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ウィンリーコーポレーションがホテル建設をするって言うのは事実だと判ったけど、それは観光客相手の高級ホテルじゃなくて、ビジネスマン対象のホテルらしい。

藤本が調べた通り、アルフレッドは花沢に出す事業計画書の中身を大規模建築用に偽装して提出したって訳だ。
その中身に不信感を持たれちゃいけないからリスク監査室も「協力者」を使って素通りさせた・・・恐らくパソコンのデータはその協力者、海外事業本部長で止まっててリスク監査室には行ってない。

どうにかして承認印だけ押させて社長に回したんだ。
旧知の仲ならリスク管理室への入室も可能だったかもしれない・・・それは後で本部長に聞くとして。

そして本来なら父さんにもデータが送られてるはずなんだけど、毎日来るメール全部に目を通すことはなかなか出来ないから緊急性のあるものから秘書が指示していくはず。
加えて海外事業部長が直接持って来た案件なら、メールで確認しなくてもいいと思ったのかもしれない。


俺が悶々と考えてる間も颯太が夫人に捕まってビビってる。
こいつがこんなに怯えてるのも珍しい・・・そう思いながら眺めてた。


『そのイギリス人ってなんてヤツ?有名な会社の人?』
『えぇ、世界的にも有名な会社よ。エバンスホールディングス・・・まぁ、芸能関係者なら知らないかもだけどね~。なかなかいい男だから気に入ってるんだけどさぁ・・・これがまた暗い人なのよ!そういうのはダメね!ノリが良くなくっちゃ!』

『・・・だ、だよね~!さ、アマンダ、飲んで飲んで!』
『ソウタ~!あなたのノリは最高ねぇ!好きだわ・・・ウィッ!』

『嬉しいよ、俺も明るい女性が大好きだから!・・・そうだよな、瑠那💢』

『う、うん・・・そうだね、颯太』



良かった・・・ノリが悪くて。
『頑張れ、颯太!』、心の叫びと共にジーッと見つめると「はぁ・・・」ってため息つきながら何本目かのワインをグラスに注いでた。
『次はシンガポールでの隠れ家だ!』、そう握り拳を見せたらギロりと睨まれた。


『その男、まさかシンガポールに来たらアマンダの家に泊まんの?すげぇ気になるんだけど・・・』
『やだぁ!ソウタ、ジェラシーなのぉ?!』

『だってさ、こんなに魅力的なんだから男が放っておかないだろ?』
『・・・心配しないで、ソウタ。アルフレッドはね、こっちにも会社の持ち物だけど別宅があるの。そこに泊まってるわ。この国に来た時にはいつもそうしてるみたいよ?安心して?』

『あぁ!そうなんだ?良かった・・・で、それ何処にあんの?』
『どうして知りたいの?いいじゃない、そんなの何処でも!それよりソウタも飲んで♡ほら、グラス持って!』



このぐらいじゃ颯太は酔わないけど、違う意味で限界らしい。
ゴンッ!!・・・テーブルの下で思いっきり脛を蹴られて、もう少しで悲鳴をあげる所だった!

マジで痛いって・・・脛なんて普通蹴る?そう思って顔をあげたら「少しは話せ!」って目で訴えられた。


『俺達ホストなんてやってるからさ、そう言う一流の企業人って憧れるんだよね。別宅って言うの?そんなの持ったことも無いしさ。だからどんな場所でどんな建物だろうって思うだけ』

『あら、ルナ・・・あんた、そんなものに憧れるの?そんなの沢山持ってても身体は1つなんだから無駄よぉ!』

『くすっ、そうかもね。でも見てみたいなぁ・・・場所だけでいいんだけど』

『変な子ねぇ~!でも本当に何処なのか知らないの。何かの時に別宅の部屋の写真を見たら、窓から見えたのは植物園じゃなかったかしらねぇ~』

『植物園?でもこの国って至る所に植物園みたいな場所があるけど?』

『え~とねぇ~・・・確かねぇ~・・・あ!そうそう、自分と同じ名前の道沿いにあるって言ってた!だからそこに建てたんだって。あっははは!馬鹿よねぇ?自分の土地でも無いのにさぁ!』


『うん、ホント馬鹿みたいだね』



植物園みたいなのが近くにある同じ名前の道?アルフレッドかエバンスか・・・どっちにしてもつくしが最後に立ち寄ったガソリンスタンドから南側で探せばあるはず・・・!

夫人がステーキ肉を颯太の口の中に押し込もうと必死になってるのを見ながら、最後の質問をした。


『ねぇ、今更だけどアマンダってイスラム教じゃ無いの?』

『はぁ?なんでそんな事聞くの?あんた、さっきっから変な事ばっかり言うのねぇ~?』

『あぁ、ごめんね?結構肉が好きみたいだからさ。イスラム教の人は豚肉食べないでしょ?』

『だって私、昔っから無宗教だもん、関係ないわ。肉なら何でも大好きよ・・・ねぇ、ソウタ』
『いや、俺は草食だから・・・』



ここで録音は終わり。
ウィンリー夫人が無宗教って言うのならホテル建設中止の原因も捏ち上げ。つくしはこれで安心するだろう。

颯太に「捜査終了」のサインを送ると、ホッとしたのか『もう遅い時間だから終わろうか』って言葉を彼女に向けて出した。
でもまだ帰りたくなさそうな夫人は颯太の腕を離そうとしない。『呼び出したのはそっちでしょ?』なんて言い返して、颯太の腕を自分の胸の谷間に押し当てていた。

つい、そこを見ちゃう・・・でも、珍しく颯太の腕が女性の胸を拒否ってる。
そんな事もあるんだなって感心してたら、我慢出来なくなった夫人が颯太のタンクトップの上から胸筋を触りだした。

なんかヒグマに襲われてるキツネみたい。いつになったら俺達を、いや颯太を解放してくれるのかと黙って待っていた。


そうしたら、また椅子を颯太に寄せて今度は肩を抱き寄せた。

不味い、このままだと颯太が食われる!
どうやって助ければいいかと思ったけど・・・やっぱり動けなかった。


『ねぇ・・・本当にホストなの?誰か特定の女性って居るの?私が日本に行った時は指名できる?』
『あっはは!し、指名してくれんの?でも、俺、出勤が不規則なんだよね。色んな事してるからさ』

『いいわよ、私が行った時だけ来てくれれば♡本当に素敵ねぇ・・・それに細く見えるけど意外と筋肉質じゃない?いいわぁ・・・ほら、私ってボリュームがあるから力の無い男はダメなのよ』
『あぁ、確かにセクシーだよな。でも、俺・・・店の中だけしか女性は無理なんだよな・・・』

『・・・あら、どういう事?』

『ごめんな、こういう事だから』
『颯太?』



ウィンリー夫人が颯太の返事に可笑しな顔したら、今度は颯太がド真剣な口調で「我慢しろ」なんて言って俺の目を見つめた。


・・・・・・な、何考えてんの?颯太・・・いや、総二郎?!


『えっ!まさか・・・あんた達』

『くくっ、だから2人で来てるんだろ?察してくれよ。なっ、瑠那♡』
『はっ?そ、颯太?!』


そう言った次の瞬間、颯太の腕が俺の肩に回ってグイッと引き寄せられ、こいつの唇が俺のほっぺたにーーーっ!!


そう言う嘘はつくなってのっ!!💢💢
総二郎の馬鹿ーーーーっ!!





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2019/05/30 (Thu) 01:15 | EDIT | REPLY |   
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2019/05/30 (Thu) 06:51 | EDIT | REPLY |   
plumeria  
Re: タイトルなし

シナモン様、こんばんは。

えぇ!そんなに喜んでいただけたの?(笑)
何もしてないのに・・・💦

本当に食われると思ってたんですか?この私がそんなものを書くと?💦

いやいやいや、アマンダから逃げるのはもうそれしかないと思ったんですよ(笑)


でも、この店から帰っても同じ部屋だけど💦
ヤバい事にならなかったかしらね・・・怖いわ、瑠那&颯太(笑)

やっぱり銀座にオープンさせるしかないかしら・・・。
何気に仕事しながら考えてしまいました。でも・・・難しいから止めときます。

2019/05/30 (Thu) 20:28 | EDIT | REPLY |   
plumeria  
Re: タイトルなし

ビオラ様、こんばんは。

ええっ!!ビオラ様まで・・・そんな恐ろしい発言を💦
去年の類総イベントだけで充分です💦
(あれは恐ろしかった・・・本当に恐ろしかった)

まぁ、これで嘘はバレたのでいよいよつくしちゃん捜しに出掛けます!!


さぁ!桃太郎、菊次郎、頑張ろうーーっ!!
応援してやってくださいね♡

2019/05/30 (Thu) 20:32 | EDIT | REPLY |   

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