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plumeria

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「牧野・・・おはよう。牧野・・・」

声をかけるけど昨日のことで疲れ切ったのか眼をなかなか開けてくれない。

「仕方ないな・・・牧野起きないと、朝から始めちゃうよ?」

そう言うと、薄く眼を開けた。・・・やっぱりね、恥ずかしいから寝たふりしてたんだね?
もうベッドの中で顔を赤くしちゃって。バスローブを渡したら奪い取るように俺の手からそれを持っていった。

「類・・・ちょっと向こう向いてて・・・出られないから」

半分以上布団に顔を隠して牧野は小さい声でそう言った。

「なんで?いいじゃん。もうそんな仲でしょ?ほら、出ておいで・・・傷の手当てしてくれる?」

傷って言葉で牧野は急に布団から身体を出した。すっごくいい眺めだけど・・・今口に出したら殴られそう・・・

「うわっ!!ごめんっ・・・やっぱり、一回部屋から出てよー!類の意地悪!」

はいはい。仕方ないからゲストルームを出た。
ドアを閉めたら牧野がすごい早さで着替えてる音が聞こえて思わず笑ってしまった。


******


「ごめんね・・・これ、私のせいなんだよね?」

俺の腕の包帯を巻き直しながら牧野がしょんぼりして言った。

「違うよ?2人が愛し合ったからなっちゃっただけ!どっちのせいでもないでしょ」
「なっ・・・なんて表現してんの?類って・・・意外と西門さんみたい・・・」

「あんな奴と一緒にされんの?もう、バカな事言ってないで今日はアパートの解約に行くよ!」

随分遅い朝食を2人で食べて、僅かな時間しか住まなかったアパートへ向かった。
そして牧野はそこを解約して、荷物は俺のマンションへと運ばれた。
高級家具以外の荷物はほんの少ししかなくて、引っ越しは半日かからずに終わった。


「はい、これ。大家さんに戻しておいで」

そう言って俺がもらっていた合い鍵と共に二つの鍵は手元から離れた。
なんの思い出も作れなかったアパートを下から見上げて・・・ポツリと言った牧野の一言。


「せっかく一生懸命さがした場所なのにね」

俺と2人で何軒不動産屋を回っただろう・・・ここを見つけたときはすごく喜んでたよね。
そのくらい自分1人で立ち直りたかったんだよね。あんたはそういう性格だから・・・。
でもこれからはずっと2人だからもう落ち込むこともないよ、きっと。


「みんなでやった引っ越し、楽しかったね・・・また、やろうか?引越祝い!」
「うん!やる!また、みんなを呼んでやりたい!」

「「お買い物!だね!」」


*******


美作さん、西門さん、桜子を呼んでマンションで2回目の引越祝いをする。
お昼から料理を準備して、足りないものはルームサービスで頼んでお酒も・・・そこそこの量を準備して。
時間になると3人が揃ってマンションに来てくれた。
そして、事件解決と2人で住むことの報告をして、食事が始まった。


「牧野!最初っからここにすりゃ良かったんだよ!わざわざ気ぃ遣ってあんなとこに住むから酷い目に遭うんだよ!」

「えー?!今回のって私のせいなの?」

「そうですわよ、先輩!あんなアパートに住むって言うから私もお洋服、フンパツしましたのよ?ここで花沢さんの
お世話になるならもっと買っていただけたでしょ?」

「でも・・・桜子の服は着られない物が多かったよ?」

やたら短いスカートや、無駄に広い胸元や、大胆にあいてる背中に異常に透けてるブラウスとかさ・・・
どこであんなもの着るっていうの?しかもこの私が・・・!

「俺もあれは嫌だな-・・・。家の中なら全然かまわないけど」

いや、問題はそこじゃないよ?類・・・似合うか似合わないか、着ても効果がないと思うよ?

「類ー!!お前言うようになったなー!やっぱ違うよな、女が出来ると!わかる、わかる!家でならいいよなー!
透けてるブラウスとかでお帰りなさいなんて出迎えられてみろ?たまんないよな!」

「え?あきらはそうなの?俺の場合、ミニスカートでする家事とか?牧野いっつもジーンズだもん」
「そりゃ、色気ねーなっ!タンクトップ一枚ってのもなかなかいいぞ?今度挑戦してみ?牧野!」

ちょっと・・・全員、酔っ払ってるでしょ?なにエロ親父みたいな会話してんのよ!
類までなんて事を!いつも私が家事してるときにそんな事思ったって言うの?信じられないんだけど!

「なんの会話してんのよっ!酔っ払ってどうすんの?ねぇっ、桜子・・・桜子?」

うわっ・・・桜子、あんた日本酒飲んだの?いつの間にそんなに?

「全く・・・昔っからそうなのよ!なんでこの人がモテて・・・私にはどーでもいい男しか来ないのよ。
・・・どう見たって私の方が可愛いのにっ・・・この人達もそうなんだからっ!・・・」

この子、飲み癖悪かったっけ?これって本音だよね・・・?
改めて部屋をみたら、床に転がってるお酒の瓶の数が半端なかった・・・10本以上開けたの?この人達っ

ソファーの上に美作さん、その下に西門さん、1人用のソファーに乱れまくった桜子・・・
テーブルに突っ伏した状態の類・・・大丈夫なの?抜糸がまだなのに・・・


「なんなのよ!!あんた達はっ!世話がかかるんだから!」


酔っ払ったみんなにタオルケットを掛けていって、簡単に片付けを始めた。
振り向いたリビングはもう・・・とんでもないことになっててため息しか出ない。

でも、何となく嬉しかった。いつもみんなが全力で助けてくれて、こうして集まってくれて。
何にも持ってなかった私には、今は大切な人がこんなにもいるって思うと心が暖かくなった。


だから余計に思ってしまう・・・

「道明寺・・・大事なものを見失ってないかな・・・」

あの人は今もきっと1人でどこかで戦ってるんだろうな。重たい荷物を抱えて・・・。

こんなにいい友達がいるのにもったいないよ?
またいつか、この4人が昔みたいにふざけ合って、笑い合えたらいいのにね。それを見てみたいよ・・・。
洗い物をしてる手が止まってしまった。


「ねぇ・・・今、誰のこと考えてるの?」

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Comments 2

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2017/05/11 (Thu) 00:16 | EDIT | REPLY |   
plumeria  
Re: タイトルなし

さとぴょん様、今晩は!

総二郎ですからね。男性用では緩すぎるでしょう!
女性用でややユッタリ気味!もしくはピタッと密着タイプ!
脇からのちょい見えが良くないですか?
ウエストはジャストフィットでもいいかも。

あ、手術・・・無事に終わりました!
ご心配いただきありがとうございました。
ええ!あのとんでもない記事の公開日でした!

病院で死んでましたよ・・・わたしの方が。

また、来て下さいね!!
いつもありがとうございます!

2017/05/11 (Thu) 00:28 | EDIT | REPLY |   

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