名前を呼んだからハッとして、その人の腕から飛び退いた!・・・ん?あきらって何処かで聞いたような気がするんだけど。
声を出した人は黒髪の短髪で、あの艶っぽい人!

この3人の中じゃ日本的な雰囲気だけど、1番色気があって指先が綺麗・・・その人にも見惚れてポカンと口を開けてたら、グイッと腕を引き寄せられた!

「きゃっ!何するんですか?!」
「・・・あんたがぼーっとしてるから目を覚ましてやろうと思ったの。くくっ、ダメだぜ?あきらに惚れてもこいつ、年下には興味ねぇから」

「は?そっ・・・そんなんじゃありませんから!彼氏がいるって言ったでしょ?!」
「置いてきぼりにする彼氏か?碌な男じゃねぇな!」

「そんな事無いわよ!すっごく優しくていい人だもん!」
「へぇ?人は見掛けによらないんだぜ?顔だけ良くて性格悪いヤツはいくらでもいるって。現にここに1人居るし!」


「・・・てめぇ、誰のこと言ってやがんだ?総二郎!」

総二郎って言われたその人が親指で指したのは、あの鼻が高くて印象的なくりくり頭の強面のイケメン!でも、この人は格好いいんだけど顔が怖すぎて言葉が出なかった・・・って言うか鋭すぎる瞳が刃物みたい。
何か言ったらその目で殺されるかも!って背筋に汗かいた。


「・・・なんでこんな所に子供が来てんだ?親、何処行ったんだよ」
「は?子供って・・・もしかして私のこと?」

「てめぇの他に誰が居るんだよ。さっさと親と一緒に家に帰れ!」
「来たばったりだってば!それに子供じゃないし、失礼よ!あなた言葉の選び方、間違ってるわ!」

「何だと?この俺を誰だと思ってんだ?」
「名乗ってもないのに知らないわよ!この辺にいる人全部があなたの事を知ってると思ったら大間違いだから!」

「・・・この女!」


私が言い返したらこのくりくり頭の人はムッとして睨んできた。でも、何故か負けたくなくて睨み返した。

「あはは!司に言い返す女性も初めて見たな!」
「ホント・・・もしかしたら心臓に毛が生えてんじゃねぇの?いい度胸してんじゃん、司の目に負けねぇなんてさ!」


この人は司って言うの?・・・なんなの?みんなすっごく格好いいけど紳士じゃ無いわ!
ちょっと顔がいいからってチヤホヤされてんのね?類はこの人達より素敵だけどこんなに意地悪じゃないもん。


見惚れちゃった私が馬鹿みたい。こんな人達なんて放っておいて類を探さなくっちゃ!
本来の目的を思いだして、わざと「お嬢様」っぽくニッコリ笑った。


「それじゃ、助けていただいてどうもありがとうございました。私、これから美作家のクリスマスパーティーに行かないといけないのでこれで失礼致します!」

「美作の・・・そうだったの?」
「それなら会場は目の前のここ。この大広間だけど、誰と来てるんだ?」

「へ?あぁ、ここなんだ!・・・だから彼氏とって言ったでしょ?それじゃその彼を探しに行くのでさようなら!」


くるりと向きを変えて目の前の大きなドアを開けて大広間に入った。

そこには凄く綺麗に着飾った人達が沢山居て、この部屋の真ん中にも大きなクリスマスツリーが光り輝いていた。
華やかで賑やかで・・・この中に類がいるのかしら?って入り口でウロウロしていたら、人混みを掻き分けて私の方にやってくる彼の姿が見えた!


「牧野・・・!もうっ、何処に行ってたのさ!すっごく探したんだから!」
「ごめんなさい・・・道案内してたら自分が迷子になっちゃったの」

「は?あんた、ここに来たのが初めてなのに誰の道案内なんてしてたの?いや、もういいけどさ・・・会えたから」
「類がいけないんだよ、私を1人にするから!変な人達に絡まれて怖かったんだから!」

「変な人達?男なの?何処の誰?」
「・・・えっとね、あっ!今ここに入ってきたわ。どうして入って来るのかしら・・・もしかしてまだ私に文句言いたいのかな・・・」


類のタキシードの袖を引っ張りながら入り口を見ていたら、さっきの3人組みが揃って入ってきた。

その時に会場内が凄くざわついて一斉にみんながその人達に注目する・・・そして私の方に向かって歩いて来たから怖くなって類の背中に隠れた!


「類、あの人達なの!私のことを子供だって馬鹿にして、早く帰れって言ったのよ?!」

「・・・・・・あの3人なの?」
「そうそう!こっちに来る・・・やだ!どうしようっ!」


彼氏と来てるって言ったから類に文句言うんじゃないでしょうね?もしそうなったら・・・そうなったら・・・!


「よっ!類、久しぶりじゃん!」
「・・・ホントに毎回元気だよね、総二郎」

「もしかして紹介してもらう前に会っちゃった?俺達」
「すぐ人に言い触らすんだから!あきらのお喋り!」

「・・・で?その後ろに隠した子供はなんだ?お前の親戚か?」
「・・・司、相変わらず怖い顔だよね。もう少し穏やかに出来ないの?」


「・・・・・・はっ?」
「牧野、前に話したよね。俺の幼馴染みの3人・・・此奴らだよ」


「・・・うそーーーっ!!このめっちゃ怖い顔した人と言葉遣いのチャラい人と気障な笑顔のイケメンが類のお友達なの?!」

「うん、そう。怖いのとチャラいのと気障なんだけど、実は友達なんだよね」


第一印象最悪ってこと?
まぁ、類との出会いも最悪だったけど、まさかこの人達が「天然おっとり無表情」の類の友達だとは思わなかった。
私は類の背中から顔だけ出して見てたけど、この3人も面白そうに・・・って言うか呆れた顔して私のことを見ていた。


どうしよう・・・類の恋人として優雅にデビューするつもりだったのに~!!


「紹介するよ。もう会ってるみたいだけど、彼女が今俺と住んでる牧野つくし。こう見えて俺達の1つ下で24歳。司、子供じゃないからね」
「・・・初めまして。ま、牧野つくしと申します。よろ、宜しく・・・宜しくお願い致します・・・」


「へぇ?随分な言われ方だな。もしかしてチャラいってのは俺かな?俺は西門総二郎。こう見えて茶道家なんだよね。宜しく、つくしちゃん!」

「くすっ、じゃ俺が気障な男って訳ね?今日はよく来てくれたね、つくしちゃん。俺が今日のパーティー主催者の美作あきら。花沢のおばさんが好きそうな子だね、宜しく!」

「・・・俺の事は類が説明しとけ」

「牧野、あれが道明寺ホールディングスの次期代表の道明寺司。危険人物だから近寄っちゃダメだよ?命が削られるから」
「うん、わかった」


そう答えた瞬間、また道明寺さんが睨んだ!


この4人が揃うと凄い威圧感・・・周りに居る人達が全員視線を送ってるんじゃないの?
性格は無視するとして、こうやって見たら美しすぎて怖いんだけど!


そんな人に囲まれた私は・・・確かに子供だった。




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2018/12/29 (Sat) 07:34 | EDIT | REPLY |   
plumeria  
Re: タイトルなし

ビオラ様、こんにちは!

あはは!素敵な出会い方でしたかね?
4人揃うとホントに誰を見ていいのか迷うでしょうねぇ・・・想像してうっとりしちゃいます♥

意外とこう言う時はあきら君に惹かれるんですよね、私(笑)

類君はどっちかと言うと寛いでる素朴なイメージが好きですし、総ちゃんは着物姿が好きなので。
司君は黒いロングコートに身を包んでサングラス掛けてるイメージ・・・。

このお話がクリスマスが終ったばかりの時に公開なのが凄くショックだったんです(笑)
どんなパーティーになるか・・・楽しんでいただけたら嬉しいな♥

2018/12/29 (Sat) 11:50 | EDIT | REPLY |   
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2018/12/29 (Sat) 11:55 | EDIT | REPLY |   
plumeria  
Re: タイトルなし

miz**様、こんばんは!

あっはは!ホントですよね~!
ホテルのフロント係(笑)どうなってるんでしょう!
きっとロシア人が強かったんですよ(笑)

ここはね、類君と引き離したいだけですから気にしないでおきましょうか。
私も書きながら「どうなの?これ・・・」って思いましたけどね。

妄想のお話には有り得ないことが起きますので、笑って許していただきたいと思います。


4人書くのは面白いです。苦手だけど・・・(笑)
今度は類君に試練でしょうか・・・ははは!

miz**様もよいお年を~!
いつもコメントありがとうございます♥

2018/12/29 (Sat) 22:38 | EDIT | REPLY |   

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