FC2ブログ

plumeria

plumeria

牧野の部屋にケインが入ったと思って慌ててドアを開けたら、彼女の首元に手を伸ばしているのを見てムカついた。
それに牧野が真っ赤になってる・・・それにも腹が立ってケインの肩を掴んで、勢いよく牧野から引き離した。

そしてドアの反対側の壁にケインの身体を押し付け、シャツの襟元を片手で掴みあげた。


『あんた・・・彼女が花沢の関係者だって知ってて手を出してんの?それがどう言う事か、判ってるんだろうね?』
『えっ?類様には関係無いと聞いたんですが?』

『・・・関係あるよ。彼女は俺の・・・俺専属の使用人として側に居てもらってるんだから』
『使用人なら花沢家とは切り離しても良くないですか?その前に離してもらえます?いくら類様でも暴力は許しませんよ?』

『まだ殴ってないだけ有り難く思えよ・・・彼女に何をした!!』
『マッサージのせいで痛みが出てないか確認しただけですよ!』


「ちょっと、花沢類?早口でよく聞き取れないよ、どうしたの?どうして怒ってるの?」


牧野が俺の腕を掴んでケインから離そうとする、それがこいつの味方のように感じてイラッとした。
今日会ったばかりの男にあんなところを触られたクセに・・・そもそも外国に来てるんだからもう少し緊張感持たないと!いつもいつも無防備すぎるんだよ・・・いいヤツばっかりじゃ無いんだから!

そんな言葉を牧野には出さず、俺はケインに鋭い視線を向けたままだった。

だけど彼も黙っちゃ居ない。
襟元を掴んでいた俺の腕を払い除け、フン!と鼻を鳴らして乱れたシャツを直した。


『・・・花沢のお坊ちゃまは室内型の物静かな青年だと聞いていたがそうでもないのかな?随分熱いじゃないですか?』
『失礼なヤツだな・・・言葉を選べよ。それとも花沢を敵に回したいの?』

『学生のうちはそんな力出せないでしょ?それとも裏から手を回すような卑怯な後継者?』
『俺の分析なんかあんたがする事じゃない・・・いいから早く母さんの依頼を済ませて帰りな。そして2度とこの部屋に来るな!』

『はいはい、判りましたよ』



それでも牧野には手を振ってウィンクまで・・・💢
何処か総二郎に通じるものを感じてキレそうになった・・・!


「どうしたの?花沢類。あの人、何もしてないよ?」
「・・・・・・何でもないよ。ああ言うチャラいヤツが嫌いなだけ(あんたに触ってたじゃん!)」

「チャラい・・・くすっ、確かにチャラかったね」
「牧野も牧野だよ!簡単にドアを・・・・・・あれ?何の香り?」


ケインが何処かに行って牧野と向かい合った時、凄く甘い香りがした・・・・・・少しムズムズするような、モヤッとするような?
何だ、この香り・・・牧野が何か付けてる?

今まで嗅いだことのない香りが牧野を包んでて・・・俺は何故か凄くその香りに焦りを感じた。




***********************




・・・・・・やだ、どうしたんだろう。身体が熱い・・・凄く熱い・・・熱、でもあるのかな?

花沢類と少し話をしたけど、どうしてだろう・・・顔が見られない。
彼が私を見てるけど、その目を見ることが出来ない。


「牧野、どうかしたの?顔が赤くない?それにこの香り・・・珍しいね、何か付けたの?」
「えっ?ううん・・・いや、付けた、かな?あの・・・」

「・・・・・・?具合悪いの?」
「全然!あはは、ちょっとお部屋が暑いなぁって思っただけ。あ、当たり前だよね・・・ハワイだもんね!」

「くすっ、変な牧野。疲れたんじゃないの?あんた、地獄巡りからずっとはしゃいでたから。今日は1人の部屋だからゆっくりおやすみ」
「・・・あっ、1人・・・か」

「・・・・・・うん、1人だよ?俺は自分の部屋があるから」


そうだよね・・・花沢家の別荘だもん。彼の部屋があって当たり前だよね。
じゃあ私は1人でこの部屋に居るのね・・・そう思ったら何だか悲しくなって涙が出そうになった。

気が付いたら自然と花沢類の服を掴んでる。この手を離しちゃいけないような気がして、彼が戸惑ってるのにほんのちょっと自分に引き寄せた。
そうしたら花沢類の手が私の腕を掴んで、そこが燃えるように熱い・・・!

「あっ・・・」って小さな声を出したら花沢類が「ごめん、痛かった?」って・・・その手を離した。


「・・・・・・あはは!ごめん、ちょっと慣れない土地だから淋しくなっちゃった。いいの、1人で寝るのなんていつもの事だし、日本だって思えばいいもんね!ごめん・・・花沢類」

「急に海外に連れて来られたから怖くなったの?大丈夫、すぐに帰国するから」


「帰国・・・・・・?思い出・・・何か思い出が欲しいな・・・」


やだ、だから何を言ってるの?
そんな言い方したら変じゃない。ほら、花沢類が可笑しな顔してる。いつもの呆れた顔じゃなくて・・・彼も顔が赤いの?


花沢類・・・・・・そんな目で私を見ないで・・・おかしくなりそう。




***********************




ちょっと待て・・・・・・なんだ、この牧野の変化は!

おかしくない?
どうして急にこんなに甘い声出して目が潤んでるの?
それに急に俺の服を掴むなんて・・・まさか投げ飛ばすつもりじゃないよね?って思ったけどそうじゃない。

頬を赤く染めて恥ずかしそうに俯いて、それに指先が少し震えてて・・・1人が淋しいって、完全に誘ってるよね?


いや、でも牧野だよ?
この2日間、俺を扱き使って食べ放題食べて、遊びたいだけ遊んで俺に枕投げた牧野が・・・俺を誘う?
こんな時間に小遣いのお強請りって訳でも無いだろうし・・・どうして急にそんな感情になった?


「・・・ちょっと慣れない土地だから淋しくなっちゃった。いいの、1人で寝るのなんていつもの事だし、日本だって思えばいいもんね!ごめん・・・花沢類」
「急に海外に連れて来られたから怖くなったの?大丈夫、すぐに帰国するから」

「帰国・・・・・・?思い出・・・何か思い出が欲しいな・・・」


はっ?!思い出・・・???
旅の思い出って・・・牧野、本気で言ってるの?

そんなに切なそうな目をしてどうしたのさ・・・そんな事を言われたら、俺・・・このまま自分の部屋に帰れないよ?


いや、だから待てって・・・この状況はあまりにも急すぎる。
あの「ひとつ布団」を見ても枕投げに方向転換した牧野だよ?そんな事って・・・・・・やっぱりハワイの空気がそうさせるの?

いつもの牧野の目じゃない。
トロンとして凄く色気があって、ベアトップのドレスだから露出も高めで、ロミロミのせいなのか肌も艶々で・・・。
ふっくらした唇が何か言いたそうに動くのをこの距離で見せられても・・・まさか、キスのお強請りとか?!


待て・・・冷静になろう。
とにかくこの場所は不味い・・・どこで母さんが見てるかも判らない。


「牧野、そんなに暑いなら少しビーチを歩こうか?この時間なら危なくもないだろうし、風が気持ちいいと思うよ」
「・・・うん。花沢類が連れて行ってくれるなら・・・」

「おいで、裏口から出たらすぐだから」
「・・・・・・ん」


嘘でしょ・・・手を差し出したら牧野がそっと手を重ねた。


今まで俺を置いて走って逃げてた牧野が、嬉しそうに手を繋いで真横にいる。
そして俺の心臓はバクバク・・・・・・なんだろ、どうしてこうなった?





にほんブログ村 小説ブログ 二次小説へ
にほんブログ村
応援、宜しくお願い致します♡
関連記事
Posted by

Comments 4

There are no comments yet.
-  
管理人のみ閲覧できます

このコメントは管理人のみ閲覧できます

2019/09/12 (Thu) 00:57 | EDIT | REPLY |   
-  
管理人のみ閲覧できます

このコメントは管理人のみ閲覧できます

2019/09/12 (Thu) 07:00 | EDIT | REPLY |   
plumeria  
Re: タイトルなし

シナモン様、こんにちは。

あはは!ケインも凄い事言ってますよね💦
わざと類君を怒らせております♡

だから気付よっ!!って叫びたくなるでしょ?(笑)

ここが総ちゃんだったら問答無用で殴ってます(笑)
蹴り飛ばして別荘の窓から突き落とすことでしょう。うんうん。


えっ?!そんな所で・・・砂が気になりませんか?
それともレジャーシート敷く?(笑)それも笑えるよね💦

「牧野、待って?砂が入るからシート敷くね!」
「プルメリア柄のシートはやだ・・・」

「じゃあアニマル柄で・・・」


アニマル柄かいっ!!類君、動物好きなんかいっ!!(笑)・・・・・・失礼しました。

2019/09/12 (Thu) 11:32 | EDIT | REPLY |   
plumeria  
Re: タイトルなし

ビオラ様、こんにちは。

そうそう、丸判り(笑)
使用人って言ったのは・・・ふふふ、ご想像にお任せします(笑)

でも少量の香りだけで効果が出る薬って、ある意味ヤバいですよね💦
日本だったら違法薬物に入りそう・・・。

やはり類ママ、怖いですね・・・(笑)
もうママさんも遊んでるとしか思えません。
真剣に花沢家の事を考えていると言うより、息子に勝てるか・・・そこが重要なポイントだったりして。

この状態で結婚でもしたら、孫が出来るまで関わりそうで怖いわ~💦

2019/09/12 (Thu) 11:40 | EDIT | REPLY |   

Leave a reply