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plumeria

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道明寺と付き合い始めたのは高校2年の時だった。
どうしようもないワルだと思っていたのにいつの間にか・・・本当にいつの間にか・・・だった。

でも、そんな私を鋭い目で見る人が居る・・・それも判ってた。
顔を上げればその目を急に軽い感じに変えてニヤリと笑う・・・・・西門さんの作った笑顔はもっと怖かった。


そして私は道明寺と恋してるはずなのに、気が付けばその鋭い目を探すようになってた。

・・・・・・それも本当にいつの間にか・・・だ。



「反対なんてしねぇけどよく考えるんだな・・・道明寺がどんな家かってこと。
英徳ここに入ったからには判ってんだろ?その中でもダントツだ。牧野がどれだけ頑張っても認めてもらえるかどうかは判んねぇぞ」

誰も居ないラウンジで2人きりになった時に言われた言葉・・・その時はあのチャラい笑顔じゃなくて真顔だった。
窓から入る夕日で黒髪が光って妖しいほどに綺麗・・・瞳も吸い込まれそうな黒で、斜めから睨まれた私は身体が痺れたようになって固まった。


「そ・・・そんなの判ってるよ!でも道明寺は本気だって・・・」
「だから司が本気でも勝てねぇ部分ってあるんだって。そこを舐めてると痛い目に遭うのはお前だ、牧野。
元気と体力と根性だけじゃどうにも出来ねぇ世界だってある訳よ」

「西門さんの家だって同じじゃない!でもあんたも遊んでるでしょ?え、偉そうに言わないでよ!」
「俺は本気にならねぇから、そこんとこは司と違うかもな。女が本気になっても、俺の家も道明寺に負けないくらい面倒だから」

「・・・本気にはならないの?全部遊び?」
「そ!全部遊び。だからこういう事も出来るわけ」

「・・・・・・・・・!!」


不意に腕を引っ張られて胸に抱き締められ、その速さに驚いて声も出なかった。
顔を上げることも出来ない・・・でも心臓は爆発しそうになってた。もしかしたらこの時に壊れたのかもしれない、と思うほどに訳が判らなくなった。

嗅ぎ慣れた道明寺のフレグランスとは違うもの・・・でも凄く身体の中心に熱が籠もる。
それを嗅いじゃいけないと息まで止めたけど、腕を振り払うことは出来なかった。力一杯殴れば逃げられたかもしれないのにしなかった・・・その時の自分の事は今でもさっぱり判らない。

その数秒後、フッと顎を持ち上げられて唇を塞がれた!


何処か幼い道明寺のキスとは違う・・・・・・この人、凄く上手だ・・・って思った。



「何するのよ!」

正気に戻った私は西門さんを突き飛ばして唇を拭ったけど、彼は悪びれもしないで笑ってた。それを見てラウンジを飛び出し、途中ですれ違った花沢類と美作さんに名前を呼ばれたけど返事もせずに逃げた。


道明寺のところにも行けなかった・・・。
暫く走って校庭の端っこ、サッカーゴールがある場所でそれに縋ってはぁはぁ言ってた。


西門さんが塞いだ唇が震える・・・少し自分で舐めたりしてる。
瞬間だけ入った舌の残触・・・どうしてこんなにドキドキすんの?遊びだから出来るって言われたのに・・・・・・。

どうして目が熱いの?
あんな奴のせいで泣かなくていいのよ・・・私には道明寺が居るんだから。




その恋に終わりが来たのは半年後・・・西門さんの言う通り、道明寺家の大反対に私達は勝てなかった。

何度も闘ってくれた彼だけど、最後には命令通りアメリカ行きを決断。私には「もっと頑張れ!ついて来い!」と言った・・・でも、もう限界だった。
確かに元気と体力と根性だけじゃ続けられない。あっさり引き下がった私に彼が激怒し、散々罵られたけどそれでももう何処にも頑張る力はなかった。

「ごめんね」って言っても返事もない。
でも道明寺も判っていたはず・・・これ以上無理して私を連れて行っても、私達から笑顔は消えてしまう。そして彼はひとつ処に留まらない人・・・その結果は目に見えていた。


そして一足先にアメリカに行ってしまった道明寺を追うように3人も卒業した。



私は1人になった・・・あの人達のせいで友達も出来なかったから。

だから黙々と勉強して、進路は就職にした。
大学なんて行けないし、それよりも働いた方がいい・・・17歳にして夢が「お金を稼ぐこと」なんて色気もクソも無いんだろうけど、本当にそれでいいと思ったんだもん。



・・・恋なんて私には必要ない、そう思った。
大学のオープンキャンパスに強制参加させられて、大学生になった西門さんを見るまでは・・・。



彼は相変わらず女の子に囲まれてニヤけてた。
綺麗な黒髪もそのままで、妖しげな瞳もそのままで、綺麗な指先で女の子を引き寄せて歩いていた。
それを見るとムカッとする・・・あの時「遊び」って言ってた事を思い出す。ああやって楽しそうにしてるけど、本気じゃないんだって思ったらイライラする。

どうして私が怒るのか判んないけど!


「お?!牧野じゃん。どうした?あ~、オープンキャンパスか?」
「・・・そうよ。行事だから仕方なく来ただけ」

「なに?この子!西門君に失礼じゃないの?」
「この子、あれじゃない?道明寺さんの・・・」
「あぁ!あの身の程知らずの貧乏人?やだ、この大学に来るわけ?」


・・・好きに言えばいいわ。
そんな悪口ぐらいでヘコむ私じゃないから。何と言われようとあと少し・・・この世界から逃げるんだから関係ないし!


「へぇ!んじゃ牧野もここに来んの?」
「そんな訳ないでしょ。就職するんだから」

「・・・・・・就職?進学しねぇの?」
「しない。万が一してもここじゃないから」

「そっか・・・まぁ、そうだわな」
「うん、そう!じゃあね!」


クルリと向きを変えてさっさとキャンパスを出た。
振り向きもしないで、彼が何か言ってる声も聞かないフリして、女の子が私を笑う声も無視して。

それでも心臓がドキドキしてちっとも静かにならなくて・・・校門を出る時には何故か涙まで溢してた。


西門総二郎なんて大っ嫌いだ。
女の敵だ!あいつは悪魔だ・・・大っ嫌いだ!

私の心を掻き乱す・・・あんたなんか大っ嫌いだ!!



高校3年の夏休み前・・・この日から私は大っ嫌いな悪魔の事しか考えられなくなった。





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総ちゃんのValentineStoryです♥
なんだか激しい始まりですが💦

偶数日を予定していますが遅れるかもしれません。その時はごめんなさい💦
2月の臨時便、楽しんでいただけたら嬉しいな♥
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Comments 2

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2020/02/12 (Wed) 14:22 | EDIT | REPLY |   
plumeria  
Re: タイトルなし

パール様、こんばんは。

コメントありがとうございます。


あっはは!またいきなり噛み付いちゃったよ、総ちゃんったら♥
意地悪な悪魔はパワーアップして戻って来るのです♥

今年のValentineは意地悪な大人総ちゃんで行こうかな、と♥
どうなるのかしら・・・毎年バレンタインの総ちゃんってヤバいのよね💦


今年は静かにしようかしら・・・。

2020/02/12 (Wed) 22:52 | EDIT | REPLY |   

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