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シャワールームで脳天から湯を浴びて、ジッと目を閉じてたら何故か浮かんでくるさっきの女の子。

あれから出て行ったんだろうか・・・そんな事が気になってもう10分以上この状態。
いい加減頭が沸騰しそうだったからシャワーを止めて部屋に戻り、まだ髪が濡れたままだったからタオルを引っ掛けていた。
いつものバスローブ1枚でソファーに座り、未成年の癖に少しだけ酒を飲む・・・美味しいとも思わないけどこれが日課みたいなもんだった。

何か面白い番組あったっけ・・・真っ暗なテレビ画面を睨んでいたけど今日は笑えそうにもないから止めた。


そういう時は寝るのが1番。
そう思ってベッドにダイブしたら・・・・・・はぁ、気持ちいい。


・・・・・・・・・くぅ・・・。



**



『類、あなたもこれで一人前の男ね。XXXちゃんを大事にするのよ。母さん、本当に嬉しいわ』
『これで花沢物産も安泰だ。お前がこうやって普通に家庭を持てるなんて思わなかったよ。類、しっかりな』



なんだ・・・母さんと父さん?

また今日は一段と派手に着飾って・・・一体何言ってるんだ?XXXちゃんって誰だよ。
普通に家庭を持てるって・・・まるで結婚するみたいに言ってるけど俺にはそんな人、まだいないんだけど。

でも自分の姿を見たら真っ白なタキシード着て薔薇のブートニアが胸元にある。これはどう見ても・・・新郎ってやつ?


・・・何処かから風に乗っていい香りがする。
なんだろう・・・ホワイトローズの香り?甘ったるくてむず痒い香り・・・その風が吹いてくる方を見たら真っ白なドレスを着た女の子が立ってる。

その子は俺の方を見て・・・・・・笑ってるんだか怒ってるんだか判んないんだけど。
そして手に真っ白なブーケを持って、ゆっくりこっちに向かって歩いてくる・・・あれがXXXちゃん?


・・・・・・やっぱり思い出せない。

あっ、目の前までやってきた。凄く元気そうな黒髪の、同じく真っ黒な瞳が印象的な・・・XXXちゃん。


『悪いけど出ていかなかったわよ?明日から厳しく教育してあげるから覚悟しなさいよ?』
『・・・は?』

『なんでもかんでもあなたの言う事聞く人ばかりだと思ったら大間違いって事よ!真面な生活してから文句言うのね!』



くっそーーーっ!!思い出せない!誰だ、こいつっ!!



**



・・・・・・「おはようございます」


・・・ん?誰か何か言った?

「おはようございます。類様、起きてください。朝ですよー!」

「・・・・・・・・・」

「ただいま朝の6時でございます。起床時間です。起きてください!」

「・・・あ・・・?」


背中側から声がすると思って身体の向きを変えたら・・・夢で見た女の子が立ってた。
しかも着てるものはうちの使用人の制服・・・黒のワンピースに白いエプロン。
純白のウエディングドレスじゃないだけマジだけど、そんな格好で何してんだ?って薄く目を開けて見上げたら、そいつも俺の事を覗き込んで睨んでる。

・・・まさか、本当に雇ったのか、そう思った瞬間力が抜けてまた枕に沈んだ。


「あっ!だから起きてくださいって!時間です、類様・・・言いにくいなぁ、もうっ、類様っ!本日から起こしに来ますから起きてくださいってば!」

「・・・五月蠅い。まだ春休みなんだから大学ないし・・・」

「それでも癖づけるために毎日同じ時間に起きていただきます!はい、いい加減枕から頭を離しなさい!」

「・・・夢見が悪かったからもう1回寝る・・・」

「そう言う我儘は許しませんよ?!少々の事は許すと言われておりますので失礼します!」


・・・マジで五月蠅い・・・少々の事って何さ。
そんな言葉を俺に向かって言った使用人なんて今まで1人もいないんだけど・・・目を閉じてそんな事を思った次の瞬間・・・!
バサーッ!!って音と共に俺の身体に凄い風が?!

ハッと目を開けたら布団がなかった。そして・・・!


「きゃああああぁーっ!!」
「・・・・・・?!」


人の布団を取り上げたクセに大声出して、その場に踞って顔を隠した。
馬鹿じゃないの?って思ったら・・・俺のバスローブもなかった。普段からバスローブの下には何もつけない主義・・・自分では見慣れてるけど、簡単に披露するようなもんじゃないし!

とは言っても布団は彼女が握り締めてるし、その布団の中に俺のバスローブは紛れ込んでるし、俺の身体に掛けるものなんて近くにはないし💢


「・・・・・・・・・さむっ!何すんのさ。俺のバスローブまで剥ぎ取るってどういう事?」
「その前に何か着て寝なさいよっ!驚くじゃないのっ!」

「驚くのはこっちでしょ。いきなり使用人に布団剥ぎ取られた事なんてないんだけど?」
「剥ぎ取ったんじゃないって!起こそうとしたのっ!素直に起きない方が悪いのよ!!どうでもいいけど早く何か着て!」

「あんたが持ってるんだよ!俺のバスローブ・・・返せ!」

「・・・へ?!」


そう言ったら握り締めてる布団の中を確かめて「あっ!これか!」ってバスローブを見付けて後ろ向きに手渡してくれた。

後ろから見たら耳朶が真っ赤・・・それを見たら怒る気にもならなくてそれを羽織った。
「もう着たから・・・」って言うとホッとしたように顔をあげて、恐る恐る後ろを振り向く・・・ここですっかり目が覚めた俺は彼女の顔をジロッと睨んだ。

そうしたらやっと自分の立場に気が付いたのか、スッと立ち上がってスカートの裾をパンパンとはたき、両手を前で組んで朝の挨拶をした。


「大変失礼致しました。本日より類様のお世話をする事になりました牧野つくしと申します!どうぞ宜しくお願い致します!」

「・・・どうしてここに朝から居るの?あんた、この近くに住んでんの?」

「は?いいえ、こちらの部屋の向かい側に私のお部屋をもらいました。住み込みでお世話させて頂きますが・・・嫌ですか?」

「・・・・・・好きにしたら?多分長くて3日だね」


牧野つくし・・・あぁ、そんな名前だった。
俺が睨んでも怯まない、これまでの使用人とは何処か違う女性。

凄くムカついた夢の中で、ウエディングドレス着て俺を怒鳴ったヤツだ!


「類様、お言葉ですが3日と言わずあなた様の大学卒業までお世話させて頂きます!私、根性と体力には自信がありますので!」

「・・・今から3年先の事を言ってんの?あんた、バカ?」
「簡単に人の事をバカって言うの、お止めくださいね?知らないんですか?バカって言う方がバカなんですー!」

「・・・・・・はぁ」


なんなんだ、朝っぱらからこの子供みたいな会話・・・頭がクラクラする。

やっぱりもう1回寝ようとベッドに座りかけたら、急に小っさい身体が突進してきて俺の身体をベッドから遠い所まで弾き飛ばした!その勢いで近くの窓に体当たりして、吃驚してカーテンを掴んで床に寝転ぶのを止めたけど、せっかく着たバスローブがまた肌蹴そうに・・・!


「何すんだよ!」
「起きたんだから寝ないで下さい!そんなんだから朝ご飯食べないんでしょ!」

「朝は食欲ないんだよ!そんなの俺の自由だろう!」
「いーえ!朝ご飯は今日一日を元気に過ごすために必要です!さっ、ダイニングに行きますよ!」


「・・・・・・なんなの、あんた」
「牧野つくしって言ったでしょ?!類様付きの使用人です!」





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2019/06/30 (Sun) 07:32 | EDIT | REPLY |   
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2019/06/30 (Sun) 10:23 | EDIT | REPLY |   
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2019/06/30 (Sun) 15:38 | EDIT | REPLY |   
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Re: タイトルなし

ビオラ様、こんばんは!

あはは!予知夢なんですかねぇ💦
それだけ印象深い出会いだったんでしょうね♡

そして衝撃的というか刺激的な朝でしたね・・・。
やはりここはパンツぐらい穿いて欲しいと思います。

えぇ、驚きますからね(笑)

つくしちゃん、バイトの第1日目がいよいよスタートです!何が起こるかな?

2019/06/30 (Sun) 19:30 | EDIT | REPLY |   
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Re: タイトルなし

まりぽん様、こんばんは!

えっ!闘いなんですか(笑)
いやいや、お仕事ですよっ♡

この類君を笑顔にするには相当時間が掛かりそうですが、つくしちゃんに頑張っていただきましょう!
先に変わるのはどっちかな?(笑)

そしてあの夢がラストシーンなのか・・・まだ判りませんねぇ♡


つくしちゃんもお給料に似合う仕事が出来るのか?(笑)
応援してやって下さいね!

2019/06/30 (Sun) 19:33 | EDIT | REPLY |   
plumeria  
Re: タイトルなし

パール様、こんばんは♡

あっはは!このぐらいで許してくれるんですか?
嬉しいなぁ~♡

そうそう、多分お布団の中でバスローブの紐なんて解けていたんですよ。
だからスルリっと♡

類君、その時の体勢はどうだったんでしょう?

①つくしちゃんに向けていた
②背中を向けていたのでお尻が丸見え
③大の字で天井を見てた

あら、今回は三択(笑)正解は・・・・・・・・・!!

2019/06/30 (Sun) 19:37 | EDIT | REPLY |   
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2019/06/30 (Sun) 21:57 | EDIT | REPLY |   
plumeria  
Re: タイトルなし

パール様、こんばんは!

私も同じです・・・やはりそれが1番ですよね!!

収穫は出来ませんが味わうことは可能っ!!みたいな。

2019/06/30 (Sun) 23:48 | EDIT | REPLY |   

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