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デモンストレーションが総て終了して後片付けに入ったのは午後7時。
あれだけ頑張って作った巾着袋も全部無くなり、最後の方は足りなくて牧野が何度も謝るシーンまで見ることが出来た。そのせいで後から航空便で送ることになり上田と井上が住所なんて聞き出す羽目になり大慌て。

いや、「もうひとつどうぞ」なんて色んな奴等に配るからだろ?


でも、その顔は超満足しててニコニコ・・・それならいいか、と俺も自分が使った道具類を片付けていた。
その時に見えたのは東川の2人がコソコソ仕舞ってる風呂敷・・・くくっ、全部渡せなかったんだと思うと大声で「ざまあみろ!」と言いたかったが、鼻先で笑うに留めてやった。

そうしたら、もうイベントが終わったというのにうちのブースにやってきた金髪のおばさん・・・真っ直ぐに牧野の所に向かったから、井上に片付けを言いつけて俺もそこに行った。

まさか、牧野にクレーム?また何をやらかしたんだっ・・・と、思ったらおばさんはすげぇ笑顔だった。


牧野の手を握ってブンブン振って、それに押されて牧野の方が蹌踉けそうになったから慌てて肩を支えた!

「あっ、若宗匠・・・!すみません!」
「一体どうした?こちらの方は?」

「いえ、それが全然判らなくて!いきなりTHANK YOU!って言われて握手をされまして・・・」


『大変失礼しました。西門流の西門総二郎と申します。彼女は英語がまだよく聞き取れないので私が代わりにお聞きします。何かございましたか?』

『ごめんなさいね、もう終わったのに押し掛けて!だってとても嬉しかったの。あんなに可愛いものを私の分まで主人に渡してくれたんでしょう?仕事で顔を出せなかったんだけど、どうしてもお礼を言いたくて!』

『は?可愛いもの・・・あぁ、あの巾着袋ですか?あれは彼女の手作りなのですよ。お気に召されたのでしたら私共も嬉しゅうございます』

『まぁ!この人が作って下さったの?素晴らしいわ~、今度日本に行ったら是非、西門でお茶会をしたいわねぇ!申し遅れました、私はこう言う者ですわ』



俺に差し出された名刺・・・それを見たら、世界的に有名なIT企業、バトラー社の社長夫人?ってことは、あの太ったおっさんがバトラー社長?!
道明寺も吃驚の企業じゃね?!そんなところの社長夫人が単価200円の巾着袋に・・・・・・感動したのか?

マジで?


『いつもいただくのは確かに日本を感じるものですけれど、毎回同じでしょ?私も和柄の美しさに惹かれて色々と持っていますけど、こんなに温かみを感じるお土産は初めてでしたの。それにリバーシブルなんて可愛いわ~!
何より私が来られないって言ったら、躊躇いなく1つ下さったって聞いてねぇ・・・その優しさに感動したんですの』

『そうでしたか。時々日本にいらっしゃるのですか?』

『そんなに頻繁には行かないかれど、ちょうど来年の春には行きますの。桜が綺麗な時期だと聞いて、今からウキウキですわ』

『それではどうぞ桜の茶会にお越し下さいませ。お待ちしていますよ』

『是非そうしたいわ。こちらからも何人かお仲間を連れて行きますの。またご連絡させていただきますわ』

『で、では・・・宜しければ私の方に・・・(ってマジか!!)』



俺でさえビビる企業の社長夫人に自分の名刺を渡して、おばさん・・・もとい社長夫人はご機嫌で帰って行った。


こりゃ親父もお袋もひっくり返るな・・・。
それにしても、こいつが考えた巾着袋がそんなにウケるとは・・・世の中、どーなってんだ?




******************




その日、全部の片付けが終わったのは午後8時。
それから井上さんと上田さんは2人で食事に行ってしまった。

私も誘われたけど、あの日の事があるから・・・やっぱり行けなかった。
今日はヤケ酒の要因はなかったけど、とうとう明日は最後のパーティー・・・いよいよのご対面と思うと、そんな気にならなかった。

だから今日も1人で部屋の中。
疲れすぎて食欲もないから早く寝ようかな、なんて考えていたら部屋をノックされた。


・・・・・・・・・この状況でノックするのは彼しかいないんだけど。


居留守・・・はダメか?って固まってたら、今度はドンドンドン!「開けろ!」って叫び声に変わった!
もうっ~、そんな事したら回りに迷惑なのにっ・・・!

はいはい、と急いでドアを開けたらスーツ姿の西門さんが立ってた。
その手に大きな紙袋持って。


「・・・どうしたんですか?そんな格好してどっかに行くんですか?」
「飯、連れてってやる。だからこれに着替えろ。どうせドレスなんて持って来てねぇだろ?」

「は?いや、いいです!(そこで紹介するつもりじゃないでしょうね?)」
「いいからさっさと支度しろ。業務命令だ」

「えっ!ここまで来てそれ言うんですか?」
「そうだ。入るぞ」

「ああっ!ちょっとっ!」


私の部屋に入ったら、ベッドの上にバサッと袋の中のドレスを出した。
凄く綺麗なクリーム色のドレス・・・それに肌寒い季節だからハーフコートまで・・・。
それを見て呆然としてたら、私のベッドにコロンと寝転んで「準備が出来たら起こせ」・・・彼氏じゃないんだから、そんなところで寝ないでよ!って言おうとしたら、その前の夜に一緒に寝たベッドだった。


「でも、本当にお腹空いてないんで・・・ぐ~きゅるるるるるる・・・

「・・・何処がだよ!いいから着替えろ。特別着飾らなくてもいい店にしてるから」
「でも、あの・・・誰と?」

「は?お前だろ。この状態で他に誰が来るんだよ」


「・・・(あ~、そう言う事か。秘書の労をねぎらうって事で彼女に了解得てるのね?)・・・判りました」


それならって事でドレスを手に取り奥の部屋に向かった。
そこで着替えてお化粧も直して、髪は結い上げたのを解いたばかりでクリンクリンだったから、それを利用してポニーテールに纏めた。そうしたらちょうど可愛く丸まった♡

口紅が和装用で赤かったからピンクに直して、アイメイクも濃かったから少し落とした。うん、いい感じ?
アクセサリーなんて持って無いから淋しかったけど、ドレスが可愛かったから気分は少し浮上♡

そして西門さんの前に行って「支度できました」って言ったら、ムクッと起き上がって・・・今度は驚いた顔をされた。


あれ?何処か変だった?






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2019/11/14 (Thu) 15:53 | EDIT | REPLY |   
plumeria  
Re: タイトルなし

まりぽん様、こんばんは。

コメントありがとうございます。

こんなつくしちゃんを書くのはホッコリしますね~♡
少しドジなところが可愛くて良いんですよね♡

なんたってF4が完璧(?)ですから。


うふふ、さてどんなディナーになりますやら?
プルも必ず書いてしまうドレスアップシーンです!これがないと淋しいんですよね~♡

2019/11/14 (Thu) 23:42 | EDIT | REPLY |   

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