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plumeria

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「あーっ!!あそこで停めてーーっ!!」
「えっ!どうしたんですか?」

「いいから停めてください!お願いっ!!」


エバンスの別宅に向かってる途中に見えたコンビニ!
そこで停めて欲しいと大声で叫んだら、アルフレッドさんの指示で運転手さんが車を停めてくれた。

「・・・こんな所で何をする気ですか?妙なことを考えても遅いですよ?」
「ト、トイレです。我慢が出来ないの・・・そんな事を女性に言わせないで下さい!」

「あぁ・・・それは失礼。それならこの辺のホテルか何処かで・・・」
「いえ!あそこで結構です!」


別宅に行く途中じゃないと意味がないのよ!その道なりに印を残さないと、遠回りしてホテルに行かれたら探しに来てくれる類が迷ってしまうもの。

車を降りたら私の監視のために助手席に居た人が一緒に降りてきた。
でもそれも想定内・・・ただ、この人が何語を理解するのかを調べなきゃ。見た目は欧米人だけど日本語はわかるのかしら?

「喉渇きません?」
「・・・・・・?」

日本語で話し掛けたけど、どうやら判らないみたい。それなら・・・

「非常抱歉。请稍等(ごめんなさい。少し待ってください)」
「・・・・・・・・・?」

中国語も判らないんだわ・・・良かった!

コンビニの中に入ったらまずは口実に使ったんだからトイレに入り、そこで金平糖の袋を出した。それに書いたのは類の電話番号。それを手に持ってトイレから出て、監視の男性が横に居るけどお菓子を選んだ。
手に持ったのはガムみたいなものだけど、それを持ってレジに行き店員を確認・・・アジア圏の女の子だ。
中国語が判るかもしれない。

チラッと隣を見たら男性はその辺の商品を見てる。それを確認したら声を潜めて中国語で話し掛けた。


『すみません、あなた、中国語判りますか?』
『えぇ、勿論。私は中国語しか判んないわ』

『良かった!お願いがあるの。悪いんだけど、ここに書いてある電話番号に電話して、このコンビニの住所を教えてあげて欲しいの。もしかしたらすぐには出ないかもしれないけど出るまでチャレンジしてくれない?』
『はぁ?いやよ!なんでそんな事するの?もしかして国際電話?お金が掛かるじゃない!』

『これでどうかしら。良いアルバイトだと思うけど?』



男性に見られないように手の平に握ってた日本円のお札を出した。
それを見てニヤッとした女の子は「どうしようかなぁ」なんて・・・仕方なくもう1枚出したらにっこり笑って「好的(OK」)と言ってくれた。


『必ず電話してね?もし電話を掛けなかったことが判ったら・・・その時は・・・』
『判ったわよ。この電話に誰かが出るまで掛け続けて、ここの住所を言えばいいのね?』

『そう。それが上手くいったら追加のバイト代をその電話に出た人が払ってくれるわ』
『ホント?』

『・・・えぇ、だ、大丈夫!』


男性がレジに時間が掛かってるからイライラして睨んでる。もう1度女の子に念押しして金平糖の袋を手渡し、私はガムをカードで購入した。


類の電話番号を書いたのは、多分彼ならもうシンガポールに向かってるはずだから。
それに加代さんに電話掛けても中国語なんて判らないかもしれない。それなら直接類に掛けてもらった方が早い。

ここは日本じゃないもの。類の電話番号を教えても、あのコンビニの女の子なら悪用なんてしないだろうし。


1番の問題は類がお金持ってるかって事だわ。
あの人、カードしか使ったことがないから。


車に戻ったら時間が掛かりすぎた事をアルフレッドさんが当然聞いてきた。

「何かあったんですか?随分店員と話し込んでいましたね」
「そうなんです。私の中国語が通じなくて・・・どうやらあのレジの女の子、広東語しか判らないみたいで、私は北京語だからイマイチ伝わらなかったんです」

「あぁ、そう言う事ですか。コンビニ店員としては失格ですね。では、行きましょうか」
「ごめんなさい、お待たせして」


・・・ご、誤魔化せたのかしら?




****************




シンガポールに着いたけど・・・マジで暑い!
真冬の日本から着替えもナシで来たんだから仕方ないけど・・・夜なのにこの蒸し暑さはなにっ!

急いで上着を脱いでネクタイも外したけど、汗でシャツが湿ってるし!つくしの行方も探さないといけないけど、着替えも買わなきゃ・・・そう思ってる時に俺のスマホに電話が掛かってきた。

全然知らない番号・・・出ようかどうしようか悩んでいたけど、つくしに関する事だったらと思い電話に出てみた。


「もしもし?」
『ああーっ!!やっと出たぁ!!』

「はっ?!」

聞こえてきたのは中国語・・・若い女の子でいきなり鼓膜が破れるかと思うぐらいの大声で叫ばれて驚いた!
でもシンガポールで中国語は普通に話されてる公用語・・・もしかしたらつくしからの伝言かと思って、立ち止まって話を聞いた。


『あんた、誰?もしかしてこの電話に掛けるように言われたの?』
『そうなの!良かったぁ・・・何回掛けたと思ってんの?15回よ、15回!』

『そりゃ悪かったね。飛行機に乗ってたもんだからさ。で、どんな伝言?日本人の女性からだよね?』
『多分そうだと思うけど名前は言わなかったわ。隣に居た外国人をチラチラ見ながら小さい声で話してたから訳ありだと思って私も聞かなかったの。あぁ、カラフルな砂糖菓子の袋をくれたわよ?』

『砂糖菓子?もしかして星みたいな?』
『そうそう!トゲトゲした感じのね』



間違いない・・・つくしの金平糖の袋だ。
隣に居た外国人はアルフレッド・・・それともつくしの監視役の人間か?でも、逃げ出さずに大人しくついて行ってるんだ。
その方が安心・・・花沢物産、専務夫人と判ってて連れ去ってるんだから無茶はしないと思ったけど。

それにしてもこうでもしないと俺に連絡出来なかったのか・・・?


『それで?彼女はなんて言ってた?』
『この電話に掛けて私が働いてるコンビニの住所を伝えてくれって』

『コンビニの住所?何処なの?』
『トマソン・ロードにあるThomson Medical Centreの近くよ。これを伝えたら残りのバイト代をあなたが支払ってくれるって言ったから頑張ったの。ちゃんと来てくれるんでしょ?』

『えっ?!バイト代・・・って彼女がいくらか払ったの?』
『・・・・・・日本のお札で10枚貰ったわ。この倍が残りのバイト代ってさ』



うそっ!!つくし、10万円持ち歩いてたの?
不味い・・・俺、現金持ってない。カードでキャッシング?いや、それもこの時間じゃどうしようもないし・・・。


『・・・判った。でも、今日はこれからそっちには行けないから後日支払いに行くから。どうもありがと!』
『えっ!絶対に来てくれるんでしょうね?来なかったら電話掛け続けるわよ?』

『大丈夫、約束するって!』



Thomson Medical Centre・・・シンガポールの中心部の方だ。
てっきりオーチャードかセントーサ島に近い南部かと思ったのに。

でも、つくしはそうやって自分の行き先を教えようとしてるんだ。コンビニを使ったって事はホテルじゃないってこと。
もしかしたらシンガポールにエバンスが所有してる建物があるのかもしれない。

それにウィンリー夫人・・・彼女にも会って話を聞かないと!


アルフレッドが何を考えてるのか判らないけど、つくしを普通の女の子だと思ったら大間違いだからね!





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Comments 4

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2019/05/19 (Sun) 00:46 | EDIT | REPLY |   
plumeria  
Re: タイトルなし

まりぽん様、こんばんは!

そうそう、つくしちゃんだけではなく2人とも普通ではありません(笑)
油断していただきましょう!!

でも、世の中にはもっと強い人が居るのです。
それがこのコンビニのお姉ちゃんです(笑)

つくしは2枚しか渡しておりません!
そこ、間違いじゃないんですよ💦はい、2枚です!!キリッ!


そして類君は現金を持っていません・・・さてどうするか?
まさかのキャッシング(笑)
こんな事をさせるのは私だけですかねぇ?(笑)

2019/05/19 (Sun) 01:06 | EDIT | REPLY |   
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2019/05/19 (Sun) 07:18 | EDIT | REPLY |   
plumeria  
Re: タイトルなし

ビオラ様、こんにちは!

そう♡そのお店です!
京都に行った時に、商品には一目惚れしました♡綺麗でしたねぇ~!
でも実は食べるのは苦手(笑)

ふふふ、これから本気になってくれるといいですけど、相手もなかなかみたいです。
だから・・・彼がやってきますっ!!(爆)

さて、誰でしょうかね?待っててくださいねっ!

2019/05/19 (Sun) 11:18 | EDIT | REPLY |   

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