FC2ブログ

plumeria

plumeria

お昼前に買い物をするために歩いてお店まで行く。気になったので水牛車には乗らなかった。
天気が良すぎてクラクラする・・・気持ちが少し悪いけどこれは小さな私の希望だから我慢できた。

でも、どうしていいかわからなかった・・・ここに病院があるのかどうかも知らない。
不安な気持ちで買い物をしても、手に取るものが必要なものかどうかの判断すら上手く出来なかった。
嬉しいんだけど・・・その先の不安も大きかった。

ぼんやりと商品を見ていたら急に横に男の人が立った。

背が高くて、都会の人・・・僅かに香るそのフレグランス・・・もしかしてこれは?
ゆっくりと横を見て驚いたけど、その人はすぐに指を口に当てて声を出すな・・・のサインを出した。

だから、小さな声で話しかけた。


「西門さん・・・?」


「しっ・・・!牧野・・・そのまま俺の方を見るな。まっすぐ前見とけ・・・お前には花沢の監視がついてるからな。
絶対にこっち見るなよ?わかったな!」

監視?・・・この島に来てからずっと監視がついてたの?そんな人が近くにいたの?
西門さんは普段なら絶対に手に取らないだろう商品を持ったまま、私とすこし距離をあけて立っている。

「お前・・・今携帯持ってないだろう?今日の昼過ぎの船で石垣島まで来い。話がある・・・絶対来いよ」

そう小さな声で言って手に持った商品を棚に戻した・・・その棚には一枚のメモが置かれた。
西門さんは一度も私の顔を見ずにそのお店を出た。


確かによく見たら私のすぐ近くにこの島の人じゃない感じの男性がいて私の方を見ていた。

花沢の人?・・・類に会わせないように念を入れてるってこと?
西門さんのメモを商品と一緒に取って買い物を済ませた。


「石垣のコンチネンタルリゾートの最上階に来い」


西門さんの字でそう書いてあったメモを読んで、すぐにカバンにしまった。
こんな事をして花沢の人にバレないだろうか・・・もしバレたらどうなるんだろう。
でも、ここで一人きりだった私は知っている人に出会った嬉しさもあって石垣島に行くことにした。

お昼過ぎのフェリーの時間・・・やはりさっきの人は付いてきている。
10分しかかからないフェリーでは室内に入らず、その人を気にしながら青い海に白い波が立つのを見ていた。
西門さんがする話しはきっと類のことだ・・・何故ここがわかったのかしら。
類に何かが起きないように誰にも知らせずに来てるのに・・・もしかしたら類も知ってるの?

そんな事を考えていたらあっという間にフェリーは石垣島に着いた。
そしてタクシーで言われたホテルに向かう・・・もう1台がピッタリと後ろを付いてきた。

15分ぐらいで石垣のリゾートホテルに着いて、西門さんの指示どおり最上階に上がる。
さっきの人は一緒のエレベータには乗らなかった・・・でもこの一部始終を花沢に報告するのかと
思うとドキドキして怖かった・・・。

エレベーターのドアが開くと・・・眼の前に立っていたのをは西門さんだった!

いつからそこにいたのか、まるで私が上がってくるのがわかっていたのか・・・
すごい勢いで腕を掴まれて、すぐ近くの部屋に投げ込まれるように入れられた!


「きゃあっ・!・・はあっ・・・、びっくりした!・・・何なのよ?!西門さん!」

「付いてきてただろ?花沢のヤツが・・・心配すんな。この部屋は西門でとってねぇし、念のため
フロントにも口止めしてるから。・・・お前が俺と会ってるなんてバレねぇよ」

今までの緊張が一気にとけて、そして力が抜けてしまった・・・私はその場に座り込んだ。


「お前、こんな島で何やってんだよ!類がすっげぇ心配してたぞ?すごい思い詰めた顔して俺に連絡してきてさ。
まぁ・・・牧野も花沢から言われてしかたなかったんだろうけど・・・・・・お前、元気なのか?」

「元気じゃないけど、生きてるよ・・・なんとかね。西門さん、どうしてここがわかったの?誰にも話してないのに」

「類が捜索願いを俺に出してきたって言ったろ?仕方ないじゃん!親友の頼みはきいてやんないとさ。
ま、花沢の秘書がうちに出入りしてるから、メシの一回で情報とったんだよ!さすがだろ?」

ウインクしながら昔のように気障に笑うこの人に、さっきまでのドキドキが少し治まった・・・。
類が探してくれたんだ・・・やっぱりそんなに心配かけたんだよね。


「類から伝言頼まれたから伝えとくぞ。1年間・・・1年間だけ待ってくれって。
で、ついでにお前の顔も見てこいってしつこいんだよ、ホントは自分が行きたかっただろうけどな。
あいつ、いま親父さんに掴まってて身動き取れないもんだから」


西門さんは類の話しをしてくれた。

相手の人にも恋人がいて結婚はしたくないという事、その人の相手の人が独立するまで偽りの婚約者でいること
そして、彼女がその男性と家を出たら、自分も花沢を捨てるということ・・・。

「ねぇ。・・・西門さん。ホントにそんな事出来ると思う?類の気持ちは嘘じゃないと思うの・・・。
でも、家を出るなんて許されるの?類は一人息子だよ?」

「どうだろうな・・・やるのは簡単だと思うぜ?・・・ただその後の混乱は避けられない。類以外に後継者がいないからな。
そこで始まるのは後継者争い・・・身内でのお家騒動だな。それは経営を狂わす原因になる」

「花沢の大勢の社員を守るためだって・・・そう言われたの」

「でも、類に取っちゃお前1人の方が大事だろうよ」

そんなに上手くいくんだろうか。
そして、それはやってもいいことなんだろうか・・・私には全くわからなかった。

さっき走ったせいだろうか・・・少しまた気分が悪くなってきた・・・。


「ごめん・・・西門さん・・・ちょっと気分が・・・」

口を押さえてその場にうずくまった私を見て、西門さんはすぐに気が付いたみたいだった・・・



「牧野・・・!お前」


14950363770.jpeg
おおっ!射手座の時は総二郎!さすがだ!
関連記事
Posted by

Comments 2

There are no comments yet.
-  
管理人のみ閲覧できます

このコメントは管理人のみ閲覧できます

2017/06/01 (Thu) 00:58 | EDIT | REPLY |   
plumeria  
Re: タイトルなし

さとぴょん様、おはようございます🎵

密会…なるほど!
そういわれればそうかも。
いや、密会なんて素敵な響きだわ!
総二郎が手にした商品名も考えたけど、どうしてもギャグになっちゃうので書かなかったんでくよね。

トウモロコシの皮にメモを挟んだ…

笑えるでしょ?

私がメモをもらったら、一生の宝物にします!

今日もありがとうございました❤

2017/06/01 (Thu) 07:09 | EDIT | REPLY |   

Leave a reply