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plumeria

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「ドーベルマンを飼ってる訳じゃないよね?」
「うん、飼えないよ~、いくらマン・・・いや私のアパートはそんな大きな動物は飼えないもん。ハ、ハムスター飼ってるの」

「あぁ、ハムスターね!」
「えぇ、夜行性で五月蠅いのよ、一晩中ガタガタとかネチネチとか!」

「ネチネチ?」
「・・・に、2匹飼ってるからね、仲がいいの」

「そうなんだ!羨ましいねっ!」
「・・・ははは、まぁね!」


ヤバい・・・高橋君にはそう言ったけど、何となくドーベルマン総二郎を思い描いていた。
しかも夜の総二郎を思い出してハムスターにしちゃった!(自分もだけど)

本人に聞かれてたら殴られそうだわ・・・。


そう言えば総二郎、今日は何処で何の仕事だったかなぁ・・・って窓の外を歩く人を眺めながら考えていたけど、何故か目の前を歩く人がこっちを見ている。
ここで外見ながら食べることはたまにあるけど、こんな風に見られたことあったっけ・・・?


「ドーベルマンとか言うから牧野さんのイメージが狂っちゃったよ。可愛い系の方が好きなんじゃん」
「えっ?い、いや、本当は可愛いより格好良い方が好きかな」

「可愛いのは苦手なの?ウサギとか小鳥とかの小動物は?」
「あはは!可愛いってタイプじゃないもん!」

「・・・・・・?」

どう見たって総二郎は可愛くないでしょ、絶対に格好良い方だよね!
ウサギみたいにぴょんぴょん飛び跳ねないでダーッ!って突進してくるし、小鳥みたいにピヨピヨと可愛い声で囀らないわよ?ゾクッとする声で「来いよ・・・」って甘ーく囁くもん。

高橋君が「動物」って言ってるのに頭の中で全部総二郎に変換・・・まぁ、総二郎も「動物」には間違いないし。


「格好いいヤツかぁ・・・まさか虎とがピューマとかじゃないよね?」
「そう言うイメージよね・・・」

「じゃあジャガーなんて好きなんじゃない?名前の由来がアメリカ先住民の言葉で『ヤガー』から来てるんだけど、『一突きで殺す者』って意味なんだって」
「そうね、その通りだわ!すっごい『突き』なのよっ!毎回痛くて痛くて・・・」

「え?ジャガーに突かれた事あるの?!」
「ないわよ。あったら怖いじゃない」

総二郎の「一突き」はとんでもない威力があるのよ・・・その瞬間、毎回「殺られた!」って思うわ。手加減ってものを知らないのよね・・・ホント、野獣だから!


「ジャガーってさ、決まった繁殖期がないんだって。驚きだよね」
「あぁ~、判るわ。毎日繁殖期ってイメージだよね」

「狩りも昼夜関係なく獲物を襲うらしいよ。忍び足で一撃なんだって」
「そうそう!酷い時は朝、太陽が昇る前から始まるのよ!」

「・・・そ、そうなんだ。俺より詳しそうだね」


たまには休んで欲しいわ・・・身体が保たないから。


「海の生き物は?格好良いならシャチかな・・・サメよりも獰猛でさ、学名の『Orcinus orca』は、ラテン語で『冥界からの魔物』って意味らしいよ」
「へぇ!詳しいのねぇ・・・冥界からの魔物かぁ、うん、それもぴったりかも!」

「・・・何が?」
「暗闇の中で光る目がね?妖しすぎて怖いのよ」

「・・・夜にシャチを見たことあるの?」
「ないわよ。シャチって海の生き物なんだから」

「千葉と名古屋の水族館には居るよ・・・」


それにシャチって白と黒でしょ?総二郎も男にしては色が白いくせに真っ黒な髪と目・・・まさにシャチじゃない!
天敵がいないって高橋君が教えてくれたけど、確かに総二郎に敵なんて居そうにないしね。


「格好良いって言えばホッキョクギツネってなかなかの人気だって知ってた?」
「ホッキョクギツネ・・・へぇ、そうなの?」

「うん。冬になると毛が白くなる種類のものが人気なんだよ。マイナス50℃の氷原にも生息してて寒さにめっちゃ強いんだ。記録ではマイナス80℃にも耐えたらしいよ。でも冬眠することはなくて身体の中が常に高温なんだって」

「そうそう!真冬でも暑苦しいのよね~、まだ冬は一緒に過ごしてないけど想像出来るわ!」
「・・・ホッキョクギツネの話だよね?」

「そうよ。ホッキョクギツネよ」


うん、総二郎なら雪の中でも服脱ぎそうだし、寒くて震えてるってところにオイシサを感じそう・・・。
やだっ!真冬になったらめっちゃ部屋を寒くした中で燃えるような総二郎が襲いかかって来そうーーっ!!

色んなことを想像したら身震いがして、ゾクゾクと背中が寒くなってきた。



「・・・おい」

あれ?背中から誰かの声がする。
はっ?しかもまた窓の向こうにはすごいギャラリーが・・・?どうしてみんなこっちを見てるの?


「・・・元気にしてたか、牧野。久しぶりだな」

「ん?だぁれ?」

クルリと振り向いたら目の前に居たのは・・・

ぎゃああああぁーっ!!!総二郎ーーっ?!




**




「そ、総二郎?あのさ、ここマンションだからさ、あの・・・ルーフバルコニーってこの季節まだ寒いんだけど?!」

「・・・それがどうした?」


大学で総二郎に声をかけられた後、高橋君なんてその場に残して猛ダッシュで逃げた。
でもマンションに帰れば当然そこに居る・・・そしてやっぱり猛獣に狙われたウサギの如く追い詰められている私。

今日はとうとう部屋から出てルーフバルコニーに追い込まれた!
勿論ミラーガラスで外からは見えないし、何処からも覗かれないって判っているけど・・・まさか、ここで襲う気じゃないでしょうね?


「でも、どうして大学に居たのよ!朝はそんな事言ってなかったよね?!」
「卒業生として新入生のための就活講演会をするってんで学長に呼ばれたんだけど?」

「仕事だったの?あっ!だから色んな所で女子の奇声が上がってたんだ?!」
「気が付かねぇのはお前だけだっての!それだけトロかったら、サバンナに出たら瞬殺されるぞ」

「・・・で、出ないもん!」


ヤバい・・・どの辺りから見られて、どの話を聞かれていたのかしら・・・た、高橋君が来た時からだったらどうしようっ!!

私よりも彼の方が危ないかも・・・?
今頃生きてるかしら?明日、生存確認しなくちゃ!


「なかなかモテてるんじゃん?いい気分だったろ?」
「そんなことない・・・です。実際には声なんて・・・か、かからないし」

「だよなぁ・・・悩み事は減ったのか?増えたのか?」
「・・・ふ、いや、お陰様で減りました。楽しい・・・毎日です」

「で?誰が見た目が怖くて神経質だって?躾すりゃ従順で飼いやすくてお茶目だって?」
「ド、ドーベルマンです」

「へぇ、そいつは飼いやすかったんだ・・・そっか。で、夜行性で五月蠅いってのは?」
「・・・ハムスターです」

「ほぉ・・・何処に居るんだ?ネチネチハムスター・・・で、誰が一突きで相手を仕留めるって?年中盛ってて朝からヤってるって?」
「ジャガーのことです・・・」


1番初めっから聞いてるんじゃないのーーっ!!


「・・・で、誰が・・・」
「冥界からの白黒の魔物はシャチの事で、身体の中から燃えまくってるのはホッキョクギツネのことよっ!!誰も総二郎の事だって言ってないでしょ?!」

「・・・まぁ、確かに冬はお前をあっためてねぇからな・・・この冬は楽しみにしておけ。アラスカまで行こうか?」

「はぁ?!アラスカ・・・そんな所に行かないわよっ!!」
「じゃあここで我慢だな?」

「はっ?!きゃああぁーっ!やぁっ・・・ちょ、ここっ・・・あぁーっ!」


ドーベルマンが凄い速さで服を脱ぎ散らかして、ものの数分でジャガーに突き上げられ、黒い魔物に襲われた!
それはホッキョクギツネ顔負けの熱さで私の中を掻き乱し、30分後には1回目の腰砕け・・・その後は巣穴に持って行かれて朝までじっくりゆっくり食べられてしまった・・・。



「今日はちゃんと大学に行けよ?」って朝1番の言葉・・・ウサギには跳び上がる力なんて残っていなかった。





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もう少し続くのですが、GWはリアルの仕事が忙しいのでお休みします。
書き上げたら公開しますので少しお待ち下さいね♡
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2019/04/26 (Fri) 13:20 | EDIT | REPLY |   
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2019/04/26 (Fri) 14:28 | EDIT | REPLY |   
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2019/04/26 (Fri) 14:30 | EDIT | REPLY |   
plumeria  
Re: タイトルなし

パール様、こんばんは!

そうそう!ヤガーの一突き!!ズコーーーン!!太字の文みたいなね!

もうね(笑)花沢城で動物ばっかり調べるから、こんな「一突きです」とか見たら妄想しちゃうのよ💦
だからいつか総ちゃんで書こうと思ってて・・・ね。

ほら、花沢城はRなしだからね♡

笑っていただけて嬉しいわ💦
もうこれで終わろうと思ったけど、終わっちゃいけない感じだったからもう少しだけ頑張るね!

連休は逆にお仕事だから、連載だけしか無理だろうけど、もし書けたらアップします~!
気長に待っててくださいませ♡


今回は総ちゃん目線無しですが・・・意外と楽しいでしょ?(笑)


2019/04/26 (Fri) 20:17 | EDIT | REPLY |   
plumeria  
Re: タイトルなし

まりぽん様、こんばんは!

あははは!それは良かったですね(笑)
「顔がニヤけてるよ?」って言われたらねぇ💦

二次は1人で読むに限ります!!キリッ!

しかし、これで高橋君はつくしを諦めた事でしょうね💦
良かったのか悪かったのか・・・高橋君の無事を祈ります。

でも、本当はジャガーじゃなくて黒豹が良かったんですけどね・・・その方が見た目が格好いいんですよ。
ジャガーって短足なのね(笑)

だから嫌だったけど「年中繁殖期」ってのにも笑いが出て「これは仕方ない・・ジャガーにするか!」ってなりました。

ホント、こんな事ばっかり考えるから、変な知識ばっかり増えますね💦
いかんいかん・・・真面目なお話しも頑張ろう(笑)


それでは5月に残りを書きますので待っててくださいね~♡

2019/04/26 (Fri) 20:25 | EDIT | REPLY |   
plumeria  
Re: タイトルなし

お名前の記載がなかったのですが、もうお一人コメント頂いてます。

ご訪問ありがとうございました♡


あら!花沢城もお読み頂いてるのですね?
確かに司君にはそんな犬が似合いそうですが・・・って、向こうで司君に飼わせたのはパグとフレンチブルドッグですけどね・・・。

やっぱり1番似合うのはあきらのアフガンハウンドでしょ?(笑)

残りのお話しは連休あけになると思いますが、待っててくださいね~!
花沢城は連休もあります♡



2019/04/26 (Fri) 20:35 | EDIT | REPLY |   

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