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ある晴れた日の午後……つくしがバルコニーから下を見ながら俺に手招きをした。

「ねぇ、類。ちょっと見て?」
「どうしたの?下に何か居るの?」

「えっとね、衛兵さんが居るんだけど」

そりゃ衛兵は沢山居るよね……最近の動物襲来に備えて求人広告出したばっかりだから。
田村が面接で忙しいって毎日大騒ぎだったもん。

つくしの横に行ってひょいっと下を覗いたら、確かに数人の衛兵がいる。


「あれ?何か歩き方が変?」
「でしょでしょ?あの人も向こうの人も足を引き摺ってるのよ」

「怪我してるのかな・・・どうしてそんなに大勢が?」
「類、もしかして衛兵さんの訓練が虐待っぽいんじゃないの?」

「…まさか、そんな!」
「ちょっと下に降りて聞いてみる~」


この平和で穏やかでのんびりして……動物に溢れてる花沢城に虐待?
そんな馬鹿な!ってつくしの後を追って庭に降りてみた。

そしたらつくしはもう怪我をしてる衛兵数人を呼んで何があったか聞いてるし。

もうっ、そんなことは城主の妻のする事じゃ無いから田村に任せればいいのに。
ホントに俺の奥さんは優しいよね……そんなところ、大好きなんだけど。


「はっ!類様!」
「も、申し訳ございません!怪我などしてしまいまして!」

衛兵達が俺に敬礼しながら痛めた足を浮かせてる。
それを心配そうに見つめるつくしは今にも泣きそうだった。

「……どうしてみんなで怪我してんの?何かあった?」
「それがね、類。みんなが言うにはお庭に沢山の穴が空いてるらしいの」

「……穴?」
「うん!小さな穴が沢山空いてて、そこにズボッと埋まったらしいの」

「そうなの?」って聞くと衛兵達は顔を見合わせてうんうんと頷いてる。


庭に穴?なんでそんな穴が庭にあるの?
不思議に思って穴があったって言う庭に向かって歩いて行ったら……

ズボッ!!

「うわあぁーっ!!」
「きゃああぁーっ!類ーっ!!」
「「「類様っ!!」」」


……見事に今度は俺が穴に落ちた……って言うか、何さ!!この穴っ!


穴から出ようとしていたら田村が電話を持って来て、埋まってる俺に向かってひと言。

「類様、美作様よりお電話でございます」
「……こんな時に電話に出ろって言うの?田村」

「その穴に関係しているかもしれませんので」

「あきらと穴?……意味がわかんない!
もしもし、あきら?!今、忙しいんだけど!」



『あっ、類?もしかしてお前、穴に埋まってんじゃないのか?』

「なんで知ってんの?」


その時、つくしと田村が少し向こうの穴から白いモノが出てるのに気がついた。

「田村さん!あれって……」
「ウサギの耳でしょうか?」

「ですよね…」
「わたしには、そう見えますが…」

「ウチにうさぎは居ませんでしたよね?」
「……えぇ…」

「……にしても……かっわいい🎵わねぇ~」
「はい、キュートな耳で御座います」


その会話を片耳で聞きながら、あきらとの会話を続ける 類。


「もしかして、あきらんちのうさぎ…とか言わないよね?」

『……いや、否定は出来ないが…』

「……出来ないんだ…」

『あぁ、うちのはうさぎは耳に赤色と黄色と青色のリボンを着けてる』

「………………………」


信号機じゃん!と言う言葉を無理やり飲み込んだ。しかも、三羽……
即座に穴から出ている耳の確認。


……いち……に……


「あ、田村さん。二匹…あれ?もう一匹いた様な気がするんだけど…」
「つくし様、うさぎは『一羽、二羽』で御座います」

「へぇ~そうなんですか?田村さんすごーーい♪」
「いえいえ、其ほどでは……」


……チッ、何羽いるんだよっ!


「やっぱり三羽居るみたい」
「あぁ、可愛いですね」

「いゃ~ん🎵リボン着けてる🎵🎵」


………リボン……


「あきらんちのうさぎだ……」

『そ、そうかっ!悪い 類、今から迎えに行くから捕まえといてくれっ』

「……またなの?」

『今、行くっ!!』


捕まえておけって、どういう事だよ…
うわっ💦足首 いってぇ!!


「つくし、あきらんちのうざきらしい」
「そうなの♪」

「捕まえておいてだって」
「………無理じゃない?こんなに穴だらけなのよ」

「…確かに…」
「どこから出て来るのか……」


そんな会話中も、赤、黄、青のリボンのうさ耳があっちの穴からぴょこ、こっちの穴からぴょこ。
実に可愛い光景ではあるが、捕まえるとなると…これは……

既に、田村の号令で衛兵達が庭に広がる無数の穴の前で待機はしているが、
それなりの時間はかかりそうだ。


「……田村……」
「はい」

「北の国境線、三倍の高さにしただけじゃダメだったみたい…」
「…その様で御座います…地面の下に付きましても 早速善処致します」

「うん、宜しく」
「畏まりました」

「…あっ、類様。…湿布して下さい」
「…………💢……」


………足首が…ジンジンする……


「類、大丈夫?」

流石は俺の奥さん♪って言いたいとこだけど、ついさっきまでうさぎに夢中だったよね…?
今も……視線はうさぎを追ってない?
俺ってうさぎに負けてる……?

「つくし…痛くて動けない!
うさぎは一旦近衛に任せて、部屋に戻って手当てして」

「えっ、あ…うん…」

もうっ!なんなのさ、その返事!!

つくしの肩に手を回して負担にならない程度に力をかけた。

動けないっていうのは嘘だけど、痛いのは本当なんだからこれくらいいいでしょ?
なんて誰に言い訳してるんだろ…。



部屋に戻れば、バルコニーに見慣れた奴らがいた。


ピィーーーー♪
ピィーーーー♪


ふぅっ…主がいないうちにいつの間に?

バルコニーの柵にとまって中に入れろと云わんばかりに鳴き出した。


「あぁーーーっ!!」


はっ?急に何?
びっくりするじゃん!!

「ねぇ、類!いいこと思いついた!」
「いいこと?」

「蒼ちゃんとはやちゃんにうさちゃん達を捕まえてもらえばいいのよ♪♪」

「えっ、それは無理なんじゃない?
訓練されてるかどうかも分からないし、蒼穹と疾風から見たら立派な食事だよ?」


つくしはスマホを取り出すと画面を操作してそれを耳に当てる。
おそらくその相手は総二郎。

「もしもし?西門さん?」
『おっ、珍しいなつくしちゃんからなんて♪』
「あのね」
「総二郎、蒼穹と疾風ってうさぎ捕まえて持ってこれる?」
『はっ?』

事の顛末を説明すればいい答えが返ってきた。どうやらこの二羽は総二郎からもらった物しか口にしないらしい。
早速、バルコニーで鳴いてる二羽の元に行って指令を出した。


ピィーーッ!
ピィーーーッ!



数十分後


部屋の中にはあきらのうさぎ三羽がのそりのそりと好き勝手に過ごし、俺とつくしの肩には蒼穹と疾風が乗ってる。

「類、うさぎも可愛いね~♪
こんなに可愛い子たちがあんなにたくさんの穴を掘ったんだね~」

「つくし…そこ感心するところじゃないから……」

「う、うん、そうなんだけど…ね…」

ぺろっと舌を出し、すまなそうにしてるつくしを見たらそれ以上は何にも言えなかった。


バンッ!!


うわっ、今度は何?!


「理雄、明日香、星花!!無事か?!」

「あきら…うるさい……。
他に言うことあるでしょ?」


「ねぇねぇ美作さん!
この子達のお名前教えて~♪」

「あぁ。
青いリボンが理雄、黄色が明日香、赤が星花だよ。可愛いだろ~♪」


「きゃー、可愛い!
理雄ちゃんと明日ちゃんと星ちゃんね♪♪」



そう言うなり三羽に近づき挨拶を始める俺の奥さん……。
うん、これは可愛いから許そう……。

でも!!

「あきらっ!!
自分のペットの世話くらいちゃんとして!
あと、庭に出来た穴!
うちの近衛があれにハマって大変なことになってるんだからね!
一つ残らず元通りにしてよね!!」


「わ…分かってるって。
迷惑かけて悪かったな……。
足…大丈夫か?」


「大丈夫な訳ないでしょ!ふんっ!!」

結局手当てすらしてもらえてないんだから!

このくらい言っとけばちょっとは反省するよね?
うさぎ達ももう来ないよね?

なんて思ってる矢先に、あきらはつくしの隣に並んで三羽の説明を始めてる……。

はぁっ……。
もう、本当に勘弁してほしいんだけど……!!



「あきらーっ!
早く埋めてーーっ!!」





おしまい




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皆様 こんにちは~!plumeriaでございます。

はい!本日はあきら君のうさちゃんでした♡
お名前拝借のお友達、ホントにごめんなさい💦

そう・・・意外と名前って困るんですよね。しかもペットだし(こんなに増えると思わなかったし)

S 「名前どうする~?」
G 「もうさ、1号2号で良くない?」
P 「それ、名前なの?」

「「「・・・・・・」」」

そうして今回も苦し紛れにお友達の名前を(笑)

星花ちゃんは他の動物に襲われたら一発で捕まりそうだよね。
明日香ちゃんは逆にやっつけそうだよね。
理雄くんは説教しそうだよね・・・等々(笑)



このお話、実はカンガルーと同日にぶん投げた物でして(笑)
既に皆さん、他の物を抱えていたのに「はぁっ?!ウサギ来たっ!」って。

私、突発性メニエルで寝込んでいたのですが、気持ち悪いのに寝ると動物が頭に浮かんできてですね。
起き上がっては書き、起き上がっては書き(笑)
お二人に怒られたわ~。

P 「ねぇねぇ、ハムスター書いていい?」
S 「あのさ、書いてるものが終わってからにしない?Gさん、発狂するわよ?ってか、寝ときなさいよ」
P 「今何が溜まってるっけ?」
S 「カンガルーでしょ、○○○でしょ、で、今うさちゃん来たでしょ?・・・だから、書かなくていいってば!」
G 「・・・これはイジメなの?具合悪かったんじゃなかったの?」

とうとうこの辺りで訳が判らなくなり「花沢城更新予定表」という物が出来ました!

G 「プルちゃん!何を書きたいのか書きだして!」
P 「・・・はーい」
S 「あっはは!」

P 「これだと総ちゃんが続くからこの間に類を入れて・・・」
S 「私、まだ今年の(2018年)のしかセットしてない・・・」
G 「なんか抜けてない?確認して・・・」

とうとうG様はご自分の記事管理画面をコピーして私達にチェックを頼むほどに(笑)


ホント、楽しくてねぇ♡
手が止まらないわっ♡


って事で、今日のS様、お遊びコーナーです!

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花沢城には野菜畑があって特に人参が好評です。でも、これからは他の野菜も育てないと・・・💦

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あきら君の美作城は1番北にあるので土が硬いんでしょうか・・・?(笑)


それではまた来週~!!
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2019/02/27 (Wed) 01:03 | EDIT | REPLY |   
plumeria  
Re: タイトルなし

ピーター様 こんにちは!(名前が長いってば!笑)

可愛かったでしょ?名前。
そうそう、最強な名前を持つウサギですよね・・・。

誰も知らない江戸時代の言葉を並べそうな星花ウサギ。
毎日のようにオスの観察をして記事にあげそうな明日香ウサギ。
勘違いしてとんでもない方向に進みそうな理雄ウサギ。
(このコメント返信がバレないことを祈る)

うふふ、お尻も可愛いでしょ?

実は記事にあげてる以上にお遊び画像は沢山あります。
S様が加工してくれたらG様と2人で「待ってました!!」(笑)


来週もぶっ飛んだ内容です。お楽しみに~!

2019/02/27 (Wed) 11:40 | EDIT | REPLY |   

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