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plumeria

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ヤバい・・・マジでヤバいわ。
これ以上成績が落ちたら卒業出来ないかもしれない・・・ってぐらいヤバい。

それもこれもみんな総二郎のせいだっ!
この人が毎晩私を抱き潰すから次の日の1時間目、殆ど間に合わないのよっ!
何度それを言ってもヘラヘラ笑って「試験勉強は任せろ!」なんて言うけど、その試験勉強が15分ぐらいで終わるのは何故っ?!

その後の時間が朝まで続いて勉強なんて出来ないんだけど?!


「これ以上邪魔するんならもう1度アパート借りて出ていくわよ?!」
「それは許可できねぇな」

「だって本当に不味いのよ?これまでで1番成績が下がってんの!どうしてくれるのよっ!」
「単位取ってんだろ?いいじゃん、成績なんて」

「良くないっ!!こっちは特待で入ってんの、普通の学生とは違うのよ!」
「あぁ、学費?俺の小遣い使えよ」

「うわ、ムカつく・・・それにまだ就職先だって決まって無いのよ?!」
「就職先?西門で良くね?」

「・・・・・・あのねぇ!」
「今日も遅刻する気か?」


ハッと時計を見たらあと30分で講義が始まる!!
慌てて着替えて部屋を飛び出したけど、今日も1時間目は受けることが出来なかった・・・その上、今日の総二郎の予定も聞いてない!

はぁ、ホントに朝から疲れるわ・・・。


**


「は~い、つくし!」
「あぁ・・・陽子」

「どうしたの?元気ないじゃん?お腹でも空いてるの?」
「どうしてそうなるのよっ!成績よ、成績!!」

この前食事会をした友達の陽子・・・ちょっと落ち込んでいたら空腹だと思うのはやめてよね!ってほっぺたを膨らませたら面白がって大笑いだった。ホントに脳天気なんだから!

次の教室が陽子と同じ方向だったから、この後並んで歩いていた。
何処かから悲鳴のような声が聞こえる・・・振り返ってみようかと思ったら陽子に袖口を引っ張られた!


「うわっ!何すんのよ!」

「ごめんごめん!ねぇ、高橋くんって覚えてる?去年までゼミで一緒だった割と格好いい人!」
「あぁ、居たねぇ・・・高橋雅紀君?」

「そうそう!彼ね、あんたの事が好きなんだってよ?付き合ってみれば?」
「はぁ?!誰よ、そんな事言ってるの!」

「本人が飲み会で酔っ払った時に私の彼に言ったらしいよ?『俺、牧野の事1年の時から好きなんだよな~』ってさ!」
「えっ、そ、そうなの?」


ガタン・・・!

あれ、何の音?って振り返って見たけど誰も居ない・・・陽子と顔を見合わせたけど、また前を向いて歩き始めた。


「彼、なかなかいい人みたいよ?私の彼も彼女が出来ないのが不思議だって言ってたもん!まさか好きな人が居て、それがあんただって思わないもんねぇ!」
「あはは・・・でも、私は高橋君のことよく知らないのよ」

いやいや、よく知っててもダメでしょう!
私には世界一嫉妬深い同居人が居るんだもん!そんな事がバレたら高橋君の命が危ないわ。

そうは思ったけど言えない。
でも、男性に好きだと言われて嬉しくない訳がない・・・ちょっとだけ顔がニヤけちゃう♥


「私の彼がさ、道明寺さんの元カノだけど今のつくしはフリーだから思い切って誘ってみろ!って発破掛けといたって言ってたよ?だからもしかしたら何か言われるかもよ?」
「えぇっ?!そんな・・・」

「だって仲の良かった先輩達は全員居なくなったんだもん、今年がチャンスでしょ?もし高橋君に誘われたら話だけ聞いてみれば?彼氏が出来ると悩みも半減するって!」

「・・・そうかしら」


半減するかしら・・・。
彼氏が出来たおかげで確かに幸せだけど、悩みは5倍・・・いや、10倍ぐらい膨らんだ気がするけど?


ガタン・・・!

また何の音?って振り返って見たけどやっぱり誰も居ない・・・2人で顔を見合わせたけど、ここで陽子とは別れた。



**



お昼はカフェで1人のんびり寛いでいた。
席は窓に向かった1人席・・・後ろに沢山いる幸せそうなカップル達を見なくて済むし、目の前の花壇は綺麗だし。そこでぼんやりとパックの珈琲牛乳飲んでサンドイッチを食べていた。

その時、カタンと隣で音がして誰かが座った。チラッと見たら・・・あれ、高橋君?!
さっき陽子と話した高橋君が隣に座ってきた!!


「久しぶりだね、牧野さん・・・ここに座ってもいい?」
「はっ!はい、どうぞ!」

「・・・天気、いいね」
「そ、そうね、今日は暑いぐらいだよね」

「・・・いつも1人で食べてるの?」
「そうねぇ・・・友達と食べる時もあるけど」


・・・やだ、どうしてドキドキするのかしら。陽子が変な事言うからじゃないの?
高橋君も目の前にサンドイッチを出してホット珈琲を置いたから、さりげなくチラッと見たつもりなのに目が合った!そうしたら恥ずかしくて慌てて窓の外の花壇を見て・・・いや、何処を見るわけでもなくて目が泳いじゃう!

何となく熱くなった耳・・・赤くなってないかと自分で触ったりして。


また後ろの方で「きゃあーっ!」って悲鳴があがる。それも殆どが女子の声。
今日はどうしたんだろうって振り向こうとしたら、今度は高橋君に話しかけられて慌てて正面に視線を戻した!


「あ、あのさ・・・牧野さんって好きな人、居るの?」
「はっ?あっ、えっと・・・」

「あ・・・居るんだ。もしかして同棲とかしてる・・・?」
「えぇっ!!いや、そんな事ない、です・・・あの、好きなって言うか・・・ペ、ペットみたいな?」

「え?あぁ!ペットなの?何飼ってるの?」
「あははは・・・えっと・・・」


どうしようーーっ?!思わずペットって言っちゃったわ!
いくら何でも総二郎をペットだなんて言えないよね?彼が聞いたら絶対に怒るって!!

いや、待って?こんなの黙ってればバレないんじゃないの?
ペットに夢中だから彼氏は要らないの!って事にしたらよくない?それなら高橋君を傷付けなくて済むのかしら?
(まだ何も言われてないけど)


「俺も動物は好きなんだよね。牧野さんの好きな動物、知りたいなぁ」

「あはは!えっとね犬ならドーベルマンってところかしら。一見怖いって感じがするでしょ?細身で隙がなさそうで尖った耳も神経質そうで。でもさ躾さえキチンとすれば飼い主に従順で飼いやすいって聞いたことがあるわ。それに意外とお茶目なんだって!見た目と中身にギャップがあるって可愛いよねぇ♡
怖い瞳だけどジッと見つめると優しさも見えてきて・・・うん、犬ならドーベルマンだわ!」

「・・・ペットの話だよね?」

「えぇ、勿論!」



総二郎の事じゃないわよ?ドーベルマンの話だけど?





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2019/04/24 (Wed) 15:05 | EDIT | REPLY |   
plumeria  
Re: タイトルなし

パール様、こんばんは!

あっはは!私は飼えません~💦
犬、怖いんだもん!抱っこも出来ません(笑)

しかもドーベルマンだなんて・・・近くで見ることも出来ないかも。


えっ?この後・・・ふふふ、どんな術でしょうかね。
何となく「西門城物語」って感じになりましたのでお楽しみに~♡

2019/04/24 (Wed) 21:18 | EDIT | REPLY |   

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