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plumeria

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今日はいつものメンバーでまた集まっていた。いろんなことが全部解決したお祝いってことらしい。
またみんなの食事の支度をした・・・もうすぐこんな事も出来なくなるから、今回は全部自分で作った。
夕方早くから始まった宴会は8時を過ぎる頃にはもうお酒がなくなりかけて、慌てて追加を頼む事に・・・!

今日は日本酒を禁止された桜子はワインを片手に赤い顔をしている。


「先輩、あと半年でフランスですもんね・・・心配ですわ・・・私」

「何言ってるのよ!今度は心配ないよ。大丈夫!類が一緒だもん」

「先輩こそ何を言ってるんです?ヨーロッパの女性はセクシーで、その上積極的ですのよ?先輩なんかは
子供と一緒ですもの。とても勝ち目はありませんわ」

誰となんの勝負をするのよ!この子は毎回変なことばっかり言うんだからっ!
類なら心配ないのよ。こう見えて私以外の女の人は・・・例えあんたでも同じに見えてるんだから!

「牧野ー!お前、もうちょっと女っぽくなんねーと、類に飽きられるぞ?こいつ、向こうの女にモテるからなー!
パーティーなんかに行ってみろ、類の周りにすっげー数の女が集まるんだぜ?」

「うそっ!ホントに?」

「確かにな。高校生の時からたまに向こうに行ってたろ?その時には類の争奪戦があちこちで繰り広げられたって
ヨーロッパの友人に聞いたな!どうする?牧野・・・今度は殺されるなよ?」

みんなが散々脅すようなことを言ってくるから、助けて欲しくて類の方を見たら・・・!
あれ・・・?もう酔っ払ってるの?また?

全くあの時と同じようにテーブルに突っ伏して類が寝ている。
側に行って揺すってみるけど起きる気配もなくて・・・振り返ったらみんなが苦笑いしてた。


「なんだ?類のヤツ・・・珍しく一番始めに酔いつぶれたな。どうする?ベッドルームに運ぶか?」
「美作さん、頼める?ごめんね」

美作さんは類を抱えてベッドルームに運んでくれた。
もちろん類の方のマスタールームに・・・そしてこれもお決まりのキングサイズベッド・・・。
部屋の真ん中に置かれたベッドに類を降ろして、私は上にタオルケットを掛けてあげた。


「ふーん・・・ここね。・・・なかなかいい感じじゃん?シンプルで、類って感じの部屋だな」
「な・・・なによ!変な言い方しないでよ!」

「なにも言ってないだろ?ここで牧野が大人になったんだなって思っただけだけど?」
「・・・・・・!なんて事考えてるのっ!この部屋じゃないわよ!」

「ぷっ!自分で言ってりゃ世話ないな!」
「あっ・・・!美作さん・・・みんなには言わないでよ?」


大笑いする美作さんの声がきっとリビングにまで響いてるんじゃないの?ほら!西門さんが覗きに来た!
笑った理由を聞きたがる西門さんの手を、美作さんが引っ張ってリビングへ戻る。

とにかく酔っ払った類を寝かせてみんなの所へ戻った。


******


4人になってからもしばらくは昔話で盛り上がっていた。高校時代から大学にかけての思い出話・・・。
特に道明寺がいた頃の話しで大笑いした。今ここにあいつがいないのに楽しい思い出だけは沢山あった。

「懐かしいよね・・・道明寺もさ、一人で突っ走ってないでたまにはこうしてみんなと会えばいいんだよ!
あんなに仕事の鬼になるなんて思わなかったよね・・・ホント、バカだよ!」

私が言うとみんなは黙ってしまう。

「牧野はもう司の事、大丈夫なのか?もし・・・今度俺たちの中に司が入ってたらどうするよ?」

西門さんが真面目にそう聞いてきた。

「そうだなぁ・・・類がいいって言うなら会えると思う。最後の最後には私の気持ち、わかってもらえたんだと思ってるの。
これでも一度はあいつと真剣に向き合った仲だからね。きっと普通に出来るよ」

少しだけもらったワイン・・・それを飲みながらみんなが知らないあの日のことを思い出していた。
道明寺のキス・・・類にも内緒にしてる、優しかったあいつとの最後のキス。あれですべてが終わったんだ・・・。



「でも、本当に良かったですわね!西門さん、美作さん!」

桜子が急にそんな事を嬉しそうに言った。珍しく真面目な笑顔で・・・。

「あぁ、そうだな」
「ま、俺ははじめっからこうなると思ってたけどな」

美作さんも西門さんもやっぱり嬉しそうに桜子の言葉に頷いてる。


「何のこと?良かったって・・・私がフランスへ行くこと?」

「違うよ。類が幸せそうってことだよ」
「類はな・・・牧野がアメリカに行った後は誰とも話さなくなって、そりゃあ暗かったんだ。昔みたいにな・・・。
いっつも一人で空ばっか眺めててさ・・・何回かアメリカに行こうって言ったけど断ってたな」

類が私を送り出してくれた後にそんな事になってたの?
でも一番始めに行ってこいって・・・そう言ったのは類だったのに・・・?

「本当は司の所になんか行かせたくなかったのに、沈んだ牧野を見るのはもっと嫌だったんだよ」
「ホント、感謝しろよ?俺はもうずっと前から西田さんに言って牧野の情報流してもらってたんだからな!」

「じゃあ、西門さん・・・私が道明寺に会えてないことも1人でいたことも早くから知ってたの?」

「まぁな。牧野が帰ってくる4ヶ月くらい前からかな・・・司と上手くいってるなら類をどうにかしないとヤバかったし、
上手くいってないなら牧野を戻して欲しかったし・・・あの頃は俺たちもヤキモキしたよなー!」

西門さんはいつも言葉は悪いんだけど、真っ先に動いて助けてくれるんだね。


「類も1年間、牧野と同じくここで1人だったんだ。牧野が帰ってくるって聞いたときのこと思い出すな。
俺に体当たりしてラウンジを飛び出しただろ?あの時は久しぶりに生き生きした類を見たよ」

美作さんもいつも冷静で頼もしくて、仲間に優しい人・・・私も何度も助けてもらったね。

「先輩・・・花沢さんとお幸せにね?今度はフランスに行きますから!」

桜子も沢山の優しさをありがとう・・・!あんたにも随分助けてもらったね・・・最高の女友達だよ!
いろんなことが思い出されて涙が出てきた・・・何で泣くんだよって、西門さんの声が聞こえる。


泣き出した私を3人が囲むようにして笑ってくれた。・・・もう、心配ないよって美作さんが言った。


******


ベッドルームで静かに眠っている類・・・私のことをいつも守ってくれる、一番大切な人。

「本当にありがとう・・・類。ずっとこれからも一緒にいてね」

そう言って寝ている類にキスをする。
そしたらタオルケットの中からニュッと出てきた類の手に掴まってしまった・・・!


「遅かったね・・・戻ってくるのが。待ちくたびれた・・・牧野、愛してるよ」

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明日が最終話でございます!
激甘になんなかったけど。

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