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「……以上が楓様のご要望です。
もう少し早めに事業完成を目指すように、と……」

「……うるせぇよな。隠居したなら大人しく自分の城で遊んでりゃいいのに」


ババァからの説教文を西田が読み上げてる。
俺にラインで送りゃいいのに勿体振って西田になんか言うから、こうやってグダグダ言われて面倒くせぇ!
…まぁ、聞く気もねぇけどよ。


「ご心配されているのです。
おそらく最近城に動物が居ることも噂でお聞きになっていらっしゃるのではないかと」

「いけねーのかよ!癒やしだろ?癒やし!」

「……は、はぁ。ご尤もですが、それでお城をお留守にされては流石に……」
「なんだと?」

「なんでもございません💦」

ギロッと睨んだら西田はそそくさと部屋を出て行きやがった。


で、そう言う小司郎と大司郎が何処に居るかってーと……何処にも居ない。
また誰かがあいつの所に行くってんでついて行ったな?

全く……俺を置いて行くなっつってんのに!



「……バーカ!」

「なんだとっ!💢……はっ?!」

今、誰かが「バーカ」って言ったのに誰も居ない……いや、確かにこの俺様に向かって「バーカ」って……。


「……アホウ!」

「なんだと?!💢💢誰だ、てめぇ!出てきやがれ!!……なにっ?!」


窓の外から聞こえたような気がして振り向いて見たけど……誰も居ねぇ?!
マジ、ムカつく……この城で俺に向かって「バーカ!」「アホウ!」だと?


いい度胸じゃねぇか……命は惜しくないとみた。
それならこっちにだって考えがある。闘司郎の檻にぶち込んでやる!
ゆっくり窓に近づいて……そしてバーン!!と開けてみた。


「………………は?」

「ナンダ、オマエ。バーカ、バーカ!」

「なんだと?お前こそ誰だ。俺に向かって馬鹿って言えるほどてめぇは頭がいいのかよ!💢」

「……シゴト、スンダノカ?」

「喧しい!!てめぇに言われたかねぇよっ!」


「司様……だ、誰に向かって怒っていらっしゃるのですか?」

俺の声を聞いて部屋に戻って来た西田に窓の外を指さした。

そこにはババァが植えたデッカいクスノキがある。
その枝には黒い烏みたいな鳥が止まってこっちを馬鹿にした目で見てやがった!


「あいつだ!なんだ、あれはっ!!」
「……あれは、九官鳥ですか?九官鳥に叫んでおられたのですか?」

「急浣腸?」
「……いえ、中国の九官と言う人が連れて来たと言われている鳥で九官鳥。
ほら、烏と違って黄色い模様かありますよね?
非情に頭が良くてお喋り上手な鳥でございます」

「頭がいいのか?」

「舌と喉の構造が人間に近いので良く喋るそうですよ?
って言うか、どうしてこんな所に九官鳥が?!」

「知るかっ!!この野郎、俺に向かって仕事済んだのか?って聞きやがったんだ!」

「…………(もう少し言ってくれれば良かったのに)」

「西田、お前…今何か思っただろう?」
「とんでもございません💦」


「ハヤクシゴトシロヨ、バーカ!」

「………」
「…💢💢」

「西田……出掛けてくる!
その間にアイツを何とかしとけっ!!」

「はっ?……出掛ける?何とか?」

「こんな状況で仕事なんて出来るかっ!!」


くっそー、何で俺が鳥なんかにバカにされなきゃなんねーんだよ!
やってられっか!!


クスノキに止まるあいつを一睨みして部屋を出た。


小司郎と大司郎でも迎えに行くか…。
ってのは建前で、あいつののほほんとした顔を見りゃあこの怒りも収まんだろ。

そうと決まればと早速リムジンを呼んでそれに乗り込んだ。




♪♪♪~♪♪♪~


「………」
「類?鳴ってるよ?」

「……ん」


あーあ…何で俺ってこうも邪魔されるんだろ…。せっかくつくしと二人きりだっていうのに!

画面を見たらそこには司の名前。司が連絡してくるなんてちょっと珍しい。何かあったのかな?
けど邪魔されて機嫌よくなんか出来ないから!!


「何?」
『おうっ、俺だ!』

「そんなの分かってるよ、何?」
『今から小司郎と大司郎を迎えに行くから、門番に言っといてくれ』

「はっ?今から?」
『そう言ってるだろ』


今ってまだお昼前だよ?
迎えには早すぎない?
その後……居座る気…だよね?


『おいっ、聞いてんのか?類っ!』
「聞こえてるよ……でもすぐに帰ってよね!」

『それがダチに対して言う言葉』

あー、ほんと煩い。


プチッ


「類?どうしたの?」
「これから司が小司郎と大司郎迎えに来るって」

「そうなの?今日は随分と早いんだね~?
じゃあその前にちょっと遊んで来ようかな~♪♪」


そう言うと一人で部屋を出て行こうとしたから、思わずつくしの手を掴んだ。

「俺も行く」
「うん♪♪」



わんわん♪♪
わぅん♪


二人揃って庭に出ると足音で分かったのか、珀、桃、菊が寄って来た。
見習いのハルは小司郎達と遊ぶのに夢中で気づかない。これじゃあ『見習い』が取れるのはまだまだ先の話だね。


「今日もみんなで仲良く遊んでたの?」

わん♪

「うふふ。みんなほんとにいい子よね~♪♪」

わんわん♪


くすっ。
俺の奥さんは動物と話すのがほんと好きだよね。だから動物に好かれるのかな。


「よーし!みんなで遊ぼうね♪」

わんわん!

「アソブ!アソブ!!」


「「……えっ?」」

聞き慣れないその声につくしと二人、顔を見合わせた。


「アソブ!アソブ!!」

お互いに周りを見回しても誰も居ない…。

『田村の声じゃないし…そもそも田村だったら「遊んでないで仕事して下さいっ!」って言いそうだし……』
『……まさかっ!桃ちゃん達が話し…た…ハズないし………はっ!静司郎?ラスカル?…ないよね……朝陽ちゃんの声でもないし…』


「アソブ!アソブ!!」

……………???………


「どうした?二人して、わざわざ出迎えなんていいのに♪」
「……司……早いじゃん、出迎えじゃないし」
「道明寺、いらっしゃい♪」


「アホーー!シゴトシローーー!」


「あっ!さっきの声だっ!」
「あそこに居たんだ」
「あいつっ!ここまで来たのかっ!」

「「えっ?!」」

「司のなの?」
「ちげぇっ!!休暇中だか急浣腸だか知らんが、今朝 突然ウチのクスノキで騒ぎやがったんだよっ」

「……道明寺……九官鳥ね、九官鳥」
「司のウチのじゃないの?」

「だからっ!違うってっ!!」

「……迷子かしら?」
「……恐らく…迷子か脱走だね、人の近くに居ないと喋ったりしないだろうし」

「道明寺……迷子なら保護して飼い主探ししなくちゃ、こんな所まで連れて来てどうすんのよっ!」
「はぁ?俺が連れて来た訳じゃねぇよ」


三人が揉めてる最中も、バルコニーの手摺から城門の屋根へ、城門の屋根からレースのアレが引っ掛かった木へ、頭上を飛び回りながら、

「アホーー!」
「アソブ!」
「シゴトシローー!」

の、エンドレス。


「……司…責任持って連れて帰ってよ」
「何とか保護出来ないかしら?」
「だからっ!俺のじゃねぇし、連れて来ても無いっ!って言ってるだろっ💢💢」


つくしの両脇に居る桃達は、定位置から離れてはいないが、警戒は…していない。
……害は無さそうだね。
遊びに夢中になっていた大司郎と小司郎とハルは、流石に気が付いたみたいだ。
今度は新しいオモチャとでも思ったのか?
頭上の九官鳥を追いかけて走り回っている。

ハルのSPへの道のりは、限り無く遠い様な気がする。


「どうやったら、保護出来るかしら?」
「今日、蒼穹達は?」

「今日は来て無いのよ、困ったわね」
「いや、待て。捕まえてどうすんだ?」

「何言ってんのよっ!保護して飼い主さんを探すのよっ!」
「はぁ?誰がだ?」

「あんたでしょ?!」
「……司でしょ?連れて来たの……」

「…………………………………」

司にしてみれば身に覚えの無い事…、
寧ろ被害者なのかもしれないが、
つくしの言う事に強く出られる筈もなく、
頭上の九官鳥を目で追うしかなかった。


「あっ!そうだわ♪」
「ん?」

「連れて来た訳じゃないのに、付いて来ちゃったのよね?」
「あ、あぁ」

「じゃあ、このまま家に帰りなさいよ♪また、付いて行くんじゃない?」

「…は?」

「さぁ、大ちゃん 小ちゃん。お帰りの時間よぉ~」


わんわん♪わんわん♪
シゴトシロッ!バーカバーカ


「はぁーー!!俺 来たばっかだぞ」
「仕方ないわよ、連れて来ちゃったんだから」

「ぷっ、あっはは」
「類、笑うなっ💢💢」


大司郎と小司郎に置いてけぼりをくらって、
九官鳥に アホ と言われ、癒しを求めて花沢城に来たというのに……。
城門をくぐっただけで、回れ右。
残念な事に、お茶すら飲んで無い。

司は仕方無く、さっき降りたばかりのリムジンに二匹を抱えて、再び乗り込んだ。


「……ぷっ、お疲れ」
「じゃあ、道明寺。飼い主さんが見つかったら連絡してね」

「おぉ、じゃあな…」


二人に見送られ、動き出したリムジンの屋根には 九官鳥。


「やっぱり……あんな風に付いて来ちゃったのね……」
「かもね」

「飼い主さん、見つかると良いわね」
「だね」



結局、九官鳥の飼い主は見つからず、司が引き取る事になった。
付けられた名前は 司郎丸。

今日も、執務室で司に暴言を吐く。
そのお陰なのか?仕事が捗る様になったらしく、西田さんの顔が少しだけ穏やかになったと言う噂だ。


「アホーー!」
「………💢…」

「シゴトシロッ!バーカバーカ」
「…💢💢💢💢💢」




おしまい♪





15600904170.jpeg
皆様、こんにちは!

今日は司君で恐れ知らずの九官鳥~♡
いやぁ、このぐらい司君に暴言吐けるって羨ましいですよねっ!!

どんな飼い主さんの所で覚えたのかしら(笑)
すぐに「つくしちゃん!」って覚えそうですよね💦

喉の構造から考えると朝陽君より人間の言語に近い発音が出来るみたいです。
いつか2羽で会話してもらいたいですねぇ~!

朝陽君は総ちゃん大好きですが、司郎丸は「ツカサノバーカ!」ですから、どんな会話になるのやら💦

因みに私の実家には喋るセキセイインコが居ます。名前はキキちゃん(黄色いから)
母が外出から帰ってきたら「キキチャン、マッテタヨ!」って言ってくれるんです(笑)
「オナカスイタ!」「トシトッタ!」「デンワアッタ?」等々短いですが適当に喋ってるみたいです。今年で12年目に入ったセキセイインコですから、もうあんまり喋らなくなりました。

長生きして欲しいなぁ♥



ではでは、実は九官鳥の画像があんまりなくて遊べなかったので、今日もこちら!!


**花沢城・飼えないシリーズ!!**

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こちらは撮影者S様(笑)
最近お出掛けしたら見付けたそうです。そして生き物だったら「撮らなきゃ!」って思うんだそうで💦

見た瞬間「カエルもいいねぇ!」って言ったらS様も「でしょ~!!」(笑)

P「カエルの歌を合唱させたい!!」
S「おおーっ!!いいじゃん!」

P「・・・・・・はっ!ダメだわ・・・今から書いたら公開が○月・・・カエルの時期じゃない・・・」
S「はっ!!ホントだ!


G「・・・あんた達、苦手なものは無いの?」


G様、頑張れっ!!(笑)


そしてお知らせで~す!

あの「花沢城温泉♨物語」に実は続編が出来ていたんです♡
それを明日の15時に公開致します。


どうぞ宜しくお願い致します~♥


それでは明日のこの時間にお会いしましょう~!!
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Comments 4

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2019/06/11 (Tue) 15:56 | EDIT | REPLY |   
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2019/06/11 (Tue) 18:04 | EDIT | REPLY |   
plumeria  
Re: タイトルなし

○○が締まった女 様(今度から書ける名前でお願いしますWW)こんにちは!

あら!そう言えば私も知らないです・・・今度聞いてみよう(笑)
会えたらの話ですけど。

うちの兄の仕事って真夏がめっちゃ忙しいので6月から9月ぐらいまで姿を見なくなるんですよ(笑)

因みに付けたのは私♥格好いいでしょ?
司君のところは「司郎」が付いたらいいよね!って話してたので、今回はお尻に丸を付けてみました♥

まぁ、この暴言ぶりはFlowerislandで№1でしょうね💦
朝陽君、完全に負けると思います。


えっ!!

明日のお話しはファンタジーですよ?野菜のやの字も出てきません💦ごめんねっ!!

2019/06/11 (Tue) 18:25 | EDIT | REPLY |   
plumeria  
Re: タイトルなし

ビオラ様、こんにちは!

あはは!言われてみれば送り込んで来そうですよね~!!
でも、そうなるとその言葉をあの人が?・・・って事になりますよね。

多分、道明寺国の市民で、働かないぐーたらな旦那を持った奥さんが、毎日怒鳴ってるのを聞いた九官鳥だと思います💦

司君にこんな言葉が言えるのは人間だと居ないと思ったので(笑)
動物ならいいかと・・・💦

つかつくさん、許してくれるでしょうかね・・・ははは。


2019/06/11 (Tue) 18:30 | EDIT | REPLY |   

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