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<道明寺城>

「シゴトシロ!バーカ!」
「喧しい!てめぇが居たら仕事が出来ねぇんだよ!!」

「アホウ!アホウ!!」
「阿呆って言うヤツが阿呆なんだよっ!バーカ!」


……自分で言うのもなんだが、すげぇ馬鹿馬鹿しいやりとりのような気がする。
何でこの俺が司郎丸にコケにされながら仕事してんだ?

ブツブツ言いながら書類を眺めていたが読めない字がある……くそっ!!


「司様、お仕事の最中に申し訳ございませんが」
「何だ?お前のカメレオンなら知らねぇぞ?」

「カメちゃんは大人しくブーゲンビリアの木で昼寝をしていますので大丈夫です。
あぁっ💦そうではなくて、楓様から贈り物でございますよ?」

「は?ババァから?」

「はい。お庭に居ますからどうぞお越し下さいませ」
「待て!」

「はい?何でございましょう?」
「贈り物が何で『庭に居る』って表現になるんだ?」


何となく類の気持ちが判った瞬間……あいつは動物が好きみたいだからいいが、俺には大問題だ!
自慢じゃないが馴れてるのは小司郎と大司郎だけ。
静司郎は理解不能だし、闘司郎は自由気儘だし、司郎丸とは相性最悪だし、烏は解散したし、パンダは野生だし。

「まさか、それは生き物じゃねぇよな?」

「……生き物でございます。
司様が最近ペットを飼われたとの噂を聞かれたようですが、それがいずれも楓様のお好みではなかったようでして……」

「俺の好みでもねぇよ!!」

「そ、そうでしょうけど、この度の子はなかなか綺麗でございますよ?
きっとつくし様もお喜びだと……」

「……つくしが喜ぶ?」
「はい!この子を連れて花沢城に遊びに行かれては如何でしょう?」

「……よし!見ようじゃねぇか!」


そう言って西田と一緒に庭に行ってみると……居た、真っ白な……馬?


「西田……これは何だ?」
「ポニーのメスでスピカでございます。
スピカとは真珠星という意味もあり、楓様がお付けになりました」

「ポニー……馬だよな?小っさくないか?」
「ですからポニーでございます。
ポニーとは肩までの高さが147センチ未満のものをいいまして、スピカはウェルシュマウンテンポニーと言う種類で体高は130センチですね。でも、ショーにも出るほどの美しい毛を持ってるんですよ」

「……乗れるのか?」
「……司様はお止めになった方がいいかと思いますが
つくし様ならお乗りになると可愛らしいでしょうねぇ」


「花沢に行ってくる!!」
「今からですか?!」


真っ白なポニーにつくしを乗せて、俺が散歩をさせてやるっ!

待ってろよ、つくし!!
馬に……ポニーに乗せてやっからな!!



**花沢城**



「やっぱり綺麗ねぇ、黒ちゃん!今日も艶々ふさふさの鬣~♥
後で三つ編みにしてあげるね!」



……今日も来てる、あきらと黒曜星。
ラスカルの迎えだって言うけど、今までそう言って連れて帰ったこと殆どないよね?
ウサギだって飼ってるんだから人参には困ってない筈なのに「花沢の人参が好きなんだよな!」って……それ、嘘だよね?


「黒曜星に乗るか?」
「うん!菊ちゃーん、来てぇ!」

わん♪

「いや、俺が乗せてやるよ」
「ホント?じゃあ……」
「菊次郎!!つくしを乗せてやって!!」

そこであきらの腕につくしを任せる訳がない!
判っててもそんな事言うんだから、油断も隙もあったもんじゃない!


「…………ケチ!」
「誰がケチだよ!あきら、睨んでもダメ!」



その時、後ろから田村が声を掛けてきた。


「類様、道明寺様がお見えでございますよ」
「………司?」

「………えぇ……」
「田村、その『間』は、何?」
「……………………………………」

「動物連れとか?」
「…………」

「返事は?……連れて来たんだね?」
「……はい……」

………チッ………どいつもこいつもっ!!
動物で俺のつくしが釣れると思ったら 大間違いだからねっ!!!


「きゃーー♪道明寺ぃ~何々?ポニーさん?」
「お、おぉ」
「…………………………」

「どうしたの?この子道明寺の?」
「あぁ、可愛いだろ?真っ白なんだ♪」
「…………………………」

「お名前は、なんて言うの?♪」
「ス、スピカだ。真珠星とも言われてる星の名前だな♪」

「きゃ~♪素敵なお名前ね♪♪スピカちゃんね」
「ま、ま、まぁな♪」
「……それ…司が付けた名前じゃ無いでしょ?」

「な、なんだよっ!」
「司がそんな綺麗な名前、あり得ないもん」

「……ぷっ」
「あきらっ、笑うなっ」

「ぷっくくくっ」
「笑うなって言ってるだろっ!!」


「ねぇねぇ、黒ちゃんと星繋がりだわ♪仲良くなれると良いわね♪♪」


つくしの一言で、俺達の視線はスピカと黒曜星に……、
…………何だろう……黒曜星がソワソワしてる気がする……。


「ね、ねぇ。あきら」
「ん?なんだ?」

「黒曜星って何歳なの?」
「ん?どういう事だ?」

「……いや、繁殖とかさ」
「あーそっちな、そろそろお年頃だと思うけど」

「で、司のスピカは?」
「……知らん…/////…」

「……知らんって…何 赤くなってんのさ」
「俺のスピカに恋だの何だのは、まだ早いっ!」

「スピカ~、ウチに嫁に来るかぁ?黒曜星は紳士だぞぉ~♪」
「はっ!あきらっ、スピカは嫁になど出さんっ!」

「スピカ、何の心配も要らない、大事にするからな」
「……💢💢💢…絶対やらんっ!!」


二人の親バカ?飼い主バカなやり取りを他所に、黒と白の二頭は良い感じに仲良くしている。
本当に、もしかしたらもしかするかもしれない。人間と同じで動物だって運命的な出逢いはあるからね♪


「ねぇねぇ、類」
「黒ちゃんとスピカちゃん、仲良しになったみたいね♪」
「ん、そうだね」

「どんな子が産まれるかしら?凄く楽しみね♪」
「……つくし…気がはやいよ……」

「え~だってぇ~黒ちゃんの子供だよ?すっごくスマートで、すっごくフサフサな子が産まれるに決まってるわっ♪♪」
「…………そ、そう……かな…」

……産むのはポニーのスピカだよ?とは言えず、田村に助けを求めようとしたら、目を逸らされた。

「ねぇねっ、類!私ね~、ダルメシアン柄の子が産まれたら飼いたいな~♪」
「えっ……ダルメシアン?」

「うん♪♪」
「………」

えーと…いいけどダルメシアン柄限定なの?なんか総二郎の日向が二匹いるみたいじゃん!それにそれに、産まれる可能性ってそんなに高くないと思うけど?
……なんて、楽しそうに言ってるつくしには言えない。
結果、田村と目を見合わせて無言を通した。


「はっ、バカだな、つくし!
ダルメシアン柄なんて産まれる訳ねーだろ。産まれるのはシマウマだ!!」



はっ?
シマウマ?
それ本気で言ってる?

当然のように目と目を合わせるのはあきらと田村だけ………。


「えっ、黒ちゃんとスピカちゃんからシマウマさんが産まれるの?
でもそれってなんだかおかしくない……?」


「黒と白なんだからシマウマだろ?全然おかしくねーじゃねーか!」
「…そ……そうなのかなぁ…?」

「「「……………」」」


……あのさ
最早どこから突っ込めばいいのか分かんないんだけど……

司ってばふざけてるんじゃなくて……本気だよね…?
……そうだよ
最近まで子象は空を飛ぶと思ってたくらいだもん……


「ねぇ類?類はどう思う?」

ダルメシアン柄を否定されて、その上、産まれて来るのはシマウマだと断言されて、救いを求めるような目でつくしは俺のジャケットの裾を掴んでる。


うっ……可愛すぎる……
あー、もう!
早くこいつら追い返して二人っきりになりたい!!


「……類?」

「ん、あ…ごめん。
黒曜星とスピカでしょ?
ダルメシアン柄はなくはない……かもしれない。
でもどっちかって言うとホルスタイン柄じゃないかな?…けど、シマウマはないよね」

「そうよね!やっぱりないわよねっ!」

「ほらー、類がこういってるんだからシマウマは産まれないのよ~!」
「そ…そんな訳ねーっ!」

「いや、もうシマウマはいいからさ……」


司は意地になり始めるとすっごくタチが悪い。だからもうこの話を終わらせたいんだよね。
ちらっとあきらを見たら、下を向いてて肩が小刻みに震えてる。笑いを堪えてるのバレバレじゃん。

こういうのを収めるのはあきらの仕事でしょ?!なんて心の声を投げかけても俯いてるあきらには届かない。

そっちがそういう態度なら……!


「ねぇ、あきら?
これから用事あるんじゃなかったっけ?」

「はっ?」

「さっきあるって言ってたよね?ねっ?」
「…あぁ…そうだったかな」

どうやらジロリと睨んだら俺の意図が通じたらしい。これ……司にも通じるようになると有り難いだけどな。

「黒曜星!今日は帰るぞ~。
スピカとはまたいつでも会えるからな。
ちゃんと挨拶しとけよ~」


ヒヒ~ン♪


あきらが黒曜星に跨がって帰ろうとしたけど……あれ?なんで止まるの?
黒曜星、足を止めなくていいからさっさと進路を北に!!

ジロッと睨んだけどその足はいつもに比べてめっちゃ遅い。

いや、見てるからいけないんだと思ってクルリと背中を向けたら……はっ?!今度はスピカがこっちを見てる?
どうしてスピカが泣きそうな顔して見てるの?!

まさか、まさか……ホントに恋が始まったの?!


「よし!じゃあつくし、スピカに乗せてやる。来い!」

「えっ?うん!でも大丈夫かしら……スピカちゃん、小っさいし」
「つくし、怖いなら止めときな」

「大丈夫だって!ポニーでも馬は馬!それにつくしは小さいんだから平気だろ?
気になるなら先に俺様が乗ってみせてやろうか?」


「ええっ!道明寺が乗るぐらいなら私が乗る!」
「だね。司が乗ったら動物虐待だよ」

「なんだと?!」


そんな事を言ってるうちに菊がスピカの横に来て身を屈め、つくしをその背中にひょいっと乗せた。
「きゃあーっ!ホントに乗れたぁ!」って大はしゃぎのつくしだったけど、まだスピカの目は遠くに行った黒曜星に向かってる。


チラッと見たらやっぱりあきらを乗せた黒曜星も振り向きながらゆっくりゆっくり……

あれ?様子がおかしくない?
黒曜星が止まった。
そして真横を見たらつくしを乗せたスピカも止まった。


ヒ~ン……
ヒヒ~ン……!

ヒヒ~ンッ!!

「えっ?!」
「はっ?!」
「うおっ?!」


二頭が同時に啼いたかと思ったら!!


「きゃああぁーっ!」
「つくしーーーーっ!!」
「ぎゃあああああーっ!!」

「うわああああぁーーっ!!」



黒曜星があきらを振り落としてスピカの方に走ってきた!
そしてスピカはつくしを俺の方に落として黒曜星に向かって走っていく!


二頭がまるで恋人のように身体を擦り寄せたのはその直後。

つくしは俺の腕の中にすっぽり入ってて、司はスピカに蹴られ、あきらは遠くでひっくり返っていた。



「……大丈夫、つくし」
「うん!平気!それよりも類……ラブラブだね、黒ちゃんとスピカちゃん♡」

「俺達みたいだね」
「えへへ……」


この後仕方なく、司とあきらが二頭の将来について話合いをしていた。
「通い婿」にするとか「二股禁止」とか「式場は何処にする?」とか……聞いてて馬鹿馬鹿しかった。

つくしは二頭に向かって「良かったねぇ♡仲良くね!」なんてニコニコだし。



どうしよう……本当にホルスタイン柄の馬が来るかもしれない。





おしまい♪



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皆様、こんにちは~!

今日は司君でポニーさんでした!

タイトルの「中くらいの・・・」、なんだそれ?って思いました?(笑)
初めは「小さな恋の話」だったんですが「小さくないよね・・・」と身体の大きさの話をしてしまったんです💦

そうしたら「じゃあ中くらいの、にする?」ってなって・・・何気にウケてこうなりました(笑)
えぇ、深い意味はないんです。テキトーですから♥


何となくですが、逆さまだと納得しませんか?(笑)
黒くて大きなフリージアンホースが司君、白くて小さなウェルシュマウンテンポニーがあきら君♥
いつか仔馬が生まれたら花沢城に・・・(爆)

その前に産まれるんでしょうか?そこは謎ですね。

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産まれたらこんな感じでしょうか?


では、本日のお遊び画像~♥
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ふふふ、照れてる黒ちゃんです♥


それではまた来週の火曜日にお会いしましょう~!!
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2019/08/07 (Wed) 14:46 | EDIT | REPLY |   
plumeria  
Re: タイトルなし

空を飛ぶ象女様、こんばんは!

可愛いでしょ~!!遠くでコケてるあきら君(笑)
私、ここがすごく好きなんですよ♡

ジェントルマン黒ちゃんがあきら君を振り落とすほどの恋をするのよ?(笑)


まぁ、フリージアンホースとポニーにお子様が出来るのか・・・は疑問です(笑)
で、ホルスタイン柄の馬は合成じゃないと思うのよ?ちなみにGPSは加工していません。
ああいう柄の馬も居るみたい・・・うん、シマウマは生まれませんけどね。

ダンボ・・・何度か書こうか?って話になったけど、象さんも飼えないシリーズなのよね(笑)

2019/08/07 (Wed) 21:33 | EDIT | REPLY |   

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