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英徳大学キャンパス内・・・秋の風が気持ち良くなってきた頃のこと。

今日も校舎の隅で繰り広げられる告白タイム。
それに「はぁ・・・」と溜息を漏らすのは、父親譲りの美しい顔立ちに母親そっくりの艶やかな黒髪の持ち主。

21歳になった花音ちゃんの恋のお話しの始まりです♡



・‥…━━━☆・‥…━━━☆・‥…━━━☆・‥…━━━☆



「・・・好きなんです。付き合って下さい!」

「ごめんなさい。高野君、あなたがお父様よりも素晴らしい方だと思えるのならお付き合いしますけど、そうではないみたい。私ね、お父様よりも心を動かされた人でないと恋は出来ないって思ってるんです」

「そんなっ・・・!」
「本当にごめんなさい。それじゃ、失礼」


・・・・・・これで今月12回目の「ごめんなさい」。
でも仕方がないわ、事実ですもの。

お父様である西門総二郎を超える男性、もう1人のパパ、美作あきらを超える男性なんてそんなに簡単には出会えないわ。
それに毎年来て下さる司おじ様・・・この方も含めてそれを上回る男性なんてこの世に1人しか居ないもの。

そして私の想いは絶対に通じないのよね・・・最大のライバルが我が家に居るんだから。



私は西門花音。英徳大学外国語学科の3年生。
父は茶道表千家西門流、次期家元の西門総二郎。母は父の後輩で大恋愛の末に結婚した西門つくし・・・色々あって美作にもあきらパパと仁美ママが居るけど、今ではちょっと年上のいいお友達みたいなお付き合いをしている。

妹・絢音と弟・颯音の4人兄妹・・・その中でも一番の暴れん坊と言われて、子供の時からいつも叱られるのは私。
まぁ、自分でもお転婆だとは思っているけど、この歳になったらそれなりに悩みはある・・・・・・。



「花音、今から帰るの?」
「あっ、紫音!今日の講義は終わったの?」

「うん、今日は終わり。・・・見てたよ。また振ったの?」
「やぁね、振ったなんて言わないでよ。あの人にはときめかなかったのよ」

「今の高野だろ?あいつ、手当たり次第だもんな。振って正解、受けてたら俺が止めてるけどね」
「それも余計なお世話!紫音なんて恋した事もないクセに・・・お茶室が恋人なんでしょ?」

「・・・そんな事はないけど」
「ふ~ん、そうかしら」


彼は私の双子の兄、西門紫音。
英徳大学国文科3年生で成績はトップクラス。ほんの少しお母様に似た部分があるけど大人になってやっぱりお父様にそっくりになった。
ホント、どうしてこんなにもイケメンだらけなの?だから自然と私の基準もあがっちゃうのよ・・・イヤんなっちゃう!

おまけに屋敷に戻ったら毎日お茶のお稽古に余念がないし、家元であるお爺様には可愛がられ、使用人にもお弟子さん達にも慕われて私とは随分差がついちゃった・・・あ~あ、つまんない!

やっぱり今日も・・・会いに行こうかな。
確か今日は会社に居るはずだし・・・。



「あれ?花音、車なら向こうで待ってるよ?」
「あぁ、私はちょっと寄るところがあるから紫音だけ車で帰って?」

「・・・また行くの?父様の機嫌が悪くなるよ?それに迷惑だって!」
「いいの!私の事は紫音ほど気にしてないと思うもん。それに顔を見たらすぐに帰るから、母様に余計な事を言わないでよ?」

「判ってるけど・・・」
「宜しくね~!」




*************************




「・・・・・・・・・・・・それで?」
「・・・なかなか理想の人に会えなくて・・・ってお話し?」

「それをこの時間の俺に言いに来るわけ?」
「ごめんなさい・・・類お兄様」


やれやれ、また俺の執務室が花音の悩み事相談室になってしまったってこと?

困るんだよね・・・どっちかって言うと総二郎に似てるけど、ふとした表情が昔の牧野に似てるからドキッとする。
その困った顔が一番苦手。牧野が困ってるみたいに見えるから放っておけなくて、ついこの部屋にも許してしまうし。




牧野が総二郎と結婚した時、本当は日本本社に戻る話があったけど断わってフランスに居座った。

・・・嫌だった訳じゃない。
牧野が幸せならいいって思ったのは本当。
だけどあんまり近くでは見たくなかったって言うのも本当・・・遠くから幸せを祈る方を取っただけ。

たまに送られる家族写真も1度見るだけ。
でも誕生日に送られてくるプレゼントにくっついてる牧野の手書きのメッセージカードはちゃんと持ってる。

急かされた結婚も結局しないまま・・・両親は既に諦めて、後継者としての養子まで考えてるみたいだった。


3番目の絢音が生まれて、4人目の颯音が生まれて、その後も揉め事なく月日が過ぎていって・・・もう大丈夫だって思えるようになった時に日本本社を任されるようになって帰国。
それは小さかった花音が大学に入学した時だった。

その入学を祝うために久しぶりに会ったら、そこに居るのは牧野かと思った・・・そのぐらい似ていた。


確かに少しドキッとした。違うって判ってるのに胸の何処かが熱くなった。


「類お兄様」・・・少し擽ったいその呼び方。
「花沢類」って呼び捨てだった牧野と違うところ・・・でも、明るくて元気の良いところはよく似てる。

遠慮なしに俺に飛び付いて来るのも牧野とは違うけど、飛び込んで来る寸前に夢見てしまうのは遠い日の牧野・・・だから凄く混乱する。

花音に会うとホントに俺は混乱する。それなのに・・・だ。





「判ってると思うけどここは花沢物産の社長室であって遊び場じゃない。花音は自由に出入りしてるけど、そう言う話ばかりなら出入り禁止だよ?」
「・・・ちゃんと判ってます!お仕事の邪魔しちゃいけない事ぐらい・・・でも、今日はお話しを聞いて欲しかったの」

「そういう事は牧野に話せば?女同士の方が判るんじゃないの?」
「・・・お母様には話したくないもん」

「そう言うもの?好きな人の話ってしないの?」
「しない。だって・・・」



牧野には話したくない・・・か。

そうなのかもね。花音の気持ちを知らない訳じゃないから。
そして花音も俺の気持ちを知ってる・・・そう言う事なんだろうね。

秘書が出した珈琲を拗ねた表情で見つめて飲もうともせずに、花音はいつも俺の前で「言葉」を待ってる。
でも花音の欲しい言葉を俺は簡単には出せない。


花音の事は俺にとっても特別・・・愛おしいと思う。
でもこの歳になっても俺の中で笑ってるのは牧野だけだから・・・それは一生変わらないと思うから。


「・・・もうすぐ暗くなる。家まで送るよ」
「また来てもいい?」

「仕事中はダメ。さっきも言ったよね?」
「じゃあお仕事じゃない時!・・・ね?ダメ?」

「・・・・・・・・・今度の日曜なら話を聞くよ」
「はい!日曜ね?よかったぁ!」



はぁ、なんだか牧野にお強請りされてるみたい。
そして俺もバカだ。返事も出来ないクセに話を聞くなんて答えて・・・ほんと、困る。




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花音ちゃんの恋のお話し、始まりです~❤
なんとお相手は類君(想像出来ましたよね?笑)

この恋がどう進むのか・・・見守ってあげて下さいね~。

更新、次回は28日、その後の予定はまだ未定。偶数日を目指しますが遅れることもあると思います。
どうぞ宜しくお願い致します。
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Comments 10

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2019/09/25 (Wed) 12:08 | EDIT | REPLY |   
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2019/09/25 (Wed) 13:03 | EDIT | REPLY |   
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2019/09/25 (Wed) 13:34 | EDIT | REPLY |   
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2019/09/25 (Wed) 13:34 | EDIT | REPLY |   
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Re: タイトルなし

みわちゃん様、こんにちは。

あっはは!いきなり21歳から始めちゃいました💦
しかもこの私が無謀にも類君をつくしちゃん以外の人に(笑)

いやいや、どうなるのかは判らないでしょ?(笑)
私も今の時点で微妙に悩んでおります。

いや、これ・・・結構辛い選択なんですよね~💦
10月の向日葵の類君の番外編では悩まなかったんですが、今回は悩みます(笑)
花音も好きなんですよ~・・・類君も大好きなんですよ~・・・どうしましょ(笑)


Colorful。やっと終われます~❤
長かったぁ!類君のコメディは難しいです!ほんとにこれも辛かった💦
だってこんな類君、いないでしょ?(笑)

マジで類チームから怒られるかと・・・ヒヤヒヤものですよ(笑)


いろはにほへと、はマジでリハビリ作品なのです(笑)
脱・私の帰る場所・・・はやくあの総ちゃんから抜け出さないと何も書けないんですよ~。

恋愛音痴のつくしちゃんに楽しい恋を!これがコンセプトなんですが・・・こっちもどうなるやら?

ははは~💦季節の変わり目で情緒不安定な私なので壊れかけてるかも?
頑張って更新しま~す!!

2019/09/25 (Wed) 15:53 | EDIT | REPLY |   
plumeria  
Re: タイトルなし

ビオラ様、こんにちは。

あはは!気が付きました?司君はおじ様なんですよ。類君はお兄様❤
これは私の希望で、類君はおじ様にはならないのです!

40歳超えようが老けません(笑)あのままの類君です❤
妄想もここまで来ると病気ですよね・・・。

さて、あの花音ちゃんの恋・・・どうなるんでしょうかね?(笑)
相手は類君ですからねぇ~💦(しかも書くのは基本類つくの私ですからねぇ)

あきら君も紫音君もストーリーは出来ているのに、実は花音ちゃんだけラストが決まっておりません。
さてさて・・・どうしよう?

2019/09/25 (Wed) 16:03 | EDIT | REPLY |   
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Re: 初恋が実りますように

rui love様、こんにちは。

初めまして、でしょうか?ご訪問&コメントありがとうございます。
うふふ、楽しんでいただけてるのでしたら嬉しいです❤

おおっ!花音ちゃんの気持ちになって下さるのですね?ありがとうございます~♡
私は基本、類君がつくしちゃん以外って言うのを想像出来ない人なので、今も悩んでおりますが・・・どうしましょう?(笑)

でも花音ちゃんに泣いて欲しくないので、明るいラストにしたいですけどね。

どう言う結末になるか、ご希望通りではないかもしれませんので期待薄でお待ち下さいませ。


どうぞ宜しくお願い致します♡

2019/09/25 (Wed) 16:08 | EDIT | REPLY |   
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Re: タイトルなし

麦猫様 こんばんは。

コメントありがとうございます。

こちらは総ちゃんのお話の番外編ですので、どうしても受け入れられない場合はご無理なさいませんように。
ご不快に感じられるストーリーの可能性もございます。

私は類君大好きっ子ですが、総ちゃん書きでもありますのでご理解ください。

どうぞ宜しくお願い致します。

2019/09/25 (Wed) 21:38 | EDIT | REPLY |   
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2019/09/26 (Thu) 20:21 | EDIT | REPLY |   
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Re: タイトルなし

麦猫様 こんばんは。

いえいえ、お気持ちは判りますよ(笑)
私も類君が他の人とってのは想像出来ない人ですから。

ただ私は類君のって言うより、このお話の中だけ花音に幸せになって欲しいのですよ。
類君は類君のお話でいくらでも書けるので・・・それでもまだ悩んでいます。

でも、書く順番として花音と紫音では花音が先じゃないと困るっていうのがあって書き始めたんです。
ホントに今現在、この番外編が始まったのにラストには悩んでいます。

だから書きながらその時の自分の感情で進めようかな、と思っています。


なので嫌だなって思った時点でご退出いただければいいかなっと・・・(笑)

まぁ、決まってるのはRシーンはない!と言う事ですかね(笑)そりゃ書けませんわ!絶対に💦
ラスト直前までの流れは決まってるのになぁ~・・・どうしましょ?

2019/09/26 (Thu) 21:36 | EDIT | REPLY |   

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