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plumeria

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久しぶりの茶道教室・・・今日もおば様達の目的がお茶なのか総二郎なのか判らないほどだった。

相変わらずお作法よりも総二郎の仕草をガン見。
これがお嬢様だったらムカつくところだけど、彼の許容範囲外のおば様達だからヤキモチの対象にもならない・・・とは思うけど、自然と流し目する総二郎を末席から睨んでしまった。

そうしたら私を見てビクッとする。

ビクビクするぐらいならしなきゃいいのよ・・・恋人になった途端に強気な私。
フン!とそっぽを向いたら、お稽古が終わって誰も居なくなった時に「馬鹿じゃね?」って笑いながらほっぺにキスして、頭をポンポンとされた。


「・・・・・・・・・」
「どうした?膨れっ面も可愛いって知ってたか?」

「頭ポンポンって・・・子供じゃないもん!」
「あぁ、そうか!じゃあ大人式で」

「ひゃあっ!!」


茶道教室の講師控え室なのに、そこで思いっきり抱き締められて今度はディープキス・・・!!
一瞬驚いたけど、すぐに私も背伸びをしてそれに応えた。



次に向かったのは都内の大きな総合病院だった。
入院しているのは極初期の腫瘍が見付かって手術をした後援会長さん。その人のお見舞いのために途中で会長さんの好きな和菓子とお花を買って、この時総二郎はカジュアルなスーツに着替えていた。


「今から会う堂本会長は気難しい爺さんだから気を付けろよ?すぐに揚げ足取るような偏屈爺だから」
「そうなの?でも総二郎の相手として認められる為には、その人のお許しみたいなものがいるんでしょ?」

「・・・まぁな。西門家がいいなら問題ねぇと思うのに、そういう部分が古臭いんだよ。
それもこれも偏屈爺が五月蠅いからだ。しかもその爺さん、昔っから兄貴でも孝三郎でもなく、俺をターゲットにして遊んでんだ。マジ、ムカつく・・・!」
「ふぅ~~ん。そんな人でもお見舞いはしなきゃいけないのね?」

「来なかったら夢の中で100年先まで文句言いに来そうだからな・・・」
「プッ!そりゃ困ったお爺ちゃんだね」

「成宮雪乃を気に入ってるジジイだ」
「・・・・・・・・・」


居たわね・・・そう言う名前のお嬢様が。
総二郎が雪乃さんの名前を出した途端にげっそり・・・その時に美人看護師がすれ違い様に総二郎にウィンクしたら、彼が「おぉ!ここだったのか?」だって!

聞けば昼間は看護師、夜は銀座と言うお姉さん・・・歩きながら思いっきり腰を抓ってやった!💢


「ってーな!・・・言っただろ?今はもう遊んでねぇって!」
「そうやってウィンクしてくるお姉さんがあちこちに居るなんて!サイッッッッッテーだよね!総二郎って!」

「仕方ねぇじゃん。黙ってても言い寄ってくるんだから。それがたまたま看護師だったって話だ」
「ふぅ~~~~ん」

「・・・なんだよ、ここでも大人式で抱き締めてやろうか?それで許すか?」
「ばっ、馬鹿言ってんじゃないわよっ!行くわよ!」


恋をするとこうも疲れるのか・・・ラブラブとはイライラするものなのか?

それとも私が特別なのかしら。
彼氏が「西門総二郎」だから?




************************




つくしには軽めに説明したけど、今から会いに行く堂本のクソ爺は実に底意地の悪いヤツだ。
あんなのが後援会長ってのが気に入らねぇけど仕方ない。今日ここで紹介しなくてもいいけど、つくしの存在をアピールするにはち丁度いいだろう・・・そう思って病室まで一緒に行く事にした。


成宮家とも仲がいいし、自分に女の孫がいないからって雪乃を可愛がってる。

当然のように雪乃と俺が結婚すると思い込み、俺はそれを無視し続けてるからって腹を立てるような子供染みた爺さんだ。
俺が秘書とは言え女を同伴して姿を見せるのは初めてだから腰抜かすかもしれねぇな・・・と、その時の顔を想像しながら消毒液の匂いがする廊下を歩いてた。

だから隣のつくしがニコニコしてても俺はすげぇ気が重かった。


どう説明するか・・・説明無しで普通に仲がいい事だけアピールするか?
って、つくしにそんな演技が出来るのか・・・それには期待出来ねぇし、なんて考えていたら東北支部の支部長から電話が入った。


「つくし、悪いけどこの辺で待っててくれ。電話が入った」
「誰から?」

「東北支部の町田支部長。流石に無視できないから静かなところで話してくる。勝手にウロウロすんなよ?」
「はーい。じゃあこの向こうの談話室で待ってるね!」

「あぁ、そうしてくれ」




*************************




「よいしょっと!」

談話室に入って1番窓際の席に行き、そこに座ってひと呼吸・・・仕事としての外出は久しぶりだったから少しだけ疲れた。

でも気分はと言えば悪くない。
以前よりも総二郎の仕事を覚えようと思ってるからやる気にもなってるし、仕事とは言え2人だからデート感もある・・・いや、そんな事言ってちゃダメだって判ってるけど。

総二郎にはヤキモチっぽく言うけど、本当は「これが私の彼氏だよ」なんて言いたくてウズウズしてる。この人に似合うようにならなくちゃ、って自然と自分にも緊張感が生まれる。
これから会う後援会長さんにも、好印象残さなきゃ!って、化粧ポーチを出して鏡でセルフチェックしていた。


「ゴホッ!ゴホ、ゴホッ!!」
「・・・・・・?!」

「ゴホッ!!うぅっ・・・!」
「お爺ちゃん?!」

鏡を覗き込んでたら、私の後ろの席に居たお爺さんが急に咳き込んで机に伏せた!
慌ててポーチも鏡も放り投げてお爺ちゃんの背中を摩ったら、テーブルの上には大福餅・・・もしかしたら喉に詰まったのかも?と急いで談話室にあったポットのお湯をコップに入れてきた!

でも、このままだと熱いから自販機で水を買い、それを足してぬるま湯にした。


「はい!お爺ちゃん、これ飲んで?熱くないし冷たくもないから大丈夫よ。飲める?」
「ゴホッ!あり・・・ゴホっ!」

「何も言わなくていいから先に飲んで?はい、持てる?」
「はぁはぁ・・・ゴホッ!んっ・・・・・・はぁ~、やれやれ」

「飲めた?どう?落ち着いた?」
「あぁ~~、驚いたわい。ありがとう、お嬢さん」


水を飲んで胸をトントンしたら詰まってたものが通ったのか、ニコッと笑って顔を上げた。
シワシワの顔なのにそれをもっとクシャっとさせて、愛矯ある顔は「七福神の中にいるお爺ちゃん(名前忘れた)」みたいだった。


「いえいえ、いいのよ~!でも、こんな美味しそうなもので喉詰まらせちゃダメじゃない。今度からゆっくり食べなきゃだよ?」
「ははは、実は看護師に止められておるんでな。病室じゃ食べられないからここでコソッと・・・な」

「うわっ!もっとダメじゃん!それって病気の治療のために止められてるんでしょ?それなのに隠れて食べてたの?」
「いや、もう治ったのに病院が五月蠅くてな・・・はは、大丈夫じゃよ」

「お部屋何処なの?連れて行ってあげようか?立てる?」
「足腰は弱っておらんよ?よいしょっ・・・いたたたた!」

「ああっ、立てないじゃん!ここまでどうやって来たの?」
「・・・食いたかったから根性で来たんじゃよ」


そんな根性があるなら治療に使えばいいのに・・・って思ったけど憎めない笑顔。
放っておけないからこのお爺ちゃんの病室まで付いて行くことにした。


『勝手にウロウロすんなよ?』、そう言われたばかりだったけど・・・。





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