FC2ブログ

plumeria

plumeria

私は総二郎のマンションに住んでいてもバイトは続けている。
彼は辞めるようにって言うけど、自分の物は自分で買いたいって事で喧嘩のような話合いの結果、ここは私の意見を聞いてもらえた。

総二郎の仕事も不定期で土日が休みって訳でもない。
むしろ日曜日には茶会が入ることも多いのに、私のバイトは平日限定・・・おまけに男子のいない職場って言われて選んだのがケーキ屋さんを兼ねた喫茶店と以前から働いてるお団子屋さん。

判ってるんだろうか・・・従業員が女性だけでもお客さんには男もいるってこと。


**


「総二郎、今日の夕方は喫茶店でバイトだから~」
「何時までだ?」

「えっと、今日は7時まで。それから買い物して帰るから少し遅くなるかな?」
「迎えに行く」

「・・・うん、判った」

迎えに来てくれるのはいいけど駐車場で大人しく待っててくれるんだろうか・・・イマイチ不安だったけど「行ってきます」のキスをして私の方が先にマンションを出た。




「つくしちゃん・・・最近少し痩せたんじゃない?」
「え?そうですか?おかしいなぁ・・・あはは、食べてるんですけどねぇ?」

夕方、バイト先のオーナーさんに言われた言葉。

実は総二郎と一緒に住み始めて3㎏痩せた・・・。
彼が食材を用意するから美味しい物は食べてるはずなのにどんどん痩せていって、それまでのジーンズも余裕が出来るようになってた。
はじめからさみしい胸はもう減りようがない・・・それは総二郎も不満そうだったけど仕方ないし。

人並みにあったお腹周りが痩せたのよね。でもグラマラスになった訳でもない・・・そう!痩せたって言うより窶れたのよ。
毎晩毎晩激しいトレーニングが続きすぎるのよ!!「体力ねぇなぁ・・・」って言うけど、体力付ける暇がないのよ!

まずは寝かせて欲しい・・・いつか倒れる・・・。


でもさ!倒れた時に病院で何て言うのよ!

『夜、寝られないんです・・・』

どうして寝られないの?薬だそうかって言われたら・・・

『いえ、私は寝たいんです。凄く眠いんです!』

それなのにどうして寝られないの?不安でもあるの?って言われたら・・・

『不安はありますが、それを考える暇もなく彼が・・・彼が・・・』


「つくしちゃん?何ブツブツ言ってるの?苺ショート、潰れちゃうわよ?」
「・・・はっ!」

オーナーに言われて自分の手元を見たら、苺ショートをケースに入れてる途中・・・ケーキトングにケーキ挟んだままで、それが半分潰れてた。
ヤバい・・・このままだと大学の講義が理解出来ないだけじゃなく、バイト代も減っちゃう!



カランカラン♪

「いらっしゃいませ~、あれ、美和?」
「おぉ、つくし~!ここでバイトしてたんだ?」

「うん!奥のテーブル、空いてるよ~」
「ありがとー!今日のお薦めケーキセット3つ、宜しく!」

「はーい!」

その時に入ってきたのは大学の友達、美和とその知り合いの子達。
私が指定した席に座ってワイワイ話し始めた。

ケーキを運んでいった時に聞いた感じだと、ここでも全員が彼氏の話題・・・デートの失敗談やこれから先の予定のことで3人共が楽しそうに盛り上がっていた。

いいよねぇ、遠慮なく人に話せる彼氏で。
贅沢な気もするけど、総二郎が彼氏ですなんてやっぱり勇気出ないわ・・・。


カランカラン♪

「いらっしゃ・・・」


・・・・・・うわぁっ!!総二郎ーーーっ!!!


振り向いた私の目に飛び込んできたのは9時間前に別れた男っ!!
どうしてここに入って来るのよっ!お迎えだけじゃなかったの?!ちゃんと仕事しなさいよーーっ!!

勿論声には出せないけど、この人が入り口に立っていたら店の奥からオーナーは出てくるし、もう1人のバイトの子も動きが止まるし、美和達まで会話をやめるしで、店内がシーン・・・としてしまった。


「・・・・・・席」
「はっ!いらっしゃいませ・・・え、えと、こちら側の窓際の1番奥の席が空いてます・・・(他も空いてるけど)」

「店内が見渡せる席がいいんだけど」
「1番奥ならよーく見渡せますからどうぞっ!!」

なんなのよ!季節先取りみたいな軽やかな服装に、左耳のピアスとネックレス・・・!おまけに右手には派手な指輪・・・普段マンションじゃそこまでお洒落しないくせに!
そんな事したら色んな女の子が見ちゃうでしょ?!もうっ・・・それとも声を掛けられたいのかしら?


「・・・ご注文は?」
「ホット牧野」

「・・・そんなものはメニューにございませんっ!!メニュー表からお選び下さい!」
「じゃあ・・・」
「つくしアイスもございませんよ?!」

「・・・珈琲」
「畏まりました。ケーキは?」

「要らねぇ」
「お持ち帰りも出来ますよ?本日はガトーショコラがお薦めですよ?」

「・・・ガトーショコラ1つ」
「1つ?」

「・・・2つ」
「畏まりました。少々お待ち下さいませ」


よし!今日のおやつはゲットした!
ガトーショコラ2つお持ち帰り~!なんて機嫌良くショーケースの中のケーキを取りだした。
はじめからお皿になんか乗せずにお持ち帰り用の箱に入れて席まで持って行ったら怖い顔して睨んでる。それに負けずに「お帰りの時に精算してくださいね♡」って言ったら「てめぇ・・・」って小さい声で言ってた。

離れた席で美和達がこっちを見てる・・・だから知らん顔して仕事に戻った。


カランカラン♪


「いらっしゃいませ~!」

今度入ってきたのは男性の2人組。
こんな店には珍しいから驚いたけど、チラッと総二郎を見たら私を・・・じゃなくてこの2人組を睨んでるみたい。でもその2人は私が案内する前に総二郎の近くの席に座ってしまった。

まぁ、仕方ない・・・メニューを持ってその席に行った。


「ご注文はお決まりですか?」
「・・・そうだなぁ、珈琲と・・・あんた?」

「珈琲とあん・・・は?」
「そう!お姉ちゃん、可愛いじゃん!俺達と一緒に座ったら?」

「あはははは!(馬鹿じゃないの?隣が総二郎だっての!)仕事中ですから無理です。珈琲で宜しいですか?」
「他になにかあんの?」


何だか妖しい雰囲気・・・。
何処でバイトしてもたまには居るのよね・・・ナンパっぽい言葉で変な事言い出す人。だからって本気で誘うわけじゃなくて巫山戯てるだけなんだけど。
でも、流石に今日は不味い・・・隣を見たら視線こそこっちに向けてないけど怒りのオーラを纏った総二郎がいるし!


これ以上変な言葉出したらこの人が爆発する・・・早く逃げなきゃ!!


「サンドイッチなら出来ますし、デザートでしたらケーキの他にパフェなんかもありますよ」
「サンドイッチねぇ・・・お姉ちゃんを俺達で挟んでやろうか?」

「・・・はっ?!」
「それにお姉ちゃん、今日は可愛いブラしてんじゃん?透けてるぜ?」

「えっ?!」
「ぎゃはははは!本気にしてやんの!色だけ透けてるよ、ピンクだろ?」


いや・・・確かにピンクだけどそんな事はどうでもいいのよ!!
隣からすっごい熱を感じるんだけど?!


「そ、それでは珈琲だけで宜しいんですかね?」
「うん、ミルクもつけてね?お姉ちゃんのでいいから」

「・・・は?!」
「とびきり甘いヤツで宜しく!ってか、お姉ちゃんのってヤバいだろ!あはははは!」

「・・・普通のミルクで宜しければお好きなだけどうぞ(ヤバいのはあんた達だと思うわよ?)」


ガタン!!!


ガタン?何の音?って振り向いたら・・・


総二郎が完全にキレてるーーーーっ?!!




friendship-2156174__340.jpg
関連記事
Posted by

Comments 2

There are no comments yet.
-  
管理人のみ閲覧できます

このコメントは管理人のみ閲覧できます

2019/04/19 (Fri) 12:55 | EDIT | REPLY |   
plumeria  
Re: タイトルなし

パール様、こんにちは~♡


あははは!まずはお詫びから💦
絶対に怒ると思っていたんですが、本当に怒ってる(笑)

灰になったのね?大丈夫ですか?

だってねぇ・・・100話も離れてたんだから、簡単にはいかないんですよ。本当にそこまで持って行くのに書かなきゃいけないことが多くて多くて💦
そうしていたら軽く2話は延びたんです(笑)

もうこのまま隣で寝たままでもいいかな?なんて事も少し思ったりもする・・・。

だっていきなりしないでしょ?(笑)
総ちゃん、どんだけ「獣」ですか!!ダメダメ・・・うん、ここはシリアスにいかないと。

だから謝っておきますね♡


その代わりのこのお話・・・えへへ!笑ってくださると嬉しいなぁ♥

そうそう!「ホット牧野」、私もここ好きなんです~!
こんなほんわかしたやりとりも可愛いですねぇ♥
(必死の誤魔化し)


それでは・・・(笑)さようなら!!早く復活してねぇ~!

2019/04/19 (Fri) 17:15 | EDIT | REPLY |   

Leave a reply