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「・・・なんだよ、どうしたんだ?」
「は?なっ、何にもないですよ?何処かおかしいですか?全然いつもと変わらないです、私!」

「・・・その狼狽えかたが既におかしくね?」
「狼狽えてないですって。いいじゃないですか、私の事なんて見なくても!」

「・・・・・・・・・」


エレベーターに乗ってから隣に立つ牧野に声を掛けたら万事この調子。
それの何処かいつもと変わらねぇんだ?それに全然俺の顔を見ようとしないんだけど。

もしかして昨日の夜の事をまだ気にしてんのか・・・?
でも朝もさっきも気にしてなかったように見えたけど・・・なんて、牧野が挙動不審なもんだから気になって仕方ない。落ち込んでたかと思ったら酒飲んで甘えて、今度は仕事に気合い入れたのかと思ったら真っ赤になってオドオドし始めるし。

なんなんだ?こいつ、やっぱり何か悩んでるのか?


7階に着いたら牧野が一目散に降りて、井上も上田も置いて自分の部屋にダッシュ・・・それに3人で唖然とした。



「なんだ、ありゃ!」

「さぁ・・・昨日からどうしたんでしょうか?」
「若宗匠の方がご存じなのでは?喧嘩してます?」

「ガキじゃあるまいし、業務に喧嘩ってあるのかよ!」
「「申し訳ありません・・・」」

喧嘩・・・俺、何かあいつを怒らしてんのか?
いや、そもそも俺の方が怒られるってあるのか?・・・全然、判んねぇっ!!



昼になったから何処かに飯でも食いに行こうと牧野に電話をしたけど出ない。
仕方なく井上に掛けたら・・・

『あっ!すみません、上田とすぐ近くのレストランでもう食ってます!』
「・・・そっか。牧野もか?」

『いえ、牧野さんの部屋をノックしたんですが返事がなかったので誘ってないんです。昨日の事を気にしてるのかと思って』
「じゃあ牧野は部屋に居るのか?」

『居ると思いますよ?私達が出掛ける時、物音がしていましたから。それに牧野さんは英語が話せないから1人で出掛けるとは思えないんですが・・・』

「だよな・・・」


それなら日本語でルームサービス?
気になって牧野の部屋に行き・・・辺りを見回して誰も居ないことを確認した後でドアに耳を当ててみた。
そうしたらやっぱり物音が聞こえる。部屋に居ることを確信してノックした。


コンコンコン!

「おい!部屋に居ることは判ってるぞ!どうしたんだ?飯はどうするんだ?」

そう言ったらドアに少し反応があった。牧野はドアの近くに居る・・・そう思ったから返事を待った。


『お・・・お腹が痛いのでお昼は寝ときます・・・』
「は?さっきは走ったじゃねぇか!」

『あの後痛くなりました。西門さん、1人で食べに行って下さい』
「ホントに食わねぇのか?午後からも仕事があるぞ!」

『・・・すみません、私はここでお土産の準備を・・・』

ムカッ・・・💢絶対に嘘だろうがっ!

「あぁ、判ったよ!勝手にしろ!腹減っても知らねぇからな!」


せっかく美味い店を予約してたのに!

腹が立ってその予約をキャンセルして、ホテルの展望レストランに1人で向かった。
そうしたらそこにはこのイベントの関係者ばっかり・・・みんなワイワイ賑やかにランチタイムを楽しんでいた。それなのに何で俺がたった1人でデカいテーブルにいるんだ?!

すげぇ可哀想じゃね?!


「あれ?総二郎君、1人なのかい?まさか喧嘩したの?」
「まぁ、可哀想~!ご一緒します?」

「・・・お誘いは有り難いが、明日のために精神統一したくて1人にしてもらっているのでご心配なく!」


・・・くそっ!!なんでこうなるんだ!💢




************************




西門さんが部屋まで来てくれたけど、顔を見るのが何となく辛い・・・と言うか、絶対に変な態度とるって判っていたからドアを開けることが出来なかった。
そうしたら聞こえて来た怒鳴り声・・・

「あぁ、判ったよ!勝手にしろ!腹減っても知らねぇからな!」

それにビクッとして肩を竦めてしまったけど、それでもドアノブに掛けた手は動かなかった。

暫くしてドアを開けたらもう居ない・・・怒って1人で食べに行ったんだって思ったら、喉の奥が凄く痛くなった。


でも、お腹は正直。
こんなに苦しいのに何故食欲はあるのか・・・・・・我ながら情けなかった。

英語が話せないから1人でなんて外に出られないけど、何か買うぐらいなら出来るかもしれない。ここに来るまでに上田さんに両替してもらったお金を持ってコソコソと部屋を出た。
そしてフロントに言ったら、通じそうにもない英語で必死に覚えた文章を・・・

「Is there any staff members who can do Japanese?」
(日本語が出来るスタッフはいらっしゃいますか?)

そうしたらニコニコ笑って、その美人の外人さんが日本語を話してくれた!


「ワタシニワカルコトデシタラオコタエイタシマス。ドウゾ、オハナシクダサイ」
「は、はい!この辺でレストランじゃなくて・・・ハンバーガーとか買える場所ありますか?」

「ソレデシタラ、ホテルヲデテヒダリガワニスコシイケバ、コウエンガアリマス。ソコダト、ハンバーガーショップガアルトオモイマス」
「オー!THANK YOU!」

「ドウイタシマシテ。オキヲツケテイッテラッシャイマセ」


外国に行ってもなんとかなるものなのね~♪


でも、それは「日系の高級ホテルのフロントだったから」だとハンバーガーショップまで行ってから思い知った。
確かに公園があって、そこにハンバーガーを売りに来ている車があったけど、ここでは会話にもならない。写真を指さしてるのに、何かを怒ったように言うから返事も出来なくて泣きそうだった。

今食べなきゃ夕方まで持たないのに~!

ハンバーガーショップのおじさんは私の事を無視して他のお客さんに売っちゃうし、お腹は鳴っちゃうし。
それを外人さん達が面白そうに見ていくけど助けてくれない・・・いや、正確に言えば話し掛けてくれた人はいたけど私が聞き取れない。
だから何人かの人が呆れたように帰って行った。

マズい・・・夕方だって食べられるかどうか判らないのに。


そうしたらフッと私の回りが暗くなって、誰かが横に来てジッと私を見下ろしてた。

うわ・・・何処の国の人だろう。凄く綺麗な・・・男の人?
茶髪が日に透けて金色に光ってるし、逆光なのに色素が薄いと判る瞳・・・その人が私の横にピッタリとくっついていた。


「・・・Why・・・じゃないwhat?」
「あんた、何が食べたいの」

「えっ?日本語喋れるんですか?」
「ん、日本人だから。頼めないんでしょ?」

「そうなんです!これって言ってるのにおじさんが・・・」

そう言ってメニューの中を指さしたら・・・

「それはセットメニューだからハンバーガーの他に組み合わせるものを聞いてたんじゃない?何がいいの?」
「・・・組み合わせ?」

「ほら、下に書いてある。この中から選んだらいいんだって」
「いえ!単品でいいので2個食べたいの」

「・・・ぷっ!じゃあこっちの中から選んで?」
「そうなんだ!判りました。じゃあ・・・これとこれ!」

親切な彼がメニューの見方を教えてくれて、ついでに綺麗な英語でおじさんに注文してくれた。そして自分もそこで珈琲を買ったみたいでおじさんにお金を払ってた。
そのスマートな動きに感動して暫し放心状態・・・珈琲を受け取ったら「じゃあね、気を付けて」って去って行った。


ヤバい・・・超格好いいーーっ!!


そして私の手元に来たのは美味しそうなハンバーガー2個と、何故かポテトとジュース。
それは頼んでないってアピールしたら、遠離って行く彼を指さしていた。

まさか・・・あの人が買ってくれたのかしら。


ヤバいっ!!超ラッキーーっ!!





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Comments 4

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2019/11/05 (Tue) 12:14 | EDIT | REPLY |   
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2019/11/05 (Tue) 13:03 | EDIT | REPLY |   
plumeria  
Re: タイトルなし

パール様、こんばんは。

コメントありがとうございます。

あっはは!まさかの類君(笑)驚いた?
類君にしちゃ奢るのがハンバーガーとポテトとジュースだけど(笑)

そして格好良く珈琲持って去って行くの♡素敵でしょ?

この人、何しに来たんでしょうかね?
ただの通りすがりだったら吃驚だよね(笑)

まぁ、そんなわけ無いか!もう少し待っててね~!

あっ、そうそう、総ちゃんのお話だった💦

2019/11/05 (Tue) 22:07 | EDIT | REPLY |   
plumeria  
Re: タイトルなし

ビオラ様、こんばんは!

コメントありがとうございます。

あはは!そんな言い方💦動物園じゃないんですから(笑)
でも正解かもしれません・・・これで「優しいお兄さん」はインプットされましたから。

問題は、類君が小銭を持っていたのか?って所ですが、突っ込まれなくて良かった♡
だって持って無さそうじゃないですか?(笑)

私の中では小銭はあきら君です。意味は無いけど(笑)

2019/11/05 (Tue) 22:10 | EDIT | REPLY |   

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