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寝る前に必ずすること・・・鏡を覗き込んで自分におまじないを掛ける。
「可愛くな~れ!綺麗にな~れ!明日こそ一歩前進!」、そう言ってから電気を消すようになったのは、学校で彼と知り合ってからだ。

話は出来るし並んで歩くことも出来る・・・オトモダチとして。
でも、そのオトモダチなんてもう卒業したい!だからこんな妄想女子になってしまったの。

う~~ん、こんなの自分じゃ無いみたい。でも・・・でも、やめられない!



夢でもし逢えたら・・・


私はその時、凄くお洒落な格好して街中を歩いているの。
ブラックスーツに白いブラウス。チラッと胸元にはゴールドのネックレスが光ってる。勿論黒いハイヒールで蹌踉けもせずに固い石畳の上を歩いてる。
足元なんて見なくても躓かないし、逆に通り過ぎる男性陣はみんな私を振り返って見てるわ。

どう?私だってこうやって歩こうと思えば歩けるの。
凄いでしょ?何処から見ても有能な秘書、そんな感じでしょ?

そうやって歩いて行った先であなたは私を待ってくれてるの。
あなたは私の上司であり恋人・・・一流のスーツに身を包んで片手をズボンのポケットに突っ込んで、左腕にある腕時計を何度も見ながら少し焦り気味に私を待ってるの。


「お待たせ・・・待った?」
「いや、全然。今日も綺麗だね。そのスーツ、よく似合ってる」

「そう?ふふっ・・・今度は一緒に選んで欲しいな。出来たらスーツじゃない・・・そうね、ドレスってどう?」
「勿論。純白の・・・だろ?」



彼は私の腰に手を回してそっと引き寄せて真横を歩いてくれる。
時々見下ろしてニコッと笑って白い歯をほんの少しだけ見せて・・・他の人には見せない私だけの笑顔なの。

そうして人前なのに彼は私に顔を近づける・・・そして、そして・・・!

もう少し・・・そう、あと少し・・・・・・ぎゅっ!


「・・・・・・はっ!また今日もキスできなかった!どうして・・・?どうしていつもそこで目が覚めるの?!」


今日も私の唇を奪ったのはアヒルの縫いぐるみだった。




夢でもし逢えたら・・・


その時、私は手に汗握って体育館の応援席に居る。
しかも最前列のド真ん中・・・後ろに居る大勢の応援団とは別に彼にエールを送ってる。

今日はバスケットの試合の日。彼は4番をつけてコートの中で誰よりも輝いてる。
隙のない鋭い目、しなやかな足の運び、音楽のように鳴り響くドリブルの音!彼がボールを持ってる間、体育館の全員の視線は一点に注がれる。
相手なんて全然ビビって手が出ない・・・と、思ったら無謀にも彼に挑戦してきた敵兵がいた!

その人が仕掛けて来たのが判ると彼もそれに合わせて向きを変え、味方にパスしたらゴール下に潜り込んだ!
振り向きざまに挙げた手、そこにナイスパスが渡されると彼のシュートが見事に決まる!!

「きゃああああぁーーっ!!格好いいーーっ!!」
「きゃああっ!こっち見てぇ!!」

そんな黄色い歓声なんてあなたには届かない。シュートを決めた後ですぐに駆け寄って来るのは私の居る観客席の真下。
そこから悪戯っぽく言うの・・・。


「俺のシュート、あんたに打ち込んだんだけど、届いた?」
「ば、馬鹿ね、判ってるわよ。ほら、まだ試合中だよ?」

「もう俺の出番はいいでしょ。牧野、こっから逃げよ?」
「えっ!だって・・・みんなが困るよ?」

「俺は困らない。応援してくれたお礼だよ」



いつの間にか観客席までやって来た彼が、応援団の目の前で私の手首を掴んで体育館から出て行くの。
汗で濡れた髪を揺らしながら逞しい手がグイグイ私を引っ張る・・・グイグイと、グイグイと・・・?


グイッ!!


「ゴホッ!うわっ・・・なに?!」
「何じゃないわよ、つくし!先生が睨んでるって!」

ハッと教科書を立てたら見事に逆さま・・・私をグイグイ引っ張ったのは隣の席の和香ちゃんだった。




夢でもし逢えたら・・・


その日・・・私は真夏の眩しい太陽の下、白いビキニで砂浜に居るの。
大きなサングラス掛けて青いビーチチェアーに寝転んで、色っぽく足を組んだりして。
横に置いてある小さなテーブルにはハイビスカスを飾ったドリンク・・・くるんと曲がったストローとColorfulなデザートがバカンス気分を盛り上げてくれるわ。

ほら・・・目の前のこんがり焼けた男性達が私に釘付け。そこで足を組み替えたらみんな真っ赤になっちゃって。

胸の谷間まで流れるようなネックレス。
いつもと違うゴージャスなピアス・・・髪は無造作に纏めて後れ毛で遊ぶのよ。


「いつまで寝てるの?ほら、みんなが見るから・・・」
「あら、気になる?私は平気よ?」

「気になるでしょ。あんたは俺のものなんだから」
「そっちこそあの黒いビキニの女性と話してたじゃない?お互い様よ」

「くすっ、俺にはお姫さまが居るって教えてたんだって・・・だからごめんねって。おいで、お姫さま」



サングラスをとったら太陽を従えた貴方が私に手を伸ばす・・・それに掴まったらフワッと抱き上げられて、みんなの視線を浴びながら海の中に入って行くの。
怖いからってしがみついたら「可愛い・・・」ってほっぺたにキスしてくれて、沖に行ったら抱き締めてた手を解いてくれて、私は人魚みたいにゆらゆらと彼の周りを泳ぐ・・・彼も凄く嬉しそうに笑ってくれる。

そしてここで念願のキス!!


うわぁ・・・こんな感じなんだぁ♡

甘酸っぱいってほんとなんだぁ~!
いや、海水だからしょっぱいのかも。ううん、そんなのどっちでもいいっ!


「これ・・・要らないよね?」って指で軽く引っ張られたビキニの紐・・・あっ、そんな事したら・・・!

キラキラ光る波の中に白いビキニが流されて、私は自分の胸を両手で隠した。
それを優しく解こうとして彼の手が胸元に近づく・・・どんどん近づいて、私の手首にそっと触れたの・・・。


そっと・・・そっと・・・そうしてはち切れそうな胸が彼の目の前に・・・・・・



パアァーーーン!!
「きゃあああぁーーっ!!何事ーーっ!!」




「おはよ、牧野」
「・・・・・・・・・・・・」

「ヨダレ出てる。はい、ティッシュ」
「・・・・・・・・・・・・」

「目が覚めた?」
「・・・・・・・・・・・・おはよ、花沢類」

「あんた、そんなもの握り締めて寝てるからどうしようかと思った」
「・・・そんなもの?!」


はー!吃驚した!吃驚した!吃驚し過ぎて頭の中が真っ白だ!
驚いて自分の手の平を見たら・・・割れた風船?!

もしかして今、割れたのはこれ?はち切れそうだったのは私の胸じゃなくてパンパンに膨らました風船?!


「明日の飾り付けに風船アートするって言ったの、牧野でしょ?膨らませる途中でよく寝るよね・・・」
「明日の飾り付け・・・あぁ!西門さんの誕生日?!」

「それもあんたの企画でしょ?俺を飾り付け班に指名したくせに」
「ははっ・・・ははっ!そうだったねぇ!ごめんごめん!」


なんだ・・・そうだったのか。
夢だったのか・・・いやいや、夢で逢えたらって毎日思ってるから仕方ない・・・でも、残念!私の胸に変化はなかった!



「馬鹿じゃないの?本物はしょっぱくないと思うけど」
「・・・そりゃそうかもだけど・・・・・・え?」

「あんた、寝言もデカいから・・・さ」



夢かうつつか、うつつか夢か・・・花沢類のキスが来た。






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Comments 6

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2019/10/29 (Tue) 11:45 | EDIT | REPLY |   
plumeria  
Re: タイトルなし

ビオラ様、こんばんは。

コメントありがとうございます。

あはは!曲が流れちゃいました?(笑)

私はよくバレエの夢を見ましたよ。
踊るのは娘なのに何故か私が衣装着て踊れない~って叫ぶ夢。これは何度も見ましたね(笑)

娘が心配だったんでしょうね💦

ブログを始めてからは、話作りに悩む自分を見た事があります。
そして目が覚めても悩む・・・(笑)

・・・ってか、つくしちゃん、類君の前で寝たのね♡
それもある意味勇気がありますよね💦

2019/10/29 (Tue) 20:22 | EDIT | REPLY |   
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2019/10/29 (Tue) 21:59 | EDIT | REPLY |   
plumeria  
Re: タイトルなし

麦猫様 こんばんは。

コメントありがとうございます。

うふふ、そうですね♡
つくしちゃんと同じぐらい妄想されてますものね!

お話、お書きになったら?好きなように類君と遊べますよ?
私はそれで始めたんですもの(笑)

そうしたら毎日類君と一緒です♡素敵でしょ?(笑)

2019/10/29 (Tue) 23:30 | EDIT | REPLY |   
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2019/11/03 (Sun) 16:50 | EDIT | REPLY |   
plumeria  
Re: タイトルなし

シナモン様、こんにちは。

コメントありがとうございます。


ぶははははは!忘れないのね……味噌味のキス(笑)
早く記憶を消しゴムで消して下さい💦

いい夢が台無し(笑)

2019/11/04 (Mon) 11:43 | EDIT | REPLY |   

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