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plumeria

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「・・・はぁはぁ・・・はぁ、もうっ・・・総ったら・・・」
「くくっ、ダメだった?気持ちよさそうだったじゃん?つくし・・・」

「そうじゃなくて!だってすぐ近くに子供達の部屋があるんだよ?あの子たち、離れて寝るようになったから時々淋しくなって起きるんだもん・・・」
「じゃ、静かにすればいいじゃん?声出すの、お前だろ?」

「いやぁっ・・・ああっ・・・総、ダメェ!!」
「ダメって言いながら感じてるクセに・・・」



つくしが西門に嫁に来てからと言うもの・・・いや、その前からだが毎日がこんな感じでこいつを離せなかった。

昼間はお袋に付いて色々勉強してるからストレスだろうし、空いた時間は紫音たちの相手。
英徳の幼稚舎に入ったから保護者としての仕事もあるし、毎日忙しくて疲れまくり・・・なのに、夜は俺の腕の中だからホントは可哀想だって思うけど、やっと願いが叶ったんだ・・・手だけ繋いで寝るなんて出来る訳がない。

一応心掛けてるのは1日1回・・・それなのに今日はつくしの艶っぽいのに負けて2回目に突入してしまった。



それでも朝早くから起きて宗家の仕事に行く。

俺がガキの頃にお袋がそんな事をしていたかどうかは思い出せないが、使用人には手を触れさせない宗家先祖の仏壇へ花を供えて水を替える。
その後は厨房に行って今日の料理の確認。俺達が口にするもののチェックをし、それが済んだら正面玄関の花を入れ替える。
俺に外出があれば着物を用意して衣桁に掛けておく。

暑い時期が近づくと朝茶事に切り替わるから自然とそれも早朝になって、子供達を起こすのは俺の仕事になった。

そして双子が起きる頃になってつくしが1度離れに戻ってきて、ここで今度は家族の朝食が始まる。
本当は厨房に頼めば作ってもらえるんだが、つくしの希望で「朝食は自分で作りたい」と言ったからそうしていた。



そんな時に聞いたあきらの話、それは自分達の事のように嬉しかった。

「美作さん、ホントに嬉しいでしょうねぇ~、判るわ~!どっちが生まれるのかしらね」
「どっちでもいいんだろうけど、やっぱ男だと安心するんじゃね?まぁ、うちほど言わねぇだろうけど」

「あきらパパ、何かあったの?」
「どうしてうれしいの?生まれるって、あかちゃん?」

「うふふ、そうよ~。今ね、アメリカに行ってるでしょう?そこで赤ちゃんが生まれるんだって!楽しみだねぇ~」

「ほんとう?ぼくにおとうとが出来る?」
「ちがうよ、かのんのいもうとだよ!かのん、いもうとが欲しい~!」

「「・・・・・・・・・」」


そのお強請りはあきらへか?俺達にか?
つくしは真っ赤になって俯き、俺は・・・何故かここまで毎日頑張ってるのに次の子供が出来ないことに少し焦っていた。

そりゃ子供が出来たら少し淋しい夜かもしれないけど、紫音たちの時に経験できなかったことをしてみたい・・・つくしには負担だから言葉には出せないけど、出来たらもう1人は欲しい。花音じゃないが俺だってそう言いたかった。


「いいなぁ~、いつごろ生まれるの?」
「確か年末か新年の頃だと思うけど?生まれたら会いに行こうね~」

「かのん、お名前かんがえる~!」
「それはあきら達の仕事だ。花音が付けてどーすんだよ」

「だってかのん、付けたいんだもん!ゆみちゃんちは赤ちゃんのおなまえ、ゆみちゃんが考えたって言ったよ?」
「それは由美ちゃんのお家が許してくれたからでしょう?」

「いいじゃん、かのん。ママに赤ちゃんが出来たらかのんが付けたら?」
「えっ!紫音、なんて事言うの!」

「わかったぁ~!ママ、早く産んでね!」

「「・・・・・・・・・」」


いや、花音・・・それは俺が楽しみにしてることなんだって。
紫音と花音って名前も気に入ってる。でも次に生まれる子供の名前は俺が考えたヤツにしたいんだが?

そう言いながら既に紫音も花音も「檸檬ちゃん」だの「太郎」だの・・・すげぇ楽しそうに考え始めていた。



**



「つくし、いいのか?もう6時半だけど」
「・・・・・・・・・ん?はっ、うそっ!」

「疲れてんのかな・・・いや、俺が言うのも変だけど。今日は寝とくか?お袋に言ってきてやるぞ?」
「・・・・・・ごめん、いいのかな・・・少し頭が重くて」

「毎日頑張ってんだからいいって。もう少し寝とけ」
「・・・ん、そうする」


秋の初めにこうしたことが数回あった。
お袋がこれをとやかく言う事はなく、むしろ俺が説教された。
「夏の疲れが出る頃です!それなのにあなたが頑張りすぎるのでは?」・・・そんな言葉を使用人の前で言うから、全員が真っ赤になって何処かに消えて行く。

志乃さんも「若奥様はお昼も顔色が悪い時がありますわ」、なんて俺を睨んだ。


仕方なく夜は手加減か、そう思うのは初めの5分だけ。
気が付いたらつくしを抱き潰して今日もダウンさせた・・・そして真っ青な顔で朝の仕事をしに行くのを申し訳なく思った。



そんなある日、昼飯を食ったらつくしに着物の袖を引っ張られた。そして耳元でコソコソと言われた言葉・・・

「・・・は?」
「だからね?赤ちゃんが出来たかもしれない。病院行きたいんだけど付き添ってくれる?」


初めて産む訳でもないのにすげぇ真っ赤になって辺りを見回して、口元を手で隠しての上目遣い・・・まさに俺が待っていたシチュエーション!
確かに4歳の子供と毎日会ってるけどこの瞬間は初めて・・・だから一瞬言葉が出なかった。

でもすぐに我に返ってつくしを抱き上げ主治医の所に駆け付けた。



診察の結果は「妊娠」・・・俺はその場でつくしを抱き締めて、不覚にも涙が溢れた。

マジで嬉しかった。
家族がまた増える・・・今度は生まれた瞬間からこの手に抱ける。
紫音と花音の時には見られなかった子供の「初めて」を絶対に見逃さないと誓った。




**




「本当にお目出度いわ~、それで予定日はいつなの?」
「来年の5月初めだそうです。まだ2ヶ月らしいので・・・」

「おぉ、そうかそうか!丁度忙しい時期が終わってるから良かったなぁ!」
「桜の茶会の頃はどうなって入るか・・・まだ判りませんがご迷惑かけるかもしれません」

「若奥様、それよりもお身体が1番です!明日から栄養士に申しつけて特別メニューにしなくては」
「志乃さん、普通でいいです!大丈夫ですから」


「・・・どうでもいいけどつくしを早く俺に返してくれねぇか?あんた達が質問攻めしてどーすんだよ!」

俺の言葉で3人が苦笑い・・・病院から帰ったばかりのつくしを座らせもしないで玄関で話し込んで、双子なんて既にダイニングに向かっちまった。
「少し休みますね」なんて頭を下げて、つくしと俺は離れで食事をする事にした。


部屋に戻ったらもう1度つくしを抱き締め「大事にしてくれよ」と呟く。
それに小さく「うん・・・」って返事して、つくしは俺に身体を預けて微笑んでる・・・。



「・・・で、いつまで我慢だ?」
「・・・は?」

「安定期は少しならいいって聞いたんだけどダメなのか?」
「何考えてんのよ!馬鹿じゃないの?!」

「・・・ソレ以外だったら大丈夫だよな?」
「・・・・・・・・・・・・」





kosu64.jpg


「私の帰る場所」の番外編スタートです。まずは総ちゃん&つくしちゃんからです♡
不定期ですので奇数日とは限りません。

ゆっくり進めますので宜しくお願い致します。
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Comments 6

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2019/09/03 (Tue) 14:08 | EDIT | REPLY |   
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2019/09/03 (Tue) 14:45 | EDIT | REPLY |   
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Re: タイトルなし

まりぽん様、こんばんは。

ふふふ、番外編、スタートしましたが、少しずつ進めますので気長にお付き合い下さいませ。
この後に紫音君編、花音ちゃん編、あきら君編と順番は判りませんが続きます。

総ちゃん、パパではあるけれど何もかもが初めてですので大変そう(笑)
でも幸せの上での苦労なので辛くはありませんね♡

総ちゃん、1年間ぐらい我慢出来るんでしょうかね?(笑)
番外編に事件はありませんので、楽しんでいただけたら嬉しいです。

2019/09/03 (Tue) 19:43 | EDIT | REPLY |   
plumeria  
Re: タイトルなし

ビオラ様、こんばんは。

はい、もう少し早くはじめたかったのですが色々ドタバタしておりまして💦
ふふふ、どうなんでしょうねぇ?F4のこういう時の反応って。

原作のイメージだと1番ビビりそうなのは司君かなぁ?
類君はなにがあってもニコッとしてそう(笑)
あきら君は凄い知識があってテキパキしてそう。
1番判らないのは総ちゃんかも?(笑)この人、どう言う反応するんだろう?💦
1番ミステリアスな人だからなぁ~。

原作は高校生ですから判りませんよね!!(爆)




2019/09/03 (Tue) 19:52 | EDIT | REPLY |   
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2019/09/05 (Thu) 11:19 | EDIT | REPLY |   
plumeria  
Re: タイトルなし

パール様、こんばんは。

あっはは!番外編はそんなの書かないですって(笑)
書いても3行よ♡

うちの子も長いこと「妹は?弟は?」ってお菓子強請るみたいに言ってましたが(笑)
可哀想な事に独りっ子。

その代わり自由に伸び伸びさせてやりました。
自由すぎて帰って来ないけど(笑)


うんうん、総ちゃんの初めて(なんかピンと来ないが💦)
じっくり味わっていただきましょう~!


2019/09/05 (Thu) 21:57 | EDIT | REPLY |   

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