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plumeria

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総二郎と部屋を別けたのは1日だけ。
実は次の日から手を出さない条件でベットは同じだった。

彼はどうも納得いかないみたいだったけど、こっちもモヤモヤした気分のままじゃそんな気にはならないし。それでも「抱き締めるだけ」なんて言われたら拒めなくて・・・たまに延びてくる手は叩き落としてValentineの前日を迎えた。


「明日は朝が早いからもう寝るわ」
「そう?た、大変だねぇ、朝早くから京都まで。何か楽しみがないと仕事だけだと嫌でしょうねぇ」

「・・・なんでそんな言い方すんだ?別に仕事だから気にしないけど」
「あぁ、そうか。仕事・・・仕事だよね」

「・・・なに勘繰ってんの?疚しい事なんて何もねぇけど、お前、何か疑ってんのか」
「そ、そんなわけないじゃん!早く寝なよ、起きられなくても知らないからね!」

「・・・変なヤツだな」


変なヤツ・・・確かに変なヤツになってるかも。
仕事で京都に行くのは総二郎なのに私まで京都行きの支度をコソコソしてるんだもん。

でも桜子に「見失わないようについていきますわよ!」って言われてるから同じ新幹線に乗り込むことになってるし、総二郎は西門からお迎えが来るけど私はタクシー。
朝になってから準備するほど余裕はないんだもん。しかも今日に限って私より早くマンションに戻ってるから1人の時間が無かったし!

総二郎が泊まるホテルには桜子が予約取ってくれてるから取り敢えず1泊分・・・「現場を押さえたら飛びかかりますわよ!」なんて言ってたけど、ホントにそんな修羅場が待ってるの?
すごく怖いんだけど・・・本当に総二郎が雛乃さんって人に手を出してたら?

人のそういう場面って生で見た事ないんだけど、ドラマと違って凄いんだろうな。
だって総二郎だもん・・・毎度、私がされていることを想像しただけで恐ろしい・・・。でも、それを覗き見するの?あんな事してたり、こんな事してたり・・・まさかアレまで?

私じゃない人にまさか・・・この総二郎が?
あの小っ恥ずかしい台詞まで使ってんのかしら・・・あの時に言われるとなんでも許しちゃうし、こっちまで余計に盛り上がって・・・


「ダメダメ・・・想像しちゃダメ!まだ事実はわかんないんだから!」

「なんの事実?」
「なんのってもしかしたら私が・・・うわぁっ!何聞いてんのよ!」

気が付いたらベッドに居るはずの総二郎が真後ろまで来てて、私の前にある鞄を眺めていた。
そして「お前も何処かに行くのか?」って言うから「卒業前に友達とご飯にっ!」って咄嗟に言ったけど、ご飯食べに行くのにパンツ持ってく人が何処に居るのよっ!
すっごく不思議そうな顔して私を見てる・・・だから知らん顔してさっさと鞄を閉じた。


「もしかしてって・・・やっぱりお前、やけに生理が長いみたいだけど本当は違うんじゃないのか?」
「馬鹿言わないでよっ!こう見えて総二郎が思ってるよりデリケートでたまには狂っちゃうのよ。そ、それだけだから!」

「・・・そうか?」
「そうそう。だいたい女の子のそれをチェックなんてしないでよね、もうっ・・・」


ヤバい・・・絶対に嘘がバレてる気がする。



**



次の日の朝、早起きが特技の総二郎はさっさと起きて支度を済ませ、私の分まで珈琲を淹れてくれていた。

逆に私の方は完全に朝寝坊っ!
あれこれ想像したり、突入の仕方をシミュレーションしたり、今後の展開を考えてたら明け方近くになってたから。

ほぼ同時に出なきゃいけないのに髪はボサボサで勿論ノーメイク!でも総二郎が出るのに私が化粧をしていたら「こんなに早く出掛けるのか?」って言われちゃう。
だから淹れてもらった珈琲を飲みながら取り敢えず知らん顔・・・総二郎は西門に電話したり朝から忙しそうだった。

「あと10分?わかった。下まで降りとくから・・・あぁ、向こうに着いたらすぐに飯なんだろ?面倒だな・・・了解」


あと10分で西門のお迎えが来るのね?
って事は・・・もうタクシーを呼ぶ準備をして、私が出るのは15分後!新幹線、ギリギリだけど大丈夫よね?
桜子の方が先に東京駅で総二郎を見張ってるって言ったもんね?!

総二郎には見えないようにスマホを操作してタクシーを手配した。『指定の時間、厳守でお願いします!』って、メッセージに書き込んだから大丈夫だよね?


「つくし、昨日から何コソコソしてんの?」
「え?そんな事ないわよ。コソコソなんて・・・総二郎に隠し事なんて出来ないでしょ?」

「そういう言い方が既にアヤシい・・・。スマホなんて見てないでほら、行く前に!」
「きゃっ!あっ・・・んっ!」

そんな事してる場合じゃないのに総二郎が抱き締めてキスしてくる。
しかも極上の甘いキス・・・その上まだパジャマでカーディガン姿の私の胸を、そのパジャマの上からイヤらしい手つきで揉んでくる。
ちょ、ちょっと!ボタン外そうとしてるでしょ・・・って思った瞬間にはもう手が滑り込んできて直接温かい手が胸に・・・っ!
それを止めさせようと腕を掴むけど全然効果なくて、朝っぱらからマンションの部屋には私の声が響いてしまった。


「・・・ん、タイムアップか。残念・・・続きは明日な?」
「もうっ、朝からなんて事してるの!早く降りないとお弟子さん、待たせちゃうよ?」

「くくっ、待たせときゃいいんだよ。じゃ行ってくる」
「うん、行ってらっしゃい。頑張ってね!」


玄関まで見送りに行って総二郎に手を振る・・・でも、心の中は「早く行きなさいよっ!!支度が出来ないじゃない!」だった。


そしてバタンとドアが閉まった瞬間、私は猛ダッシュで部屋に戻りパジャマをカーディガンと一緒に脱ぎ捨て密かに準備していたセーターを着た。そしてズボンを脱いだら足で蹴飛ばしジーンズを履く!これが全部で1分!
その後は15秒ほど髪を梳いて30秒ほど歯磨き!それが済んだら1分だけ時間を使って化粧の下地を塗り、後は鞄に化粧品を投げ込んだ。

どうせ一緒に居るのは桜子だ。新幹線で100%手直しされる。
下手くそなメイクを自分でやるなら初めからあの子に任せればいいのよ!


30秒だけ鞄の中身を再確認して部屋の中の電気類を全部消した。
タクシー到着まで後1分ちょっと!大急ぎで玄関まで行ってブーツを履いて部屋を飛び出しエレベーターへ!

マンションの1階に着いたら飛び出る前に総二郎がいないかを確認・・・そーっと出ると西門の車はもう居なかった!
そして私が呼んだタクシーはスーッとマンション前にやってきた。


なんて完璧なの・・・!凄いわ、私!
これが彼氏の浮気調査じゃなかったら最高なのに・・・!!


「お客さん、何処に行くんですか?」
「あっ!東京駅まで急いでお願いします!!」





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2019/02/13 (Wed) 14:18 | EDIT | REPLY |   
plumeria  
Re: タイトルなし

パール様、こんばんは!

えへへ!早いでしょ!実は私もこんな奴でして、何処に行っても着替えはめっちゃ早い!

スキーに行ってた時も海に行ってた時も男の子達より早くて驚かれてました。
化粧直しなんてしないのよね~💦面倒くさがりで。

大人になっても会社に行くために化粧する時間は3分ぐらいでした。
うんうん・・・女子力のない人なんです、私。

目がでっかいからアイメイクし過ぎると怖いんですって。楽ちんで助かっちゃう♥


あぁ!「喧嘩」の時に新幹線に置いて行かれましたが、その話かな?
私も書きながら「新幹線に飛び乗る?何処かで書いたな・・・」って思いました(笑)

さて、今回は上手くいくのかしら?あはははは!


で!!やだぁ!!
それはもう封印したいぐらいです!(爆)

1回誤字を見付けようと読み返したら、めっちゃ恥ずかしくなって止めたんですよ💦

はぁ・・・勘弁して(笑)マジで消したい(笑)

2019/02/13 (Wed) 23:31 | EDIT | REPLY |   

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