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plumeria

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お風呂から出てパジャマに着替えて・・・それでもまだ傷跡の事を考えていた。

どうしよう・・・ここまで来てやっぱりダメだって言う?
でもこれ以上奥さんの事を話せば怒るかもしれない・・・それは嫌だ。これ以上西門さんに怒られたくはない。

何度もバスルームと廊下を行ったり来たり・・・どれだけ長風呂だと思われるのも恥ずかしいけど、戻ったらあの人の腕から逃げられそうにないし。


色々考えてたけど纏まらず、怖々と自分の部屋に戻った。
西門さんはさっきと同じ場所に座ってて、私が戻ったらニコッと笑った・・・その笑顔でまた私の体温がグン!と上がる。
赤くなった顔をタオルで隠しながら部屋に入り、西門さんの向かい側に座ろうとした途端、腕を掴まれてすぐ横のベッドに押し倒された!

「きゃあっ!うわっ・・・まだ、髪が・・・!」
「ダメ、もう我慢出来ねぇから」

「待って・・・待って、あの・・・やっ・・・」
「待てとか無し!」


すぐに塞がれた唇・・・彼の舌が押し入ってきて私の口内で激しく動く。
吸い付かれてるのか噛まれてるのか判らないぐらいに激しいキス・・・それについていけなくて、息をするのも忘れて彼の服を握り締めた。
同時にパジャマの上から弄られる胸・・・あまりに久しぶりで恥ずかしくてほんの少し抵抗してしまう。

勿論私の抵抗なんて呆気なく無視されて、キスの最中でも器用にボタンを外されていく。そしてスルッと入ってきた彼の手が私の素肌をゆっくりと撫でていった。
その指が弧を描くように這っていき触れられた所がゾクゾクして身体が跳ねる・・・それでも離されない唇はずっと私の舌と絡み合ってて漏れ出る音も激しくなっていった。

そして少し身体を持ち上げられたら着ていたものはスルリと脱がされベッドの下に落ちていった・・・。


西門さんの身体が私の膝を割った・・・その瞬間、ドキッとして身体に力が入る。
私の強張りように気が付いて塞がれていた唇を離されて凄く近くで見つめられた。まるで野生動物みたいなちょっと妖しくて怖くて・・・でも、吸い込まれるように魅惑的な瞳。

その瞳を少し細めて笑ったかと思ったら彼も身体を起こし、着ていた服をバサッと脱ぎ捨てた。


初めて見た時と変わらない、意外と逞しい身体・・・それを見た瞬間、また緊張して目を逸らせてしまった。あまりにも・・・綺麗だったから。
そうしたら優しく両手で頬を支えられて、私の顔は真っ直ぐ彼の方に戻された。


「・・・怖いか?」
「ううん、そうじゃない。怖いんじゃなくて・・・あ、あんまりにも久しぶりで・・・」

「くくっ、俺もだけど?多分お前と俺と・・・シテねぇ期間は同じだろ?」
「でもっ・・・やだ、そんな言い方・・・」

「・・・変わんねぇな、お前のその顔・・・あの時と同じだ」
「えっ?あっ・・・あぁっ、やあぁっ・・・!」


また動かし始めた手は私の胸を強く揉んできて、舌は耳元から首筋を舐め上げる・・・その刺激が私の脳を狂わせて、全身に電気が走ったみたいな震えが来た。
ザラリとした舌の感触が首筋から鎖骨に・・・肩のラインを添うように舐められて、グッと持ち上げられた胸の頂を舌先でチロチロと弄ばれる。
小さな刺激なのに私を興奮させるには充分な動きで、あっという間に身体の中心が熱を帯びた。

気が付いたら西門さんの髪を掻き乱して自分の胸に押し当ててる。
それが嬉しいのか、時々上目遣いで私の反応を確かめてるのも見えてる・・・ちょっとだけ意地悪な笑顔で、わざと自分の舌を私に見せるみたいに出して動かして・・・。

ジュン・・・と私の下腹部が熱くなる。
自分でもそれが判るから恥ずかしくて足に力が入っちゃう・・・そこに彼の身体があるのに、まるで煽るみたいに私の足が無意識に彼の身体を擦ってしまう。


「・・・感じてんの?」
「そ、そんな・・・あぁっ、そんな事・・・言え・・・ない」

「なんで?言えよ・・・お前が望むように愛してやるから」
「・・・やっ、もう・・・あぁっ、にし・・・っ!」

今度は両手の指を絡ませて、また苦しいほどのキス・・・彼の唾液なのか私のものなのか判らないものが口の中で混ざり合い、私はそれを受け止めるので必死だった。

どのぐらいそうやってお互いを抱き締めていたのか・・・そのうち西門さんの手がお腹の方に移っていった時、ハッと意識が戻った。


ダメ・・・そこには傷跡がある!




******************




欲しくて欲しくて堪らなかった牧野・・・その白い肌に吸い付き紅い印を残し、その甘い香りに誘われて胸にしゃぶり付き、俺を引き寄せる指先の熱を感じた。

抱き締めたら折れてしまうんじゃねぇかと思うぐらいなのに力を緩めてやれない。
早くこいつの中に入ってしまいたい衝動があるのに、久しぶりの行為に怯えてしまわないように時間を掛けて愛撫し続けた。


4年ぶりに聞くこの時の甘い声・・・

我慢して出さないように堪えてるけど漏れてくる声、そいつが俺を焦らせる。
無意識に撓る腰が「早く」と強請ってるみたいな気さえして、わざといきり立ったモノを押し付けてみる。

俺の熱を感じて欲しくて、俺の想いを受け止めて欲しくて、俺だけを見て欲しくて・・・こんなみっともねぇ程にお前を求める俺に気が付いて欲しかった。


牧野の身体は思ったより強張ってるから、もう1度キスをしてやる・・・そうしたら身体の力が少し抜けてきたようだ。
それを見計らって手を下に伸ばした時、ビクッ!と牧野の身体が揺れて、それまで引き寄せていた手で逆に押し返された!


「・・・は?なんだよ・・・どうした?」
「ご、ごめん・・・あのさ」

「ここで止めるとかねぇけど?」
「そうじゃなくて、電気!電気・・・消して?お願い・・・」

「なんで?いいじゃん、恥ずかしがらなくても・・・俺はお前の全部が見たいけど?」
「お願い、西門さん・・・お願いだから暗くして?じゃないと私、やっぱり・・・」

「・・・・・・牧野?」

「お願い・・・」



なんでだ?・・・なんでそのぐらいの事で泣きそうな顔をする?

今にも涙が溢れそうなほど狼狽えて口元を押さえ、俺に懇願する・・・それを見たらこのまま続けても抵抗するだけだと思い、牧野の願い通り電気を消した。


部屋の中は真っ暗。牧野の身体はぼんやりとしか見えなくて、一瞬気分が削がれて俺はこいつの横に倒れ込んだ。
これも仕方ねぇのか・・・なんて、俺らしくもない納得をして牧野の横に寝転んでこいつを抱き寄せた。


「ごめん・・・勇気が出なくて」
「いや、気にすんな。少し話そうか?一晩話したって埋まらねぇぐらい時間がかかったもんな」

「くすっ・・・我慢してる」
「あぁ、我慢してやる・・・でも後が怖いぞ?」

「えっ?あは・・・そうなの?」
「当たり前だ。この俺にストップかけたんだからな・・・」


この後、牧野の話を少しずつ聞いていた。
佐賀の旅館でしていた仕事の話、客に言われて泣いた言葉、旨かった飯の話・・・住み込みで与えられた小さな部屋で何を考えて暮らしていたか。
鎌倉での暮らし、研修所の仕事、そこでの失敗談・・・でも、少しだけ花に詳しくなったと自慢気に話した。


「・・・1つ聞いていいか?」
「なぁに?」

「お前・・・あきらとは何もなかったんだよな?」
「は?美作さんと?・・・それ、本気で言ってるの?」

「・・・すげぇ気になる。俺の知らないお前をあいつが知ってるかと思うとマジでムカつく・・・1回しか聞かねぇから答えろ」


俺の腕の中で身体を横たえていたのにゆっくりと起き上がり、今度は俺を見下ろした。

目が慣れてきたから牧野の顔も判る・・・月明かりでこいつの肌も白く浮き上がりすげぇ綺麗だった。


「そんなのあるわけ無いじゃん・・・だって、私の中には西門さんしか居なかったんだもん。
美作さんは本当に優しかったし助けてくれた・・・でも、それだけだったよ?あの人も奥さんを愛してるの・・・だから私はずっと妹だったよ」

「・・・そっか」

「そうだよ・・・私の好きな人は1人しか居ない。これが最後の恋・・・そう思ってるよ」


最後の恋・・・俺にとっては最初の恋でもあるけどな。
本気で惚れたのはお前だけだから・・・。




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