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それから数日後・・・その日も私は西門家の一室で目を覚ました。

勿論隣には総二郎がいる。
家元夫妻から言われたようにこの部屋の隣には「私の部屋」が作られてるけど、そこで寝たことはこれまで1度も無い。今日も彼の腕の中にがっしり捕まえられていた。
だから目を覚ましてもすぐには動けない・・・だって、目の前にある寝顔を見ていたいから・・・。


男にしては綺麗な肌で睫だって長い・・・それに何と言っても唇の形が綺麗。
この唇がいつも私を、って考えたら身体中から汗が出そうなぐらい恥ずかしい!でも、少しだけ触れてみたくて指を伸ばしてしまう。

触れそうなところまで行ったらいつもそこで止まるんだけど・・・。




アメリカから帰ってきた日はどうしても荷物があるからってアパートに帰った。
そうしたら総二郎まで「防犯だ」って都合のいい理由を付けて泊まると言いだし、慌てて買い物に行ってご飯を作って、狭いお風呂で・・・2人でシャワーを浴びた。
狭すぎてダメだって言うのに聞かなくて、その狭い中で総二郎が襲いかかって来たから大変!

声を出したらアパート中に響きそうだから我慢しなくちゃだったし、でも我慢出来なくて何回か叫んじゃったし。その後もご飯を食べて数時間後には小さなベッドの中だった。
壁には当たるし落ちそうになるし、ベッドの軋みはアメリカのホテルとは比べものにならない。

それなのに容赦ない総二郎の攻めが来て、私は何度も意識がなくなった。


でも『お前を守りたい』・・・そう言ってくれた彼の言葉が嬉しくて、少し強引に抱いてくる総二郎に「大好き」って言葉を言い続けたっけ・・・。
その度に『大好きじゃなくて愛してるだろ?』なんて怪しく笑って甘いキスをしてくれる・・・これが『恋』なんだって、彼の熱を受け止めながら思った。


その次の日はアメリカ出張の代休ってことで総二郎も私もお休みだった。
だから朝イチに大家さんの所に行ってアパートの解約を申し入れた。
その後は西門から数人のお弟子さんが来て、引っ越し業者もトラックでやってきて、小さなアパートの中の荷物を全部段ボールに詰めて持って行ってしまった。

その素早いこと!私の指示なんて何1つ聞かずに、あっという間に私の部屋はガランとしてゴミ1つなかった・・・。
総二郎は「これでもうお前に帰る場所はねぇな!」って嬉しそう。それを見たらもう笑うしかなかった。


アパートの鍵を大家さんに返したら、今まで住んでいた部屋を振り返る。
カーテンすら無くなった窓に向かって「お世話になりました」って頭を下げたら、「つくし、何してんだ、行くぞー!」って総二郎の声が駐車場に行く曲がり角から聞こえた。

「はーい!待って~!」
「・・・お前、待ってが好きだな。昨日だって・・・」

「あああーーっ!その話はしないで!もうっ、恥ずかしいじゃん!」
「なんで?お前が叫ぶんじゃねぇか」

「総二郎のせいでしょうがっ!」



買い物するか?なんて言われたけど欲しいものなんてなかった。
それじゃあって連れて行ってくれたのは都心から離れた場所にある公園・・・私がデートしたいって言ったからなのか、そこに車を停めて散歩した。


大きな池があって、そのすぐ横の道を並んで歩く。
そうしたら前から来た人が決まってすれ違った後で振り向いて「格好いい!」って言うのが聞こえる。それが不安になってチラッと見れば「あれは彼女じゃないよね?」・・・だって。

そんな事を言われても仕方ないほど隣は確かにイケメン・・・だから小さく溜め息をついたら、そこで手を差し出された。


「・・・・・・え?迷子とかならないよ?」
「ばーか!そんなんじゃねぇよ。仕事以外はお前専属の男だからな。だからこの手はお前のものだ」

「・・・うわ、よくそんな事平気な顔して言えるよね?」
「嬉しいだろ?ほら、来い・・・つくし」


初めての「恋人繋ぎ」で私の心臓はバクバク・・・もう、この人とはそう言うコトだってしちゃったのに、それでもこの指から伝わる熱には胸が高鳴る。
少しだけ強く握ってくるから、汗をかかないだろうかって心配で、少し隙間を作ろうとしても総二郎の力は緩まなかった。


その後はベンチに座って、ただボーッとして空を眺めていた。
「こんなので満足なのか?」って聞く彼に「うん!すごくホッとする・・・」そう言うとクスクス笑ってたっけ。

足元には枯れ葉が舞うのに私の心はすごく暖かかった。



夕方になったら西門家に帰宅・・・それはそれで緊張した。
事務長もニコニコしてるし、堤さんは普通だけど志乃さんも苦笑い・・・巾着袋制作室の仲間とすれ違っても「お帰りなさい、牧野さん!」って言われるだけで照れまくった。

そして始まったのは忘れかけていた和食マナー講座を兼ねた夕食で、それは家元達とは別の部屋だった。


「あの時に教えたのにもう忘れたのかっ!」
「だってぇ!もう何ヶ月前よ?忘れるわよ~!」

「これからは毎日教えてやる。いつそんな席に出るか判んねぇからな」
「うそっ!そんなの美味しく食べられないじゃん!」

「そう言ってるといつまで経っても食うだけで覚えねぇだろうが!」
「・・・確かにね」

そう言いながら総二郎が箸でお肉をつまんで目の前に持って来る。
だから池の鯉みたいに大きな口でパクン!と食べて、2人で大笑いした。



帰国して2日目の朝、秘書控え室で私が書いてるのは出張中の報告書・・・何処まで正直に書くべきか悩んでいたら、堤さんがいつもの如く冷静にアドバイスしてくれた。


「仕事をしたように書いたらいいのです。あくまでもきちんと仕事をしたという風に」

「・・・仕事はしたんですが、その夕食とか、よ・・・夜に出掛けたことは・・・」
「仕事では無いので書かなくて結構です。総二郎様と夕食に行ったのならその店の名前ぐらいでいいですよ。その後の行動はこちらには関係ないので」

「その後のっ・・・!いえ、何にもありませんよ?!自分の部屋で寝ましたから!」
「誰もそんな事は聞いていません」

「・・・ですよね~」


その後の「行動」をその後の「行為」のように受け止めた自分が馬鹿だった。





「・・・・・・ん?」

「・・・あっ、起こしちゃった?」
「つくし・・・おはよ」

「おはよう、総二郎」

慌てて唇に伸ばした手を引っ込めたけど遅かった。
その手は起きたばかりの彼氏に捕まり、そして引き寄せられてお決まりのキス・・・・・・もうすっかりこのパターンにも慣れちゃった。

願わくばこの後、この悪戯な手が余計なことをしませんように・・・って思った途端に伸びてくる!


「何してんの、朝っぱらから!それに、どっ、どうにか出来ないの、これっ!」
「・・・何でだよ・・・彼氏が元気で何処が悪い」

「だってっ・・・やだ!もうっ、くっつけないでよっ!」
「・・・コイツはお前が大好きなんだってよ?お前もだろ?」

「・・・・・・!!!」



こう言うのを世間では「ラブラブ」と言うのだろうか・・・?





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2019/12/05 (Thu) 12:51 | EDIT | REPLY |   
plumeria  
Re: タイトルなし

生粋娘様、こんばんは。

コメントありがとうございます。

えっ!両方穿くんですか?
でも溶けちゃうから穿いたらなくなりますよ?(笑)

額に入れて飾っといて下さい♡抹茶色♡

そしてこの総ちゃん・・・誰か暴走を止めて下さい。
いやいや、そんなにエロい表現じゃないしっ💦このぐらいは・・・ねぇ?

だって総ちゃんだもん♡

2019/12/05 (Thu) 21:00 | EDIT | REPLY |   

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