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plumeria

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「ほん・・・・・・っとに、大丈夫なのかよ!」
「申し訳ありません!もう大丈夫です!」

車の中で悶々とし過ぎて、逆にもう考えるの止めようって思った。

よく考えたらなんで私がここまで悩まなくちゃいけないのか、それすら疑問だし無意味。西門さんにお嫁さんが来たって、秘書の私には関係無いもん!
目出度くて忙しいかもしれないけど、その方が早く580万円貯められて、早く車の修理代金を返せるってもんよ!
むしろ私に八つ当たりする人が居なくなって大助かりだわ!

・・・ってことで、空港に着いたらこれから行くアメリカの事だけ考えようと、必死に気持ちを切り替えようとした。


ここで2人のお弟子さんとも合流して、西門さんはファーストクラスだから優先レーンに向かって、私達はビジネスクラスだからそっちに向かった。
やれやれ、顔を見たら変な想像しちゃうけど、見えないなら寝ればいい・・・そうしたらあっという間にアメリカに着いちゃうわよって思ったら13時間も掛かるって聞いて驚いた!

「今、驚くの?」って井上さんには笑われたけど、そのぐらい何も考えられなかったんだもの。


振り向いたらファーストクラスのカウンターに向かう西門さんの後ろ姿。
少しもこっちを振り向かない・・・これが「私達の関係」だもの。

落ち込むだけ・・・馬鹿だ。


「牧野さん、行くよー!俺達はこっちね~」
「あっ、はーい!」

上田さんに呼ばれてクルリと向きを変え、足を速めた。


「ビジネスクラスに乗った事ある?機内食が一気に豪華になるよ?」
「そうなんですか?飛行機そのものが2回目ぐらいですから、ビジネスクラスなんて乗った事ありませんよ~!」

「シートも広いからよく寝られると思うよ」
「はい、楽しみです!」


そこまで時間に余裕は無かったから手荷物検査を済ませたらすぐに出国審査、2人に案内されるままに飛行機に搭乗して、気が付いたら自分のシートの前。
井上さんと上田さんは隣同士の席だったけど、私の隣は空席だった。

初めての海外ってもっと感動すると思ったのになぁ・・・私の胸はそこまでドキドキしなかった。


そして時間が来て離陸。
東京の街が小さくなって私の視界から消えていった。

暫くしたら出てきた機内食はフレンチのフルコースだった。
前菜、メイン、デザート・・・テーブルにクロスまで敷かれ、陶器のお皿で一品ずつ料理が運ばれてくるなんて思っても無くて・・・でも煩く言う人がいないんだもん、気儘に自由に食べたら良いのよ。


うん・・・これを食べたら速効寝よう。13時間、絶対に起きるもんか!




**



<13時間後・アメリカ  ジョン・F・ケネディ国際空港>

そう思ったのに寝られなかった・・・。


機内食も確かに豪華で、久しぶりに完食した。
聞いた通りシートも広くてフラットタイプだったから横になったけど、飛行機の中だって言うんじゃなくて、やっぱり頭の中を顔が見えない女の人がグルグルと・・・それで寝られなくてほぼ起きた状態でアメリカの地に降り立ったのに、今度はここがお昼?!

身体も頭も深夜状態になってるのに~!


「馬鹿じゃねぇの?だから寝ろって言ったのに」

「牧野さん、爆睡するって言ってたのに~」
「そんなに揺れた?全然判んなかったけど」

「・・・・・・・・・すみません。寝ようと努力はしたんですけど・・・」


自分のスーツケース1つ引きずるのが精一杯。
2人のお弟子さんに殆どの荷物を持ってもらってヨロヨロしながら空港を出たら、見た事もない車が待っていた。堤さんが手配したって言う細長くてドデカい黒いリムジン。

これに乗って宿泊予定のホテルに向かうらしい。丁度会場もそこだから移動はないらしい・・・ってか、そんな事よりも今、眠くなって、乗った途端に男性3人の前で爆睡した。
「涎垂らすなっ!」って声も何度か聞いたけど、それすら夢の中で聞いた気がする・・・。


「おい!着いたぞ!」って西門さんの声で目を覚ましたら、そこはザ・アメリカ!って感じの大都会だった。




************************




今回の会場があるニューヨークのMホテルはニューヨーク市庁の目の前、ワン・ワールドトレードセンターのすぐ近くだ。
そこに着いて中に入ったら、牧野はまた呆然。
モダンなロビーの中央には屋上まで吹き抜けがあって、そこから来る光でシャンデリアが光るように配置されてるから、それを見上げて阿呆みたいにポカンと口を開けていた。

「みっともねぇから口と閉じろ!」って言うと慌てて元に戻ったが、車内で寝すぎたのか蹌踉けて上田に助けられていた。


「すごいですねぇ!あんな高いところまで吹き抜けですよぉ?!」
「屋上で夜景見ながらのディナーも出来るぞ。1回ぐらい頼んでやろうか?」

「えっ?ビアガーデンみたいなの?寒くないですか?」
「高級フレンチのフルコースだ。訓練してやるぞ」

「・・・・・・ううん、いいです」


こんな一流ホテルで日本みたいなビアガーデンはねぇだろ。何考えてるんだか。

そして俺はここの最上階にある西門の専用スィートに泊まるが、2人の弟子と牧野はそれぞれ別の部屋・・・だから俺より随分下の階でエレベーターを降りていった。



「・・・ここも久しぶりだな」

部屋に入ったら既に送っておいた荷物は部屋に届けられてて、俺はバサッと上着を脱いだらまずはベッドにダイブ!
飛行機でバッチリ寝ていたから頭はすっきりしていたけど、目を閉じて考えるのはこの最近の牧野の事だった。


一体何であんなに不抜けてんだ?
ドジなのは変わんねぇけど、以前は「やる気」ってものがあって必要以上に元気だったのに。

しかも俺との会話がすげぇ減った・・・何でだ?俺、何かやったっけ?


そんな事を考えていたが思い当たらず、どうにもすっきりしない。
だからって聞いても「何でもない」しか言わねぇし。全然何でもない顔じゃねぇのに・・・。

ってゴロンと寝返りを打ったら、ポケットのスマホが鳴った。


「・・・・・・・・・(こいつか)・・・何だよ、着いたの、見てたのかよ」
『あ?それが親友に向かって言う言葉か?』

「ホテルに着いた途端掛けて来んな!」
『馬鹿野郎!どこのホテルに泊まってるつもりだ?!・・・今晩飲むぞ』

「・・・・・・マジで?俺、明日はミーティングだけど」
『明日だろ?付き合え』


司・・・世の中お前中心で回ってねぇって。




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Comments 2

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2019/10/30 (Wed) 16:34 | EDIT | REPLY |   
plumeria  
Re: タイトルなし

まりぽん様、こんばんは。

コメントありがとうございます。

そうそう、こっちはコメディですよ(笑)
つくしちゃん、色々やらかしますのでお楽しみに♡

こっちは書いてて楽しいわぁ~(笑)
なんて両極端なんでしょう💦


ムフフ・・・司君。これまた上手く書けない私。

2019/10/30 (Wed) 23:15 | EDIT | REPLY |   

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