FC2ブログ

plumeria

plumeria

身体が重い・・・・・・つくしがそれを感じて目を覚ましたのは月曜日の午前7時。
いつも鳴るはずのスマホのアラームも聞こえず、布団の感触が全然違う。

でもそれは極上の寝心地でふんわりと温かい・・・しかも優しい香りに包まれている。


それよりも自分の身体に巻き付くようにしている温かい身体・・・そこに目をやると天使のような寝顔の類が居た。
サラサラの髪が顔半分を隠し、形のいい唇がほんの少しだけ開いている。そして小さな寝息が聞こえる・・・。


「あっ、そうだった・・・!」


つくしは昨日の事を思い出して、身体の熱が一気に上がった。

この寝起きはつくしにとっても初めてだった。
仙道はつくしの部屋で朝を迎えた事はない。つくしも仙道の家に泊まった事はない・・・何故か理由を付けてアパートに戻っていたからだ。それを引き止められた事もない。
尚更旅行など考えられなかったが仙道から誘われたこともなかった。

それを考えてもあの男が本心から自分を愛してくれていたとは思えない・・・それは自分も同じ、だから責める気持ちなどは無かった。
寧ろこの目覚めの初めてが類であったことが嬉しい・・・でも、次の瞬間には身体がビクッとした。


見なくても判るのは2人とも裸だという事・・・類の男性の部分が自分に触れているのに気が付くと、どうしていいのか判らなくてモゾモゾと身体を小刻みに動かした。

そうしたら類への刺激になるのは判っているが、このままだと自分も身体が疼き始める。
ダメだと思うほどに下腹には熱が籠もり、動かしてはいけないと思うと足が勝手に類の足の間を擦るように動く・・・それに気が付いた類が薄ら目を開けた。


「・・・牧野、くすぐったい・・・やめてよ」
「そっ、そんな・・・だって抱きついてるから・・・」

「・・・・・・そうなの?」
「そっ、そのせいだよ!ごめん、少し緩めて?」

「嫌だ」
「・・・・・・えっ?!」


だたでさえ隙間なんて無かったのに、目を覚ましたらいきなり正面から抱きつかれてキス・・・しかも類の生暖かい舌がヌルッとつくしの口内に押し入って来た。
慌てて腕に力を入れて引き離そうとするが力で敵うはずもない。強く抱き締められる腕と塞がれた唇で窒息するかと思ったほどだ。

「ーーーっんっ!!ぷはっ・・・!もうっ、花沢類ったら!」
「あっ、花沢付けた。ダメだって言ったのに」

「・・・ご、ごめん!癖になってるから・・・」


たったそれだけで拗ねたようにベッドに俯せ、枕を抱き締める類をつくしは呆れて見ていた。
まさかこの人にこんな子供っぽいところがあるなんて・・・でも、それも可愛らしいと跳ねてる後ろ髪を手櫛で梳かすと、今度は「くすぐったい!」と笑い出す。
そして身体を起こしたら、もう1度・・・今度は静かなキスをした。


「おはよ・・・牧野」
「お、おはよ・・・る・・・類」

「くすっ、ありがと」


その微笑みは反則だ・・・・・・つくしは真っ赤になってシーツで顔を隠した。




取り敢えずバスローブを羽織って顔を洗い、ルームサービスで朝食を用意。
その格好のまま向かい合って食事をし、時計を見たら8時・・・支度をして大学に行くにはギリギリの時間になっていた。
類は兎も角つくしは特待生だから欠課は命取り。だから慌てて昨日の服を着ようとするのを類が止めた。


「そんなに汚れてないし、昨日の夕方に着ただけだから大丈夫だよ」
「もうすぐ来るから少し待ってな。ごめん、その服、俺が皺クチャにしたようなもんだから」

「あぁ、少しだけね。気にしないよ?」
「俺が気になるから」


そう言った時にドアをノックされ、類がドアを開けて何かを受け取った。
戻って来た彼が手に持っているのは新しい服・・・しかも類のものとつくしのもの、両方用意されていた。

つくしの服は上品なクリームイエローのトップスに紺色のミニフレア、それに白の薄いカーディガン。類は生成色のトップスに黒のジーンズ・・・派手では無い組み合わせだけど手触りが自分の選ぶものとは全然違う。
おそらく何処かのブランドだろうとタグを見れば・・・その通りだった。


いつの間に取り寄せたのか・・・しかもそれが可能であるところは司と同じなのだと瞬間つくしは思った。
違うのは類が自分に寄り添ってくれること・・・勿論それが1番なのだが、つくしには目の前の服が少しだけ悲しく見えた。

そういう家なのだと・・・思い知るから。


「・・・ごめん、気を悪くした?」
「ううん、そうじゃないよ?あははっ、私が急にこんなブランドの服を着ていったら皆が驚くと思ってさ」

「それ、隠さなかったら大丈夫だろ?」
「・・・・・・え?」


類から渡された服を握り締めながらつくしが振り向いたら、珈琲を口に運びながらいつもの飄々とした顔でそう言われた。
隠さなかったら・・・それは恋人になったことを大学で知られてもいいと言う意味だろうか。つくしは唖然として類を見つめたが、彼の目には迷いは感じられなかった。
これまでいつもフイッと逸らされることが多かった目・・・それを真っ直ぐつくしに向けていた。

珈琲カップをテーブルに戻すと、類も徐にバスローブを脱ぎ捨て持って来させた服に着替えた。
その動きをまだ呆然と見て居るつくしに「ホントに遅刻するよ?」と声を掛けると慌てて時計を確認、つくしも服を抱えたままドレッシングルームに駆け込んだ。


バスローブを脱ぎ捨て類が選んでくれた服を着る・・・鏡で見たらシンプルなのに凄く可愛らしかった。

いつかこれを素直に受け取れる日が来るんだろうか。
つくしは結ばれた嬉しさと同じくらい不安になっていた。



「お待たせ~!じゃあ行こうか、遅刻しちゃう!」
「ん、でも車だからそこまで時間掛からないよ。9時前には着くでしょ」

「でも私は大学の手前で降りるでしょ?」
「だから隠さないって。気にするな」

「・・・・・・・・・」


ポンと軽く触れられた頭・・・そしてホテルのスィートルームを出て地下駐車場に向かった。
エレベーターの中でチラッと見上げたら類はいつもの無表情だったが、目が合うとニコッと笑う・・・それに照れて下を向くと、スッと手を伸ばして指を絡められた。

緊張して冷たくなってるのに・・・と離そうとしたら余計に握られて逃げられない。
昨日から何度同じ事をされてるのかと、今更ドキドキしていた。


行き先が大学じゃなきゃいいのに・・・つくしはそっと類の腕に寄り掛かって目を閉じた。





にほんブログ村 小説ブログ 二次小説へ
にほんブログ村
応援、宜しくお願い致します♡
関連記事
Posted by

Comments 4

There are no comments yet.
-  
管理人のみ閲覧できます

このコメントは管理人のみ閲覧できます

2020/01/20 (Mon) 01:35 | EDIT | REPLY |   
-  
管理人のみ閲覧できます

このコメントは管理人のみ閲覧できます

2020/01/20 (Mon) 06:28 | EDIT | REPLY |   
plumeria  
Re: タイトルなし

シナモン様、おはようございます。

コメントありがとうございます。

うふふ、唯一コメディ要素がないんですけど、今度は一緒に居ることが多いお話なのでプチイチャは多いかも?
反応スティックはあまり登場しないかもだけど💦
私にしては早いRだったでしょ?しかも2話ですもん♡
(本人頑張ったつもり💦)

あはは!総ちゃんもはやく復活させないとね!!
頑張りまーす!

2020/01/20 (Mon) 07:46 | EDIT | REPLY |   
plumeria  
Re: タイトルなし

ビオラ様、おはようございます。

コメントありがとうございます。

仲良しでしょ?♡
釣った魚に餌を与えまくりの類君です♡

元々可愛い話とかふんわりほんわかとかは苦手なんですよ(笑)
書いてて気恥ずかしくなると言うか・・・。
書きやすかったのはColorfulですね(笑)←既に懐かしい💦戻りたい💦

色々ウザい奴も多く出てくる話ですが、プチイチャだけは頑張りたいと思います♡

2020/01/20 (Mon) 07:56 | EDIT | REPLY |   

Leave a reply