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<道明寺城>

「司様、少し宜しいですか?」

仕事中なのに西田が俺を呼んだ。その手にはデッカい派手な花なんか持って……。
それにいつも怯えたような顔してるのに今日はすげぇ機嫌が良さそうだし、何があったのかとこっちの方が気持ち悪くなる。

まさか……新しい仕事か縁談か?
そんなものだったら秒で却下してやるからな?と、西田を睨みつけた。

「そ、そんなに睨まないでくださいませ。良いお話しですから」
「……なんだ?」

「実はこちらの花なんですが、花沢城のつくし様にプレゼントしたいのですが、お渡し願えないかと」
「つくしに?そうなのかっ?!」

「はい。こちらのハイビスカスは私が丹精込めて育てておりまして、色々と品種改良も行っておりまして…」
「……仕事もしねぇでか?」

「いいえ💦仕事が終わってからでございます!!
で、今までに無い色の花が咲きましたので……」


こいつにそんな趣味があったとは思わなかったが、これを理由につくしに会いに行けるなら!
と、西田が大事そうに抱えている花を奪い取り、話が終わる前に部屋を出ていった。

「来い!2人とも!!」
「「ワンワン!」」

勿論小司郎と大司郎はあいつのご機嫌取りには必要だから連れて行く。

その時、後ろから西田が「待ってください、司様~!!」と叫んでいたのには気付きもしなかった。



***花沢城***


「……それで?いつになったら帰るの?」

連絡もなしにやってきた司の後ろで腕組みして仁王立ち……。
それにテーブルの上には南国・道明寺らしくデッカいハイビスカスがドーン!と置かれてるし。

いや、綺麗だよ?
つくしも喜んだよ?
だからってそんなに嬉しそうにうちの奥さんを見ることないんじゃないの?

庭で珀と桃と菊とハルと大司郎と小司郎とラスカルとユキと……
もう名前を挙げるのも面倒になったから纏めるけど、動物たちと遊んでるつくしをバルコニーから眺めなくても!


「あのさ、確かに花は受け取った!西田さんにも礼言っといて。
それでいいよね?早くあの子達連れて帰ったら?」


「それが親友に向かって言う言葉かよ。
それに今日は手土産持ってきたし、文句言われる筋合いねぇけど?」


「手土産より毎度来る静司郎の餌代!
そっちをどうにか考えてよっ!こう見えて動物維持管理費、去年の5倍なんだよ?」


「……金に困ってんのか?」
「違うっ!!動物維持費より他に予算組みたいだけっ!!」


そんな会話をしていたら田村が電話を持って入ってきた。


「お話し中、失礼致します。
道明寺様、西田様からお電話が入っておりますが?」

「んあ?西田から俺に?」

「はい。お急ぎだったのですね?
スマホをお城にお忘れになったとかでこちらに掛かって来たようです」

どんだけ急いできたのさっ!!
司は面倒臭そうに田村から電話を受け取り、不機嫌な声で出た。


「……なんだ?ちゃんと渡したぞ?」
『あ、あの!!司様、その鉢植えは目の前にありますか?』

「あぁ、テーブルの真ん中に置いてあるが?それがどうした?」
『その中にですね……な、なにかくっついていませんか?』

「あぁ?この鉢の中に……いや、何も?」
『よーく見てください。葉っぱの色に化けてるか、花の色に化けてるか判らないので』

「……何言ってんだ?化けるようなものがくっつく訳ねぇだろ?」
『お、お願いでございます!よーく、よーく見てくださいませ!!』


何の会話だろう……何がくっついてるって?

既に嫌な予感がするんだけど。こういう時、絶対にうちの城に何かが侵入してるんだよね。
ハリネズミ銀太がこんな感じじゃなかった?

マジ……嫌なんだけど。



「はぁ?!この鉢植えにお前のカメレオンがくっついてたって?!」

「何だって!!今度は爬虫類なの?!」
「類様!落ち着いてくださいませ!!」


『申し訳ございません!!
司様がお出掛けになった後、居なくなってるのに気が付いてお声を掛けたんですけど間に合わなくて。
大人しい子ですのでどなたにも危害は加えないと思うのですが、何と言っても変色して隠れてしまうので…』


カメレオンがこの部屋で……隠れてる?

待て待て……ハイビスカスの鉢植えは、司がここに来てから、ずぅーーーっとテーブルの上だし………………………、
誰かしらの視界に入ってたし………………、
カメレオンが動けば、判るよね?

はっ!瞬間移動……いやいや、忍者じゃないんだからそれは無い……よね?

鉢植えの隣には、八子と潤が回し車で遊んでる。


カラカラカラ……
カラカラカラ……♪

カラカラカラ……
カラカラカラ……♪


大の男が三人、息を殺してカメレオンの気配を懸命に探すってどうなの?

あきらのとこの銀太より 質が悪いよね?
何処に居るのか判んないんだもん。
司の背中にへばりついてるとか?
壁?天井?……実はテーブルの上?


はぁ~何だってこんな事に……ぷ~ん

…………ぷ~ん

ほら、小バエが視界を横切る……、総二郎のユキでしょ?バルコニーのタニシでしょ?
ちゃんと掃除してるんだよ?綺麗にしてるんだよ?
……何か…最近ハエが増えたよね…?


ぷ~ん
ぷ~ん ぷ~ん


あ……ハイビスカスの葉っぱに止まっ…


「あぁーーーーっ!!」


「ねぇ 今見た?!」
「おっ…おう……」
「……はい」


三人揃って恐る恐るハイビスカスの鉢に近寄って目を凝らせば、見事に擬態したカメレオンがそこにいた。


「……動いていなかったのですね」
「…みたいだね」「……だな」

「司……何でもっとちゃんと見なかった訳?」
「いや、見てただろ!」
「………」


はぁっ……。
こればっかりは仕方ない……?
俺もハイビスカスは見たけど気付かなかったし。カメレオンってこんなに色 変わるんだ……。


「な、なぁ、類?」
「ん?」

「こいつ……どうすんだ?」
「はっ?何言ってるの?捕まえて持って帰ってよ!西田さんのペットなんでしょ?」

「だ、誰が捕まえんだ?」
「そりゃあ 司でしょ?まさか……怖いの?」

「はっ?!んな訳ねーだろ!!」


ふーん?怖いんだ?
でもまさかそんな事 司が言えるはずないもんね。どうするつもりなんだろ?

ビクついた感じでカメレオンに伸ばされた手は縮まったり遠のいたりで、一向にその距離は縮まらない。それどころか司の額には汗までもが浮かんでる。


……素直に言えばいいのに。
でも…ちょっと面白いからこのまま見てよっかな♪

田村に目配せをしたら、ちょっと呆れ気味に頷かれた。
いいじゃん、いっつも迷惑かけられてるんだから!!


ガチャッ


「どうぞ~!」

わんわん♪

「るーい!西田さんが来てるんだけど、何かあったの?」

言いながら西田さんを部屋に迎え入れてつくしは俺たちの方に近付いてくる。
救世主登場の声に力が抜けたのか司はその場にうずくまった。


「つ…司様……あの子はみつかりましたでしょうか……?」
「あぁ、ここだ!」

「あの子?」


司がハイビスカスの鉢を指差すと、つくしと西田さんは近付いてそこを覗き込んだ。


「あの子って…ハイビスカス??」

「はぁっ、ここにいましたか!みつかってよかったです!!」

「………?
……えぇ~~~~っ?!」



西田さんの手の動きをじっとみつめてたつくしはそれを見て大声をあげてる。


「か……カメレオン?私…初めて見た……」

わぅ?


興味深そうにカゴに入れられたカメレオンを見るつくし。その隣で真似をするようにカゴを覗くハル。


「あっ…あ…あ……」


擬態を目の当たりにしたつくしの口から漏れる声に、全員の注目がカメレオンとつくしに注目した。

ちょっと…変な声出さないでよね?
みんないるんだから!!
司なんて顔が真っ赤になってるじゃん!

つくしが気付く筈もなく……目をキラキラさせてる。


「ねぇ、見た?」

わん!

「こんなに早く変わるんだ~!凄いのね♪」

「はい!カメレオンのカメちゃん、と申します!
色変わりの速さは天下1品なのです♥
色変わり選手権があったら絶対に優勝すると思うんです!」

「へぇ~!カメちゃんって凄いのねぇ♪」

「「………………」」


にっこりと笑うつくしに西田さんも満足気にうんうんって頷いてる。
って言うか、西田さんのネーミングセンスってつくしに似てる……。


どうでもいいんだけどさ、この二人いつまでいるつもりなんだろ?早く帰ってくれないかな…。

司と西田さんを交互に見てたら西田さんと目があった。


「はっ…!すっかり長居をしてしまいました。この子もみつかりましたのでそろそろお暇させていただきます!」


ついでに司も連れて帰ってよ!!

視線でそう訴えたら、流石よく分かってる!


「司様、お戻りになられないと仕事が滞ります。ご一緒に」
「はぁ?!
来たばっかで何もしてねーっていうのにか?!」


「仕事あるんでしょ、司。早く帰んなよ?」
「類、てめぇ……」

「西田さん、困ってるわよ?」
「………」


結局、つくしのこの一言が利いたのか司は大司郎と小司郎を抱えて西田さんに連れられて渋々帰ってった。
すっごい形相で睨まれたけど、そんなの見慣れてるから怖くもなんともないし。



平穏が戻ったリビングルームのソファーには俺とつくしが座り、その足元にはSP達が寛いでる。

つくしはさっきまで見てたカメレオンの話に夢中になってる。

すっかりその存在を忘れられたハイビスカスはテーブルに置かれたまま、ずっとそこにある。




おしまい




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皆様、こんにちは~!
今日は司君で・・・と言うか、西田さんでカメレオンでしたぁ♥

言い出しっぺはS様・・・いきなり「カメレオンとかどーよ?」(笑)
そしてすぐに乗ってしまう私💦
「カメレオンって・・・」って固まるG様(笑)

それに田村さんにハムスター飼わせた時に、他の秘書さん達も飼えばいいのねぇ!って話になったんです。
だから何となく西田さんに💦

あら・・・じゃあ、他のお城の秘書さんも?
それはまたいずれ♥


ではでは、今日のお遊びコーナーです~!

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これはベコニアかな?きっとハイビスカスにもこうやって掴まっていたんだと思います💦怖いわ~!

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これ、足が可愛い♥パッと見たら後ろの植物に似てるんですかね?(メタボと思ったのは私だけ?)


そして本日はまたまたお知らせ、しかも2つあります♥

お知らせ、その1!

6月19日にお届けした特別編、「保育料を集めよう!」・・・なんと特別編だったのに、これに続きが出来ました(笑)
ははは!参戦したのは・・・えぇ、、もうお判りですね?

「そう来たかーーーっ!!」と3人で悲鳴をあげた特別編の特別編を明日の15時と18時にお届けします!!

★公開が重なるので「最後の雨」は11日に変更させていただきます。ご了承くださいませ。

お知らせ、その2!!

いつもお世話になってるりお様のお部屋が7月10日にブログお誕生日を迎えられます。
なのでGPSがお話しを贈りました\(//∇//)\

・・・っと言ってもこちらのお話しはりお様が「ナマケモノ」を公開したときに書いてくださったものです。それにいつものようにGPSが書き加えてお返ししましたヽ(≧∀≦)ノ
なのでこちらのお話しはりお様のお部屋、「さくらいろ」での公開です♥

そのムフフ♥なお話しの公開は11日の12時です。是非、りお様のお部屋で楽しんでくださいね(〃ノωノ)


それではもう1度公開時間の確認です♥

花沢城特別編(GPS各お部屋&さくらいろ)

★公開日時  7月10日(水)
★公開時間  第1話 15:00  第2話 18:00


りお様のお部屋誕生日記念、花沢城特別編(りお様のお部屋、さくらいろのみ)

★公開日時  7月11日(木)
★公開時間  12:00





さくらいろ
管理人 りおりお様


それではまた明日、お会いしましょう♥
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Comments 6

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2019/07/09 (Tue) 16:20 | EDIT | REPLY |   
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2019/07/09 (Tue) 16:42 | EDIT | REPLY |   
plumeria  
Re: タイトルなし

ビオラ様、こんにちは。

いつもコメントありがとうございます。
あはは!秘書さんのペット、想像していて下さいね!
時期的には少し先になると思います。

これから少し夏っぽい花沢城が始まります♥

あはは!明日のヤツですね?ビオラ様、良いお仕事されましたね!!(爆)
話が広がる広がる💦

お楽しみに~!!

2019/07/09 (Tue) 18:45 | EDIT | REPLY |   
plumeria  
Re: 変身

りおりお様、こんにちは。

あはは・・・・・・・・・申し訳ない。
そんなつもりはなかったんですが・・・。

書いたG様も驚きですよ💦

このままお二人にもお渡ししてますのでしばしお待ちを💦
会議を重ねてお返事いたします(笑)

またご連絡しますね~!

2019/07/09 (Tue) 19:39 | EDIT | REPLY |   
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2019/07/09 (Tue) 23:13 | EDIT | REPLY |   
plumeria  
Re: タイトルなし

アーミー様、こんにちは!

出だしから噴き出してしまった!!
そう言えばありましたね!その歌・・・ってその部分しか思い出せませんけど💦

よくそこに辿り着きますよね💦流石です!!


あっはは!ハエね!
私も読んで爆笑しましたよ!S様なんですけど、純粋類つくなのにハエ出すんかいっ!みたいな。
そう言う面白いのはS様、得意なのよ💦

あぁ、秘書さんの名前?

えっとね、美作城が村山、西門嬢が山西です。

え?何故か?それはね・・・

西田→田村→村山→山西・・・漢字しりとりです(笑)えぇ、勝手に作りました。
しかも彼等は既に登場済みです❤
(そりゃ気に留めませんよね!)


ゴーヤにねぇ・・・うんうん、そこにカメちゃんが止まる機会がまずない。
妄想はアーミー様の頭の中で・・・どうぞ気の済むまで変色して下さい(笑)で・・・何色?(笑)

2019/07/10 (Wed) 10:39 | EDIT | REPLY |   

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